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進行性または転移性のがん患者に対するTAK-981とペムブロリズマブの併用療法の安全性、耐容性、および抗腫瘍効果を評価する臨床試験
目的
この治験は、進行または転移性のがん患者に対して、TAK-981という薬剤をペムブロリズマブと併用して投与することで、その安全性、忍容性、有効性を評価するものです。
対象疾患
参加条件
参加条件: - 年齢が18歳以上であること - 男性または女性であること - 進行がんが治療不能であり、組織学的または細胞学的に確認されていること - 次の条件に該当する患者: - 非扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)で、過去の治療が増悪または有害事象により中止された患者 - CPI未治療の子宮頸癌患者で、過去の治療が増悪または有害事象により中止された患者 - CPI未治療のマイクロサテライト安定性結腸・直腸癌(MSS-CRC)で、過去の治療が増悪または有害事象により中止された患者 - ステージIII又はIVの切除不能な皮膚黒色腫で、前治療を受けていない患者 - 扁平上皮NSCLCで、過去の治療が増悪または有害事象により中止された患者 - 扁平上皮又は非扁平上皮NSCLCで、過去の治療が増悪または有害事象により中止された患者 - 固形がんの治療効果判定のためのガイドライン(RECIST)第1.1版に基づき放射線学的に測定可能な病変が1つ以上あること - Eastern Cooperative Oncology Group (ECOG) Performance Statusが0又は1であること - 心臓の機能が正常であること - 前治療と関連する毒性作用が軽度であること - 十分な臓器機能を有していること - 特定の除外基準に該当しないこと 除外基準: - 脳転移の既往歴がある患者 - 過去3年以内に二次性悪性腫瘍がある患者 - 大手術を受けて回復していない患者 - 免疫関連有害事象を経験した患者 - 特定の薬剤を使用中の患者 - 心臓や肺に関する疾患を有する患者 - 免疫抑制療法を要する自己免疫疾患の既往歴がある患者 - 特定の感染症を有する患者 - HIV感染や肝炎ウイルス感染がある患者 - 特定の心臓疾患や精神的疾患を有する患者 以上が治験への参加条件と除外基準です。
治験内容
この治験は、進行又は転移性固形がんの治療についての研究です。治験のタイプは介入研究で、フェーズ1になります。治験薬を投与することで、がんの治療効果や副作用を評価します。主な評価方法は、治験薬の投与によって発生する有害事象の発現例数や、治療効果を評価するための検査値の変化などです。治験期間は48か月から60か月までとなります。
AI 要約前の参加条件
介入研究
主要結果評価方法
1. 第1相:試験治療下で発現した有害事象(TEAE)の発現例数
評価期間:48か月まで
有害事象とは、医薬品(治験薬を含む)が投与された患者又は被験者に生じたあらゆる好ましくない医療上のできごとであり、必ずしも当該医薬品(治験薬を含む)の投与との因果関係が明らかなもののみを示すものではない。TEAEは初回投与後から治験薬の最終投与後30日まで又は後続治療の抗腫瘍療法の開始までに発現した有害事象と定義する。有害事象は米国国立がん研究所の有害事象共通用語規準(NCI CTCAE)第5.0版に従って分類する。ただし、サイトカイン放出症候群(CRS)は「CRSの、American Society for Transplantation and Cellular Therapy (ASTCT)コンセンサスグレード分類」に従ってグレード評価する。
2. 第1相:用量制限毒性(DLT)の発現例数
評価期間:サイクル1まで(各サイクルは21日間)
DLTはNCI CTCAE 第5.0版に従って評価する。CRSは「CRSの、ASTCTコンセンサスグレード分類」に従ってグレード評価する。
3. 第1相:グレード3以上のTEAEの発現例数
評価期間:48か月まで
4. 第1相:重篤な有害事象の発現例数
評価期間:48か月まで
重篤な有害事象とは、あらゆる好ましくない医療上のできごとのうち、死に至るもの、生命を脅かすもの、入院又は入院期間の延長が必要となるもの、永続的若しくは顕著な障害又は機能不全に陥るもの、先天異常/先天性欠損をきたすもの、その他の医学的に重大な状態(死亡、直ちに生命を脅かす、又は入院が必要となるような結果には至らないが、被験者を危機にさらす場合、上記のような結果に至らぬよう内科的又は外科的処置を必要とする場合、又は医薬品を介する感染因子伝播が疑われる場合には、適切な医学的判断に基づいて、重篤と判断する。)をいう。
5. 第1相:用量調整又は投与中止に至ったTEAEを1事象以上発現した例数
評価期間:48か月まで
6. 第1相:臨床的に重大な臨床検査値が認められた例数
評価期間:48か月まで
臨床検査値には血液生化学的検査、血液学的検査及び尿検査が含まれる。
7. 第2相:RECIST第1.1版に従い治験責任医師が評価した全奏効率(ORR)
評価期間:60か月まで
ORRは、RECIST第1.1版に従い治験期間中に完全奏効(CR)及び部分奏効(PR)(治験責任医師による判断)を達成した被験者の割合と定義する。
第二結果評価方法
1. 第1相:TAK-981の最高血漿中濃度(Cmax)
評価期間:サイクル1;Day 1、8(各サイクルは21日間)における投与前及び複数時点(24時間まで)、Day 4、11の投与終了時、サイクル2;Day 1、8における投与終了時及び投与終了2時間後
2. 第1相:TAK-981のCmax 到達時間(Tmax)
評価期間:サイクル1;Day 1、8(各サイクルは21日間)における投与前及び複数時点(24時間まで)、Day 4、11の投与終了時、サイクル2;Day 1、8における投与終了時及び投与終了2時間後
3. 第1相:TAK-981の投与後0時間からt時間までの血漿中濃度―時間曲線下面積(AUCt)
評価期間:サイクル1;Day 1、8(各サイクルは21日間)における投与前及び複数時点(24時間まで)、Day 4、11の投与終了時、サイクル2;Day 1、8における投与終了時及び投与終了2時間後
4. 第1相:TAK-981の投与後0時間から無限大時間までの血漿中濃度―時間曲線下面積(AUCinf)
評価期間:サイクル1;Day 1、8(各サイクルは21日間)における投与前及び複数時点(24時間まで)、Day 4、11の投与終了時、サイクル2;Day 1、8における投与終了時及び投与終了2時間後
5. 第1相:TAK-981の終末相消失半減期(t1/2z)
評価期間:サイクル1;Day 1、8(各サイクルは21日間)における投与前及び複数時点(24時間まで)、Day 4、11の投与終了時、サイクル2;Day 1、8における投与終了時及び投与終了2時間後
6. 第1相:TAK-981の投与後の全身クリアランス(CL)
評価期間:サイクル1;Day 1、8(各サイクルは21日間)における投与前及び複数時点(24時間まで)、Day 4、11の投与終了時、サイクル2;Day 1、8における投与終了時及び投与終了2時間後
7. 第1相:TAK-981の静脈内投与後の定常状態における分布容積(Vss)
評価期間:サイクル1;Day 1、8(各サイクルは21日間)における投与前及び複数時点(24時間まで)、Day 4、11の投与終了時、サイクル2;Day 1、8における投与終了時及び投与終了2時間後
8. 第1相及び第2相:RECIST 修正第1.1 版をがん免疫療法試験で使用するためにRECIST ワーキンググループが作成したコンセンサスガイドライン(iRECIST)に従い治験責任医師が評価した全奏効率(ORR)
評価期間:60か月まで
9. 第1相及び第2相:病勢コントロール率(DCR)
評価期間:60か月まで
DCRは治験期間中に安定(SD)以上(治験責任医師によりCR、PR、又はSDと判断)を達成した被験者の割合と定義する。
10. 第1相及び第2相:持続的奏効率(DRR)
評価期間:60か月まで
DRRは、治療開始12ヵ月以内のいずれの時点から少なくとも6ヵ月以上奏効が持続した(治験責任医師によりCR又はPRと判断)被験者の割合と定義する。
11. 第1相及び第2相:奏効期間(DOR)
評価期間:60か月まで
DORは、奏効例(PR以上)において、PR以上の効果が最初に確認された日から疾患進行(PD)が最初に確認された日までの期間とする。(最大約60か月)
12. 第1相及び第2相:無増悪生存期間(PFS)
評価期間:60か月まで
PFSは、治験薬初回投与日からPDが最初に確認された日又は死亡(死因は問わない)が認められた日のいずれか早い方までの期間と定義する。(最大約48か月)
13. 第1相及び第2相:奏効までの期間(TTR)
評価期間:60か月まで
TTRは、治験薬初回投与日から最初に客観的腫瘍縮小効果が確認された日までの期間とする(治験責任医師によりCR又はPRと判断)。(最大約48か月)
14. 第1相及び第2相:疾患進行までの期間(TTP)
評価期間:60か月まで
TTPは、治験薬初回投与日から疾患の標準的な診断基準に従い最初にPDが確認された日までの期間と定義する。(最大約48か月)
15. 第2相:全生存期間(OS)
評価期間:60か月まで
OSは、治験薬初回投与日から死亡が確認されるまでの期間と定義する。解析時に死亡の記録がない場合は、生存が確認された日で打ち切りとする。
16. 第1相:各投与レベルにおける血中の付加物の形成
評価期間:48か月まで
血中のTAK-981-低分子ユビキチン様修飾因子(SUMO)付加物の形成を評価する。
17. 第1相:投与前後における血中のSUMO 2/3の阻害割合の変化
評価期間:48か月まで
血中におけるSUMO化経路阻害を評価する。
18. 第2相:試験治療下で発現した有害事象(TEAE)の発現例数
評価期間:60か月まで
19. 第2相:グレード3以上のTEAEの発現例数
評価期間:60か月まで
20. 第2相:用量調整又は投与中止に至ったTEAEを1事象以上発現した例数
評価期間:60か月まで
治験フェーズ
フェーズ1: 健康な成人が対象
利用する医薬品等
一般名称
TAK-981
販売名
なし
実施組織
武田薬品工業株式会社
大阪府大阪市中央区道修町四丁目1番1号
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