日本人の造血幹細胞移植(HSCT)患者又は固形臓器移植(SOT)患者におけるサイトメガロウイルス(CMV)感染/感染症を対象にmaribavirの有効性、安全性及び薬物動態を評価する第3相非盲検単群試験

目的

本治験の主な目的は日本人のサイトメガロウイルス感染/感染症を有するHSCT患者又はSOT患者を対象に、maribavirの有効性、安全性及び忍容性を評価することである。

基本情報

募集ステータス
募集前

対象疾患

サイトメガロウイルス感染/感染症


治験フェーズ

フェーズ3

参加条件

性別

男性・女性


年齢

16歳 以上上限なし


選択基準

1. 日本の国籍を有する日本人で、同意取得時に16歳以上である。

2. スクリーニング時に機能しているHSCT又SOTのレシピエントである。

3. CMV感染(1日以上間隔をあけ2回連続した評価で血漿スクリーニング値>455 IU/mL)が中央専門検査機関のqPCR又は同等の定量的CMV DNA検査結果により確認されている。両方の検体を治験薬初回投与前14日以内に採取し、2回目の検体をVisit 2/Day 0の治験薬初回投与前5日以内に採取する。

4. 治験担当医師によって治療が必要と判断された、HSCT又はSOT後の初感染又は再活性化のいずれかのCMV感染/感染症が現在あり、以下のいずれかがある。

a. 無症状の被験者:2017年のLjungmanらの基準に従った治験担当医師の判定により、ベースライン時にCMV組織浸潤性感染症又はCMV症候群(SOT被験者のみ)が認められなかった被験者。

b. 難治性又は治療抵抗性の被験者:直近に投与された抗CMV薬に難治性を示すCMV感染/感染症が現在ある。難治性とは、静注ガンシクロビル/経口バルガンシクロビル、又は静注ホスカルネットによる14日間以上の治療後に、血漿中CMV DNAの1 log10(基数10に対する常用対数)を超える減少が未達成であると確認された状態と定義する。

5. スクリーニング時の臨床検査の一部として、以下のすべての結果を有する(中央検査機関又は治験実施医療機関検査室のいずれかから得られた結果を適格性の確認に用いることができる)。

a. 好中球絶対数>=1,000/mm^3 (1.0×10^9/L)

b. 血小板数>=25,000/mm^3 (25×10^9/L)

c. ヘモグロビン>=8 g/dL

d. 推定クレアチニンクリアランス>=30 mL/分(Modification of Diet in Renal Diseaseによる推定糸球体濾過率)

6. 錠剤を飲み込むことができる。

7. 8週間以上の生存が期待される。

8. 体重>=40 kg


除外基準

1. スクリーニング時及びVisit 2/Day 0の投与前に、治験担当医師の評価により、中枢神経系CMV組織浸潤性感染症又はCMV網膜炎を有する。

2. 治験薬の投与開始時にバルガンシクロビル、ガンシクロビル、ホスカルネット、又はレテルモビルの投与を受けているか、8週間の投与期間中にこれらの薬剤のうち1剤が必要になると予想される。

注:レテルモビル投与中の被験者は、治験薬初回投与の3日前に使用を中止しなければならない。ガンシクロビル、バルガンシクロビル及びホスカルネットは、治験薬の初回投与前に中止しなければならない。

3. 治験薬の有効成分又は添加剤に対する既知の過敏症を有する。

4. 治験薬の初回投与前24時間以内に、経口投与を妨げる重度の嘔吐、下痢又はその他の重度の胃腸疾患を有する。

5. ベースライン時に血行動態補助のため人工呼吸又は昇圧剤が必要である。

6. 妊娠中又は授乳中の女性。

7. 治験薬投与開始前30日以内に抗CMV活性が既知の治験薬(CMV特異的T細胞を含む)の投与を受けた。

8. 過去にmaribavirの投与を受けたことがある。

9. 治験実施医療機関検査室又は中央検査機関での分析で、スクリーニング時に血清アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)が基準値上限(ULN)の5倍を超える、スクリーニング時に血清アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)がULNの5倍を超える、又はスクリーニング時に総ビリルビンがULNの3.0倍以上(ジルベール症候群が確認されている場合を除く)。

10. HIV陽性と判明している(過去に確認されている)。被験者は、治験登録前3ヵ月以内にHIV検査の結果が陰性であることが確認されていなければならない。HIV検査の結果が得られていない場合は、スクリーニング期間中に治験実施医療機関の検査室で検査する。

11. 治験担当医師が確認した活動性の悪性腫瘍を有する。ただし、黒色腫以外の皮膚癌は除く。治験担当医師の判断により、背景の悪性腫瘍(HSCT又はSOT施行の原疾患)の再発又は進行が認められた被験者は登録しない。

12. 急性又は慢性C型肝炎の治療を受けている。

治験内容

研究のタイプ

企業治験介入研究


主要結果評価方法

1. サイトメガロウイルス(CMV)ウイルス血症の消失(血漿中CMV DNAの消失)が確認された被験者の割合

評価期間:Week 8まで

確認されたCMVウイルス血症の消失とは、ベースライン後、5日以上の間隔をあけて2回連続して採取した検体の血漿中CMV DNA量が、選択された中央専門検査機関に応じて決定される定量下限(LLOQ)未満と定義する。

2. 重篤な有害事象(SAE)が発現した被験者の割合

評価期間:Week 20まで

SAEとは投与の際に生じた(用量に係わらない)あらゆる好ましくない医療上のできごとのうち、死に至るもの、生命を脅かすもの、入院又は入院期間の延長が必要となるもの、永続的又は顕著な障害若しくは機能不全に陥るもの、先天異常をきたすもの、その他の医学的に重大な状態をいう。

3. 治験薬投与後に発現した有害事象(TEAE)が発現した被験者の割合

評価期間:Week 20まで

TEAEとは、発現日が治験薬の初回投与日以降の有害事象、又は発現日が治験薬の初回投与日より前であるが、治験薬の初回投与後に重症度が悪化した有害事象と定義する。有害事象(Adverse Event:AE)とは、医薬品が投与された患者又は被験者に生じたあらゆる好ましくない医療上のできごとをいう。必ずしも当該医薬品の投与との因果関係が明らかなもののみを示すものではない。つまり、有害事象とは、医薬品(効能追加等に係る国内治験薬を含む)が投与された際に起こるあらゆる好ましくない、あるいは意図しない徴候(臨床検査値の異常を含む)、症状又は病気のことであり、当該医薬品との因果関係の有無は問わない。

4. Maribavirの投与中断に至った有害事象が発現した被験者の割合

評価期間:Week 20まで

5. Maribavirの投与中止に至った有害事象が発現した被験者の割合

評価期間:Week 20まで

6. TEAEとして報告されたバイタルサインの臨床的に重要な変化が認められた被験者数

評価期間:Week 20まで

バイタルサインとして、血圧、脈拍、呼吸数及び体温を測定する。治験担当医師が臨床的に重要と判断したバイタルサインの変化はすべてTEAEとして記録する。

7. TEAEとして報告された臨床的に重要な身体所見異常を示した被験者数

評価期間:Week 20まで

治験担当医師が身体所見異常と判断した変化はすべてTEAEとして記録する。

8. TEAEとして報告された臨床的に重要な臨床検査値異常を示した被験者数

評価期間:Week 20まで

臨床検査値の評価には、生化学的検査、内分泌学的検査、血液学的検査及び尿検査が含まれる。治験担当医師が臨床的に重要と判断した臨床検査値異常の変化をTEAEとして記録する。

9. TEAEとして報告された臨床的に重要な心電図(ECG)の変化を示した被験者数

評価期間:Week 20まで

12誘導ECGを評価する。治験担当医師により臨床的に重要と判断されたECG評価の変化はすべてTEAEとして報告する。

10. 血中免疫抑制剤濃度

評価期間:ベースライン、Day 4、Week 1、8、9

免疫抑制療法を受けている被験者の免疫抑制剤濃度を評価する。

11. 急性又は慢性移植片対宿主病(GVHD)、移植片拒絶反応又は移植片機能損失の新規発現の有害事象(TEAE)が発現した被験者の割合

評価期間:Week 20まで


第二結果評価方法

1. Study Week 8に達成されたCMVウイルス血症消失及び感染症状コントロールをWeek 12、16、20まで維持した被験者の割合

評価期間:Week 8からWeek 12、16、20まで

確認されたCMVウイルス血症の消失とは、ベースライン後、5日以上の間隔をあけて2回連続して採取した検体の血漿中CMV DNA量が、選択された中央専門検査機関に応じて決定される定量下限(LLOQ)未満と定義する。

2. CMVウイルス血症の消失が最初に確認されるまでの期間

評価期間:Week 20まで

確認されたCMVウイルス血症の消失とは、ベースライン後、5日以上の間隔をあけて2回連続して採取した検体の血漿中CMV DNA量が、選択された中央専門検査機関に応じて決定される定量下限(LLOQ)未満と定義する。

3. Week 8にCMVウイルス血症の消失が確認された被験者のうち12週間の追跡調査期間中に抗CMV薬の追加投与を必要とする、確認されたCMVウイルス血症が再発した被験者の割合

評価期間:Week 20まで

確認された再発すなわち確認されたCMVウイルス血症の再発とは、選択された中央専門検査機関に応じて測定される血漿中CMV DNA量が、ウイルス血症の消失を達成後、5日以上の間隔をあけて2回連続して採取した検体でLLOQ以上の血漿中CMV DNAが定量できた場合と定義する。

4. 血漿中CMVウイルス量のベースラインからの変化量

評価期間:ベースライン、Week 20まで

5. Maribavir投与後にCMV耐性変異が再発した被験者の割合

評価期間:Week 20まで

6. Maribavir投与後のMaribavirに対して治療抵抗性を獲得した遺伝子変異の種類の数

評価期間:Week 20まで

7. 確認された血漿中CMV DNAが137 IU/mL以下(CMVウイルス血症の消失)を達成した被験者の割合

評価期間:Week 8まで

8. Maribavirの最低血中濃度(Cmin)

評価期間:Week 1、4、8

利用する医薬品等

一般名称

Maribavir


販売名

なし

組織情報

実施責任組織

武田薬品工業株式会社


住所

大阪府大阪市中央区道修町四丁目1番1号