非特定臨床研究
アルコールによる肝臓病に対するナルメフェンの治療効果を検証する多施設共同臨床試験(パイロット研究)
目的
アルコール依存症と肝疾患を持つ患者にナルメフェンを投与し、肝病態に与える影響を調べるための治験です。
対象疾患
参加条件
この治験に参加できる人は、20歳以上80歳以下の男性・女性の外来患者です。ただし、大量飲酒習慣があり、アルコール依存症の診断基準を満たす患者、断酒指導後に断酒に至らず、血清GGT値が100 IU/L以上の患者、そして本研究に参加することに同意している患者が対象です。ただし、ウイルス性肝炎や自己免疫性肝炎、原発性胆汁性胆管炎、原発性硬化性胆管炎、代謝性肝疾患で加療中の患者、非代償性肝硬変(Child Pugh grade C)の患者、オピオイド系薬剤などナルメフェンの併用禁忌薬を内服中の患者、進行性又は治療が必要な悪性腫瘍がある患者、妊娠または妊娠の疑いのある患者、授乳中の患者、そして医師が不適格と判断した患者は参加できません。
治験内容
この治験は、アルコール依存症を有するアルコール関連肝疾患患者を対象に行われます。治験の目的は、ナルメフェンという薬剤が、24週間後に血清GGT値にどのような影響を与えるかを調べることです。また、ナルメフェンを服用する期間中に、肝障害パラメータやアルコール摂取量、線維化マーカー、肝予備能、有害事象なども評価されます。さらに、治療継続の有無による飲酒量や血清AST、ALT、GGT値の変化、肝硬度値の変化、体組成の変化、耐糖能パラメータや脂質パラメータの変化なども調べられます。治験に参加する患者さんは、治験期間中に定期的に検査を受け、治療の効果や安全性が確認されます。
AI 要約前の参加条件
介入研究
主要結果評価方法
ナルメフェン内服開始24週間後の血清GGT値の変化
第二結果評価方法
(1) ナルメフェン内服開始4,8,12,24,36週間後の肝障害パラメータ(血清AST・ALT・ALP・GGT・LD・フェリチン値)および48週後の血清AST、ALT値の変化
(2) ナルメフェン内服開始4,8,12,24,36,48週間後のアルコール摂取量および血清糖鎖欠損トランスフェリン/総トランスフェリン比(%CDT)の変化
(3) ナルメフェン内服開始後の線維化マーカー(血清IV型コラーゲン・M2BPGi・Fib4 index)の変化
(4) ナルメフェン内服開始後の肝予備能(PT/INR、TP、Alb、ChE、T-bil)の変化
(5) 服薬状況
(6) 飲酒量
(7) 有害事象(副作用,臨床検査値異常およびその他の検査値異常含む)
(8) 24週の投与期間終了後の任意による治療の継続率および治療継続の有無による飲酒量、%CDT値、血清AST,ALT、GGT値の変化
(9) 超音波エラストグラフィー(フィブロスキャン®)によるCAP値および肝硬度値の変化
(10) 体組成計Inbody®による筋肉量、体水分量、体脂肪量の変化
(11) 耐糖能パラメータ(血清インスリン・HbA1c・全血血糖)の変化
(12) 脂質パラメータ(血清総コレステロール・LDLコレステロール・HDLコレステロール・脂肪酸、中性脂肪)の変化
(13) 血清糖鎖欠損トランスフェリン/総トランスフェリン比(%CDT)値低下と肝障害パラメータ(血清AST・ALT・ALP・GGT)の低下の相関性
治験フェーズ
情報なし:
利用する医薬品等
一般名称
ナルメフェン塩酸塩水和物錠
販売名
セリンクロ錠
実施組織
順天堂大学医学部附属順天堂医院
東京都文京区本郷3-1-3
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