進行性の中皮腫及びその他の固形がんを有する成人患者を対象とした経口薬IAG933 の多施設共同,非盲検,第I 相試験
目的
中皮腫,NF2 / LATS1 / LATS2 変異を伴う腫瘍,及び機能獲得性YAP / TAZ融合を伴う腫瘍を有する患者を対象として,IAG933 の安全性及び忍容性を検討するとともに,RD 又は最大耐量(MTD)を特定すること
基本情報
参加条件
性別
男性・女性
年齢
18歳 以上上限なし
選択基準
1. 本治験への参加の前に,同意書への署名が得られた患者
2. 18 歳以上の男性又は女性の患者
3. 用量漸増パート:組織学的又は細胞学的に確認された進行性(切除不能又は転移性)の中皮腫又はその他の固形がんと診断された患者。中皮腫以外の固形がんを有する患者は,機能喪失性NF2 / LATS1 / LATS2 遺伝子変異(短縮又は欠失型変異,LATS1 / LATS2 変異は用量漸増パートのみ登録可),又は機能獲得性YAP / TAZ 融合を示す入手可能なデータを実施医療機関が有していること。悪性EHE 患者については,疾患の組織学的確認のみで登録できる。患者は利用可能な標準治療が無効,標準治療に不耐容若しくは不適格,又は標準治療が存在しないこと。
4.用量拡大パート:患者を以下の3 つの異なる投与群に登録する。
第1 群:進行/転移性疾患を対象とした利用可能な標準治療が無効,標準治療に不耐容若しくは不適格,又は標準治療が存在しない進行性(切除不能又は転移性)のMPM 患者
第2 群:NF2 短縮又は欠失型変異を示す入手可能なデータを実施医療機関が有している進行性(切除不能又は転移性)の固形がん患者。患者は利用可能な標準治療が無効,標準治療に不耐容若しくは不適格,又は標準治療が存在しないこと。
第3 群:機能獲得性YAP / TAZ 融合を示す入手可能なデータを実施医療機関が有している進行性(切除不能又は転移性)の固形がん患者。EHE 患者については,疾患の組織学的確認のみで登録してよい。患者は利用可能な標準治療が無効,標準治療に不耐容若しくは不適格,又は標準治療が存在しないこと。
5. mRECIST 第1.1 版(中皮腫患者の場合),RECIST 第1.1 版(その他の固形がんを有する患者の場合),又はRANO(原発性脳腫瘍の患者の場合)に基づく1 つ以上の測定可能病変を有する患者
6. 生検可能な疾患部位を有し,実施医療機関のガイドラインに従った腫瘍生検生検生検が可能な患者。患者はスクリーニング/ベースライン時及び本治験の治療中に新たな腫瘍生検生検生検を受ける意志があること。
除外基準
1. 治験薬初回投与前の指定された期間内に以下の抗がん治療のいずれかを受けた患者:
a. 治験薬初回投与前4 週間以内に肺野に対する胸部放射線治療を受けた患者,又は2 週間以内に照射野が限定された緩和的放射線治療を受けた患者。骨への緩和的放射線治療を受けた患者は,例外として2 週間のウォッシュアウト期間を不要とするが,放射線治療関連の毒性から回復していること
b. 4 週間以内又は半減期の5 倍以内(いずれか短い方):化学療法,生物学的療法(モノクローナル抗体を含む),連日的若しくは間欠的な低分子治療薬,又はその他の治験薬
c. 6 週間以内:ニトロソウレア及びマイトマイシンC といった重大な遅発毒性のリスクを有する細胞傷害性薬剤
d. 4週間以内:CTLA4,PD-1,又はPD-L1 阻害剤といったがん免疫がん治療薬
2. 中皮腫患者について:スクリーニング時の腫瘍評価前2 週間以内に非侵襲性抗腫瘍治療(例:腫瘍治療電場療法,商品名Optune LuaTM)を受けた患者
3. 本治験の治療対象外の悪性疾患を有する患者
4. スクリーニング時の腎機能が不十分な患者
5. スクリーニング時に臨床的に重要な心疾患又はリスク要因を有する患者
6. スクリーニング時の骨髄機能が不十分な患者
7. スクリーニング時の肝機能が不十分な患者
8. 以下の臨床検査値が基準値から外れる患者:
a. カリウム
b. マグネシウム
9.既知の活動性COVID-19 感染を有する患者
10. 妊婦,授乳中又は乳汁分泌中の女性
11. 日本のみ:グレード2 以上の薬剤性及び/又は非薬剤性間質性肺疾患(ILD)の既往歴を有する患者
治験内容
介入研究
主要結果評価方法
1. AE 及びSAEの発現頻度:IAG933 の安全性及び忍容性を検討する。
2. 投与第1 サイクルにおけるDLT の発現頻度:IAG933 の安全性及び忍容性を検討する。また,用量拡大パートのためのMTD 及び/又はRD を特定する。
3. 投与中断,用量変更:IAG933の忍容性を検討する。
第二結果評価方法
利用する医薬品等
一般名称
IAG933
販売名
なし