この治験の目的は、日本人の移植手術を受けた患者でサイトメガロウイルス感染/感染症を持つ人を対象に、maribavirという薬の効果や安全性、耐用性を調べることです。
この治験に参加するための条件は、日本国籍を持ち、16歳以上であることです。また、CMV感染があることが必要で、治療が必要と判断された場合に限ります。さらに、特定の臨床検査の結果が必要で、錠剤を飲み込むことができ、8週間以上生存が期待され、体重が40kg以上であることが必要です。一方、治験に参加できない場合もあります。例えば、中枢神経系CMV組織浸潤性感染症又はCMV網膜炎を有する場合や、治験薬に対する過敏症がある場合などがあります。
この治験は、サイトメガロウイルス感染症の治療法を開発するためのものです。治験フェーズはフェーズ3で、治験薬の効果や安全性を確認するために行われます。治験の主要な結果評価方法は、治験薬がCMVウイルス血症を治療することができるかどうかを調べることです。また、治験薬の副作用も評価されます。治験に参加する患者さんは、治験薬を投与され、定期的に検査を受けます。治験の結果は、新しい治療法の開発に役立ちます。
介入研究
1. サイトメガロウイルス(CMV)ウイルス血症の消失(血漿中CMV DNAの消失)が確認された被験者の割合
評価期間:Week 8まで
確認されたCMVウイルス血症の消失とは、ベースライン後、5日以上の間隔をあけて2回連続して採取した検体の血漿中CMV DNA量が、選択された中央専門検査機関に応じて決定される定量下限(LLOQ)未満と定義する。
2. 重篤な有害事象(SAE)が発現した被験者の割合
評価期間:Week 20まで
SAEとは投与の際に生じた(用量に係わらない)あらゆる好ましくない医療上のできごとのうち、死に至るもの、生命を脅かすもの、入院又は入院期間の延長が必要となるもの、永続的又は顕著な障害若しくは機能不全に陥るもの、先天異常をきたすもの、その他の医学的に重大な状態をいう。
3. 治験薬投与後に発現した有害事象(TEAE)が発現した被験者の割合
評価期間:Week 20まで
TEAEとは、発現日が治験薬の初回投与日以降の有害事象、又は発現日が治験薬の初回投与日より前であるが、治験薬の初回投与後に重症度が悪化した有害事象と定義する。有害事象(Adverse Event:AE)とは、医薬品が投与された患者又は被験者に生じたあらゆる好ましくない医療上のできごとをいう。必ずしも当該医薬品の投与との因果関係が明らかなもののみを示すものではない。つまり、有害事象とは、医薬品(効能追加等に係る国内治験薬を含む)が投与された際に起こるあらゆる好ましくない、あるいは意図しない徴候(臨床検査値の異常を含む)、症状又は病気のことであり、当該医薬品との因果関係の有無は問わない。
4. Maribavirの投与中断に至った有害事象が発現した被験者の割合
評価期間:Week 20まで
5. Maribavirの投与中止に至った有害事象が発現した被験者の割合
評価期間:Week 20まで
6. TEAEとして報告されたバイタルサインの臨床的に重要な変化が認められた被験者数
評価期間:Week 20まで
バイタルサインとして、血圧、脈拍、呼吸数及び体温を測定する。治験担当医師が臨床的に重要と判断したバイタルサインの変化はすべてTEAEとして記録する。
7. TEAEとして報告された臨床的に重要な身体所見異常を示した被験者数
評価期間:Week 20まで
治験担当医師が身体所見異常と判断した変化はすべてTEAEとして記録する。
8. TEAEとして報告された臨床的に重要な臨床検査値異常を示した被験者数
評価期間:Week 20まで
臨床検査値の評価には、生化学的検査、内分泌学的検査、血液学的検査及び尿検査が含まれる。治験担当医師が臨床的に重要と判断した臨床検査値異常の変化をTEAEとして記録する。
9. TEAEとして報告された臨床的に重要な心電図(ECG)の変化を示した被験者数
評価期間:Week 20まで
12誘導ECGを評価する。治験担当医師により臨床的に重要と判断されたECG評価の変化はすべてTEAEとして報告する。
10. 血中免疫抑制剤濃度
評価期間:ベースライン、Day 4、Week 1、8、9
免疫抑制療法を受けている被験者の免疫抑制剤濃度を評価する。
11. 急性又は慢性移植片対宿主病(GVHD)、移植片拒絶反応又は移植片機能損失の新規発現の有害事象(TEAE)が発現した被験者の割合
評価期間:Week 20まで
1. Study Week 8に達成されたCMVウイルス血症消失及び感染症状コントロールをWeek 12、16、20まで維持した被験者の割合
評価期間:Week 8からWeek 12、16、20まで
確認されたCMVウイルス血症の消失とは、ベースライン後、5日以上の間隔をあけて2回連続して採取した検体の血漿中CMV DNA量が、選択された中央専門検査機関に応じて決定される定量下限(LLOQ)未満と定義する。
2. CMVウイルス血症の消失が最初に確認されるまでの期間
評価期間:Week 20まで
確認されたCMVウイルス血症の消失とは、ベースライン後、5日以上の間隔をあけて2回連続して採取した検体の血漿中CMV DNA量が、選択された中央専門検査機関に応じて決定される定量下限(LLOQ)未満と定義する。
3. Week 8にCMVウイルス血症の消失が確認された被験者のうち12週間の追跡調査期間中に抗CMV薬の追加投与を必要とする、確認されたCMVウイルス血症が再発した被験者の割合
評価期間:Week 20まで
確認された再発すなわち確認されたCMVウイルス血症の再発とは、選択された中央専門検査機関に応じて測定される血漿中CMV DNA量が、ウイルス血症の消失を達成後、5日以上の間隔をあけて2回連続して採取した検体でLLOQ以上の血漿中CMV DNAが定量できた場合と定義する。
4. 血漿中CMVウイルス量のベースラインからの変化量
評価期間:ベースライン、Week 20まで
5. Maribavir投与後にCMV耐性変異が再発した被験者の割合
評価期間:Week 20まで
6. Maribavir投与後のMaribavirに対して治療抵抗性を獲得した遺伝子変異の種類の数
評価期間:Week 20まで
7. 確認された血漿中CMV DNAが137 IU/mL以下(CMVウイルス血症の消失)を達成した被験者の割合
評価期間:Week 8まで
8. Maribavirの最低血中濃度(Cmin)
評価期間:Week 1、4、8
フェーズ3: 多くの実際の患者さんが対象
Maribavir
なし
武田薬品工業株式会社
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