アダプティブ脳深部刺激療法製造販売後早期導入症例臨床研究(第2期)
目的
aDBS(研究対象者に対する好ましいモード:シングル又はデュアル閾値)の総送達電気エネルギー(TEED)がcDBSと比較して小さくなることによりaDBSの有用性を評価する
参加条件
性別
男性・女性
年齢
20歳 以上上限なし
選択基準
1. 研究対象者は、運動障害を合併したパーキンソン病(PD)に罹患している
2. 研究対象者は、Percept PC、並びにリード及びアダプタが、視床下核(STN)又は淡蒼球内節(GPi)の同一の標的部位に対して両側に留置されている
3. 研究対象者は「アダプティブ脳深部刺激療法製造販売後早期導入症例臨床研究(第1期)」を完了している。あるいは当該研究を完了していない場合、研究対象者はaDBSの少なくとも1つのモード(シングル又はデュアル閾値)が許容される根拠が記録されている。(許容されるとは、aDBSがPD治療に適していると医師が判断したものと定義する)
4. 研究対象者は、センシングチャネル0-2、0-3、又は1-3; 8-10、8-11、又は9-11により、左大脳半球及び/又は右大脳半球のリードで検出されるβバンド(8〜30 Hz)のピークが1.2 µVp以上である。:「アダプティブ脳深部刺激療法製造販売後早期導入症例臨床研究(第1期)」のLFPスクリーニングで評価されている、又は研究機関の標準的な手順で評価された記録がある場合は、その結果を用いて評価を行うことができる
5. 研究対象者は、DBS治療の効果があると見込まれる
6. 研究対象者のcDBSのパラメータ及びPDの薬物治療が安定しており、安定した状態が登録からaDBS治療期の終了まで持続すると予想される(安定しているとは、aDBS設定前の過去30日間にcDBSのパラメータ及びPDの薬物治療に大きな変更がないこと、又は医師によって規定されたものとして定義する。)
7. 研究対象者は、少なくともいずれかの大脳半球で、1番電極及び/又は2番電極(9番電極及び/又は10番電極)を使用して、シングルモノポーラ又はダブルモノポーラにより電極選択されている
8. 研究対象者は、本研究で予定される全ての来院と研究の手順を完了できるという意志がある
9. 研究対象者は、本研究への参加についての説明が理解でき、本研究への参加の前に参加同意を書面ですることができる
10. 研究対象者は、男性又は妊娠していない女性である。出産の可能性がある女性や性生活がある場合、医師が確認した医学的に許容可能な方法で避妊をしている、又は避妊に同意している
除外基準
1. 研究対象者及び介護者が、患者用プログラマを使用できない
2. 研究対象者の右又は左大脳半球に2本以上のリードが留置されている
3. 電極が研究対象者の大脳皮質に留置されている、あるいは未承認機器が脳内に留置されている
4. 研究対象者が、2個以上の神経刺激装置を有している
5. 研究対象者にaDBSのいずれのモード(シングル又はデュアル閾値)も許容されなかった(許容されるとは、aDBSがPD治療に適していると医師が判断したものと定義する)
6. 登録時の研究対象者の神経刺激装置の電池残量が1年未満であると予測される
7. 研究対象者は本研究の参加を妨げるような、未治療の重度のうつ病に罹患している
8. 研究対象者は、ジアテルミー、経頭蓋磁気刺激装置(TMS)、電気痙攣療法(ECT)、あるいは MRガイド下集束超⾳波治療(MRgFUS)が必要である
9. 研究対象者の頭部に金属製の留置物(例:動脈瘤クリップ、人工内耳)を有している
10. 研究対象者の体内に、電気刺激医療機器(例:植込み型心臓ペースメーカ、植込み型除細動器、脊髄刺激装置)が留置されている、あるいは留置の予定がある
11. 研究対象者は、PD治療のために薬剤ポンプ及び/又は携帯型注入ポンプ(CADD-Legacy1400ポンプ)を使用している、あるいは使用の予定がある
12. 研究対象者は、神経学的検査において本研究の参加を妨げるような異常がある
13. 研究対象者は、授乳中である
14. 研究対象者は、20歳未満である
15. 研究対象者は、本研究の結果に影響を及ぼす可能性がある薬物及び/又は機器の研究に現在登録している、あるいは登録を予定している
16. 研究対象者は、センシングの6パターン全て(両方のリードで各3パターン)に医師が閾値を設定できないアーチファクトがみられる*
*「アダプティブ脳深部刺激療法製造販売後早期導入症例臨床研究(第1期)」又は「パーキンソン病患者に対するアダプティブ脳深部刺激療法に関するデータ調査」を完了した研究対象者はaDBSセットアップ時に評価されている。これらを完了していない研究対象者は、ベースライン訪問時に評価する
治験内容
介入研究
主要結果評価方法
aDBSの総送達電気エネルギー(TEED)がcDBSと比較し小さくなること。
第二結果評価方法
β-LFPが患者の最適な閾値内に維持されている平均時間の割合を、aDBSとcDBSで比較する。最適な閾値内とは、患者ごとにあらかじめ設定したLFP閾値上限値と下限値の間を指す。