観察研究
肺動脈性肺高血圧症に対するセレキシパグ投与の効果と安全性の調査(後ろ向き観察研究)
目的
この治験は、肺動脈性肺高血圧症(PAH)患者に対して、セレキシパグという治療法の効果や副作用を調べるために行われます。具体的には、セレキシパグの肺血行動態、運動耐容能、心機能、血清マーカー、呼吸機能、WHO機能分類クラス、リスク分類の変化、臨床的悪化イベント発現までの期間、副作用発現等について観察し、治療を開始した時期によって患者背景や主要アウトカムに違いがあるかどうかも調べます。
対象疾患
参加条件
この治験に参加できる人は、年齢や性別に制限はありません。ただし、国立循環器病研究センター肺循環科でセレキシパグという治療を受けたPAH患者である必要があります。また、患者本人もしくは患者家族から情報の利用を拒否する申し出があった場合は、参加できません。
治験内容
この治験は、肺動脈性肺高血圧症という病気に対する新しい薬の効果を調べるものです。治験の種類は観察研究で、患者さんたちに薬を飲んでもらい、その後の病気の状態や体の機能などを調べます。主な評価方法は、薬を飲み始めてから52週後のPVRという数値の変化です。また、薬を飲み始めてから26週後、52週後、104週後にも、患者さんたちの運動能力や心臓の機能、血液の状態などを調べます。治験期間中に副作用が起こった場合には、その種類や発生数も記録されます。治験の結果は、新しい薬の開発に役立てられることが期待されています。
AI 要約前の参加条件
観察研究
主要結果評価方法
セレキシパグ内服開始52週後のPVRのベースラインからの変化
第二結果評価方法
1) セレキシパグ内服開始52週後のPVR以外の血行動態 {平均肺動脈圧 (mean PAP)、肺動脈楔入圧 (PAWP)、心係数 (CI)、動脈血酸素飽和度 (SaO2)、経皮的動脈血酸素飽和度 (SpO2)、混合静脈血酸素飽和度 (SvO2)、動脈血酸素分圧 (PaO2)、動脈血二酸化炭素分圧 (PaCO2)、右房圧 (RAP)、右室圧 (RVP)} のベースラインからの変化、並びに26週後及び104週後の血行動態 (mean PAP、PAWP、PVR、CI、SaO2、SpO2、SvO2、PaO2、PaCO2、RAP、RVP)のベースラインからの変化
以下項目のセレキシパグ内服開始26週後、52週後及び104週後のベースラインからの変化
2) 運動耐容能 [6分間歩行検査 {6分間歩行距離 (6MWD)、最低SpO2、Borg呼吸困難指数}]
3) 心機能 [心臓MRI {右室拡張末期容積係数 (RVEDVI)、右室収縮末期容積係数 (RVESVI)、右室駆出率 (RVEF)、左室拡張末期容積係数 (LVEDVI)、左室収縮末期容積係数 (LVESVI)、左室駆出率 (LVEF)}]
4) 血清マーカー [脳性ナトリウム利尿ペプチド (BNP)、甲状腺機能 {甲状腺刺激ホルモン (TSH)、free T4}]
5) 呼吸機能の変化 [呼吸機能検査 {全肺気量 (TLC)、努力性肺活量 (FVC)、1秒率(%FEV1.0)、一酸化炭素肺拡散能力 (DLCO)、FVC/ DLCO }]
6) WHO FC
7) リスク分類 (COMPERAリスク評価分類)
WHO FC、6MWD、BNP、RAP、CI、SvO2のカットオフ値により、患者を「低リスク」、「中リスク」、「高リスク」に分類する。
8) ①観察期間中に以下のいずれかの臨床的悪化イベントが最初に発現するまでの期間
・死亡 (原因不問)
・PAH悪化による入院a)
a) 右心室不全の徴候及び症状を伴うPAH悪化による非待機的入院 (24時間以上)
・肺移植又は心房中隔裂開術
・PAH悪化による非経口プロスタノイド療法又は長期酸素療法の開始
・以下の全てを満たす疾患進行
- 6MWDのベースラインから15%以上の短縮
- WHO FCの悪化
②観察期間中に死亡イベントが最初に発現するまでの期間
③観察期間中にPAH悪化による入院が最初に発現するまでの期間
9) 観察期間中の副作用
・副作用の種類
・発現数
治験フェーズ
情報なし:
利用する医薬品等
一般名称
セレキシパグ
販売名
ウプトラビ
実施組織
国立循環器病研究センター
大阪府吹田市岸部新町6-1
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