網膜色素変性の自然経過と炎症性指標との関連についての研究
目的
網膜色素変性を対象として前向き自然観察研究を行い、治験のプロトコル作成やヒストリカルコントロールとしての活用を目指す。また眼球並びに末梢血の炎症性マーカーを経時的に測定し、治療効果のサロゲートマーカーとして活用できるか検証する。
参加条件
性別
男性・女性
年齢
20歳 以上70歳 以下
選択基準
(1)定型網膜色素変性と診断された患者(ゲノム診断は実施しない)
(2)本研究計画について十分に理解し、本人による同意が可能な患者
(3)同意取得時における年齢が満20歳以上70歳以下の患者
(4)ハンフリー10-2 視野計で中心4°内(12点)の平均網膜感度が10 dB以上の患者
(5)光干渉断層計(OCT)で中心窩網膜厚が250 μm以下の患者
除外基準
(1)貧血の症状(数値:ヘモグロビン8g/dl以下)がある患者
(2)全身状態が不良(数値:PS値3以上)な患者
(3)緑内障または高眼圧症(眼圧22 mmHg以上)を合併している患者
(4)ぶどう膜炎、視神経炎を合併している患者
(5)眼底検査で、網膜に網膜色素変性によらない病変(例:眼底出血、網膜浮腫、増殖組織など)を合併する患者
(6)重篤な全身疾患を合併した患者
(7)その他研究者が研究対象者として適切でないと判断した患者
治験内容
観察研究
主要結果評価方法
ハンフリー10-2視野計での網膜感度低下進行率
第二結果評価方法
1. ETDRS視力文字数の変化速度
2. OCT ellipsoid zone長(水平断・垂直断)の変化速度
3. 自発蛍光検査・蛍光リング面積の変化速度
4. ハンフリー10-2視野計・中心4点平均感度の変化速度
5. ハンフリー10-2視野計・中心12点平均感度の変化速度
6. ハンフリー10-2視野計・MD値の変化速度
7. 網膜変性の進行(PrimaryならびにSecondary 1-6の項目)と炎症性マーカーの関連