慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療におけるストレスフリー療法の補完的効果:介入前後比較試験
目的
本研究は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の病態改善を目的とする補完的治療として、東洋医学(鍼灸)療法を基盤とする特定体表点への微弱温熱刺激であるストレスフリー療法(ピンポイント遠赤外線照射)の適用を試み、その効果を検証することを目的とする。
参加条件
性別
男性・女性
年齢
40歳 以上80歳 以下
選択基準
研究対象者(以下のすべての次項を満たす者)
① COPDの診断を受け、外来通院中である
② COPDはGOLD分類でⅡ期もしくはⅢ期に該当する患者
③ CATスコアが10点以上かつmMRCがgrade1以上の患者
④ 全身状態が安定している患者
⑤ 同意取得時の年齢が40歳以上80歳以下の患者
除外基準
除外基準
① 評価項目に影響する既往歴がある患者(神経疾患、骨関節疾患など)
② 物理療法の禁忌例
・植込み型電子装置(ペースメーカなど)使用者、心臓疾患、悪性腫瘍、結核性疾患、もしくは急性疾患の患者、極度の衰弱時、妊婦中もしくは妊娠の可能性がある者、アトピー等による知覚・皮膚過敏症、血流障害の可能性がある者、金属インプラントを使用している者、てんかんの既往歴または疑いのある者。
・その他、医師が不適当とみなした者。
・次のような場合は、医師の判断による。血圧異常、有熱者、もしくは感染症等
③ 皮膚疾患等により電極を貼付できない患者
④ 同意取得時より研究期間中においてCOPDの主たる薬物療法の変更や追加を実施した患者
⑤ 担当医師が研究参加に不適切と判断する者
⑥ 日常的にストレスフリー療法を受けている者
治験内容
観察研究
主要結果評価方法
① 主要評価項目(Primary endpoint):
介入前後の評価項目;COPD assessment test (CAT)、visual analogue scale(VAS)、modified British Medical Research Council(mMRC)による呼吸困難感の評価
第二結果評価方法
② 副次評価項目(Secondary endpoint)及び3)安全性評価項目
以下の評価項目の変化量:患者の背景および属性に関するデータ(個人情報を含む);年齢、性別、入院回数、COPD診断日、GOLD分類、重症化リスクファクター(併存疾患、BMI、喫煙歴、固形臓器移植、免疫不全(HIV感染症を含む)、妊娠等)の有無、投薬状況(COPDに対する投薬、その他疾患に対する投薬)、既往歴、アレルギー歴、中等症進展日、重症進展日、症状改善日、介入開始日、介入回数、介入終了日(8週間後)