60歳以上の日本人成人を対象としたAd26.RSV.preFをベースとしたワクチンの有効性,安全性,反応原性及び免疫原性,並びにRSウイルス感染症のハイリスクを有する20歳から59歳の日本人成人を対象とした本ワクチンの安全性,反応原性及び免疫原性を評価するランダム化,二重盲検,プラセボ対照,第III相試験
目的
基本情報
参加条件
性別
男性・女性
年齢
20歳 以上上限なし
選択基準
選択基準:
コホート1の被験者のみ
- ICFへの署名日に60歳以上であり,治験期間を通じて参加可能であると予測される。
- ランダム割付け前に,以下に該当する被験者。
・閉経後(閉経状態とは,ほかの医学的要因のない12カ月以上の無月経状態をいう),及び
・いかなる方法でも妊娠を意図していない
- 治験ワクチン接種時に症状及び徴候が安定し医学的に管理されていると治験責任(分担)医師が判断し,被験者の医療提供者が病態の定期的なフォローアップを行ってい
る場合,被験者は,高血圧,うっ血性心不全(CHF),慢性閉塞性肺疾患(COPD),2型糖尿病,高リポ蛋白血症,又は甲状腺機能低下症などの基礎疾患を有していてもよい。
コホート2の被験者のみ
- ICFへの署名時に20歳以上59歳以下であり,治験期間を通じて参加可能であると予測される。
- 既存の慢性的な心疾患又は肺疾患を有し,スクリーニング前30日以内に入院や主要な薬剤クラスの変更(新たに投与を開始した薬剤又は投与を中止した薬剤)がない。
- 治験ワクチン接種時に症状及び徴候が安定し,被験者の医療提供者がこれらの病態の定期的なフォローアップを行っている場合,被験者は,その他の基礎疾患を有してい
てもよい。
除外基準
除外基準:
- 重篤な臨床的に不安定な病態(透析の有無を問わない末期腎疾患,臨床的に不安定な心疾患),アルツハイマー病,又は治験責任(分担)医師の意見として,治験参加が
被験者の最大の利益とならない(被験者の福祉を損なうなど),又は治験実施計画書に規定された評価を妨げる,あるいは制限すると判断されるその他の病態を有する。
- スクリーニング又は治験ワクチン再接種前5 年以内に,以下の分類にあてはまらない悪性腫瘍の既往がある。
a. 皮膚の扁平上皮癌及び基底細胞癌並びに子宮頚部上皮内癌を有する被験者は,治験責任(分担)医師の判断で組み入れ可能とする。
b. 5 年以内に悪性腫瘍の既往があるが,治験責任(分担)医師により再発リスクが極めて低く治癒したと判断された被験者は組み入れ可能とする。
- 治験ワクチン接種前4 週間以内に治験責任(分担)医師の判断に基づく大手術(主要な心肺手術又は腹部手術など)を受けた,又は手術からの十分な回復が見込まれな
い,若しくは治験に参加していると予測される期間内に大手術が予定されている。
- 治験ワクチン接種前24 時間以内に急性疾患(急性呼吸器疾患を含む)がある又は体温が38.0°C(100.4°F)以上である。
- 重大な精神疾患を有する,及び/又は治験責任(分担)医師の意見として被験者の安全性や治験手順の遵守を損なうと判断される薬物/アルコールの乱用。
治験内容
介入研究
主要結果評価方法
コホート1:RSウイルス感染症の1シーズンにおける逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)により確認されたRSウイルス性下気道疾患(LRTD)が確認された被験者数を評価する。
-RSウイルス流行期終了時まで(最長11.5カ月間)
-RSウイルス感染症の1 シーズンにおけるRT-PCRにより確認されたRSウイルス性LRTDが初回発現した被験者数を報告する。
コホート2:ウイルス中和抗体(VNA)測定法によるRSウイルスA株に対する中和抗体価。
-Day15
-VNAアッセイに測定法によるRSウイルスA株に対する中和抗体価を評価する。
第二結果評価方法
コホート1:RSウイルス感染症の1シーズンにおけるRT-PCRにより確認されたRSウ
-RSウイルス流行期終了時(最長11.5カ月)まで
-RSウイルス感染症の1シーズンにおけるRT-PCRにより確認されたRSウイルス性急性呼吸器感染(ARI)が初回発現した被験者数を評価する。
イルス性急性呼吸器感染(ARI)が初回発現した被験者数。
コホート1(免疫サブセット):RSウイルスA株に対する中和抗体価。
-Day 1, 15, 85及び169
-RSウイルスA株に対する中和抗体価を評価する。
コホート1(免疫サブセット)及びコホート2:酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)により評価したpre-fusion form結合抗体中のRSウイルス A Fタンパク。
-コホート1:Day1、15、85及び169
-コホート2:接種後14日(Day 15)
-ELISAにより評価したRSウイルス A Fタンパク質とpre-fusion型で結合した抗体を評価する。
コホート1及び2:重篤な有害事象(SAE)を発現した被験者数。
-コホート1:治験ワクチン接種後6カ月又はRSウイル
スシーズン終了のいずれか遅い方まで(最長11.5カ月間)
-コホート2:治験ワクチン接種後6カ月まで
-SAEとは、以下の転帰のいずれかに至るか、その他の理由で重要とみなされるAEである:死亡、入院又は入院期間の延長、生命を脅かす(差し迫った死の危険)、永続的又は顕著な障害/機能不全、先天異常。
コホート1及び2:特に注目すべき有害事象(AESI)が認められた被験者数。
-コホート1:治験ワクチン接種後6カ月又はRSウイル
スシーズン終了のいずれか遅い方まで(最長11.5カ月間)
-コホート2:治験ワクチン接種後6カ月まで
-AESIが発現した被験者数を報告する。血小板減少症を伴う血栓症はAESIとみなされる。
コホート1(安全性評価サブセット)及びコホート2:治験ワクチン接種後に全身性の特定有害事象が発現した被験者数。
-治験ワクチン接種後7日間(Day1~Day8)
-全身性の特定有害事象(疲労、頭痛、筋肉痛、悪心、発熱)は、治験ワクチン接種後7日間、患者日誌に記録する。
コホート1(安全性評価サブセット)及びコホート2:治験ワクチン接種後に局所性の特定有害事象が発現した被験者数。
-治験ワクチン接種後7 日間(Day1~Day8)
-有害事象とは,治験中に医薬品(治験薬を含む)が投与された被験者に生じた,あらゆる好ましくない医療上のできごとをいう。有害事象は必ずしも医薬品の投与との因果関係が認められるもののみを指すわけではない。局所性の特定有害事象(治験ワクチン注射部位の疼痛/圧痛,紅斑及び腫脹)は、治験ワクチン接種後7日間、患者日誌に記録する。
コホート1(安全性評価サブセット)及びコホート2:治験ワクチン接種後に特定外有害事象が発現した被験者数。
-治験ワクチン接種後28日間(Day1~Day29)
-特定外有害事象とは,患者日誌中で具体的に質問されなかった全ての有害事象を指す
コホート2:VNAアッセイにより測定したRSウイルス A2株に対する中和抗体価(抗体応答率に基づく)。
-治験ワクチン接種後14日(Day15)
-VNAアッセイにより測定したRSV A株に対する中和抗体価(抗体応答率に基づく)を評価する。抗体応答は,ベースラインからDay 15で抗体価が4倍増加と定義する。
利用する医薬品等
一般名称
Ad26/protein preF RSV Vaccine、プラセボ
販売名
なし、なし