健康な成人及び腎臓がうまく機能しない成人の体にASP5354がどのような影響を及ぼすかを調べる試験
目的
尿管は,腎臓から膀胱に尿を運ぶ管です。腹部手術中に執刀医が尿管の位置を確認するのは困難で,まれに尿管を傷つける可能性があり,深刻になり得ます。ASP5354 は,手術中に執刀医が尿管の位置を確認するのに役立つ可能性がある新しい医療用の色素です。ASP5354 は体内に注射され,近赤外蛍光(略してNIR-F)と呼ばれるタイプのカメラによって検出されます。ASP5354 とカメラにより,手術中に尿管のライブ画像を確認できます。ASP5354 が医療用の色素として利用可能になるには,ASP5354 が体にどのような影響を及ぼすかを確認する必要があります。この試験では,ASP5354 が75 歳までの成人の体にどのような影響を及ぼすかを調べます。主な目的は,健康な人と比べて腎臓がうまく機能しない人の体でASP5354 がどのように処理されるかを調べることです。
基本情報
お問い合わせ情報
アステラス製薬株式会社
clinicaltrialregistration@astellas.com
0120-189-371
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参加条件
男性・女性
選択基準
- 時点でBMI が17.6~30.0 kg/m^2,体重が男性では50 kg 以上,女性では40 kg 以上である被験者- 女性の被験者は,妊娠しておらず,以下に該当する被験者:a. 妊娠可能な女性ではないことb. 同意取得時点から治験薬投与後,少なくとも30 日間まで避妊ガイダンスに従うことに同意した妊娠可能な女性- 女性被験者の場合,期間,治験期間及び治験薬投与後30 日間に授乳を行わないことに同意している被験者- 女性被験者の場合,治験薬投与開始時から治験期間全般及び治験薬投与後,30 日間に卵子提供を行わないことに同意している被験者- 妊娠の可能性がある女性パートナー(授乳期間中のパートナーを含む)のいる男性被験者は,治験期間全般及び治験薬投与後30 日間にわたり避妊法を使用することに同意している被験者- 男性被験者は,治験期間中並びに治験薬投与後30 日間にわたり精子提供をしないことに同意している被験者- 妊娠中のパートナーがいる男性被験者は,治験期間内の妊娠期間中及び治験薬投与後30 日間にわたり,性行為をしないかコンドームを使用することに同意している被験者- 本治験に参加している間,ほかの試験に参加しないことに同意している被験者- 腎機能正常者又は様々な程度の慢性腎臓病(CKD)を有する被験者(CKDは米国腎臓財団により定義される。 MDRD [Modification of Diet in Renal Disease] 式及び個別の体表面積[BSA]を用いて個別推算糸球体濾過量 [eGFR]により算出される。):・軽度腎機能障害を有する被験者とは,eGFR が60 mL/min以上90 mL/min未満の者とする。・中等度腎機能障害を有する被験者とは,eGFR が30 mL/min以上60 mL/min未満の者とする。・重度腎機能障害を有する被験者とは,まだ透析を受けていない且つeGFR が30 mL/min未満の者とし,そのうち約50%は,eGFR が20 mL/min以下の被験者となるよう登録する。・腎機能正常者とは,eGFR が90 mL/min 以上の者とする。- 適切な静脈アクセスを確保できる被験者
除外基準
- 前の28 日又は5 半減期のいずれか長い方の期間内に何らかの試験治療を受けた被験者- 治験参加に適さないと判断された被験者- ASP5354 又はインドシアニングリーン (ICG) に対して過敏症若しくはその疑いがある被験者- 前6 カ月以内に妊娠している女性被験者又は前3 カ月以内に授乳している女性被験者- 過去にASP5354 による曝露歴がある被験者- day −1 に実施した肝機能検査(アルカリホスファターゼ[ALP],アラニンアミノトランスフェラーゼ[],アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ[]及び総[TBL])のいずれかの項目で基準値上限(ULN)の1.5 倍を超えている被験者。このような場合には,再度検査を実施して評価し直すことも可能である。- 治験薬投与前に,的に重要なアレルギー状態(薬物アレルギー又はアナフィラキシー反応を含む。ただし未治療,無症候性,季節性アレルギーを除く)の既往歴がある被験者- day −1 前1 週間以内に発熱性疾患又はウイルス性,細菌性(上気道感染を含む)又は皮膚以外の真菌性感染の症状を有する被験者- day −1 前の3 カ月以内に1 日10 本(又は同量のタバコ)を超える喫煙歴がある被験者- day −1 の前3 カ月以内に週16 単位以上のアルコール摂取歴がある被験者(注:1 単位=純アルコール10 g,ビール250 mL[5%],蒸留酒35 mL[35%]及びワイン100 mL[12%])又は時又はday −1 に実施したアルコール検査の結果が陽性である被験者- day −1 の体温が35.0°C 未満又は37.5°C 以上である被験者- day −1 前3 カ月間に何らかの中程度又は強力なCYP3A 誘導剤を使用していた被験者- day −1 前90 日以内に重大な出血,全血400 mL 以上,day −1 前30 日以内に全血200 mL 以上,day −1 前14 日以内に血液成分献血を行った被験者及び/又は60 日以内に何らかの血液又は血液製剤の輸血を受けた被験者- 時にA 型肝炎ウイルス(HAV) 抗体(免疫グロブリンM [IgM]),B 型肝炎コア(HBc) 抗体,B 型肝炎表面抗原(HBsAg),C 型肝炎ウイルス() 抗体及び/又は抗原,又はヒト免疫不全ウイルス(HIV)1 型及び/又は2 型に対する抗体若しくは梅毒の免疫学的検査が陽性である被験者- アステラス,治験に関与する開発業務受託機関(O)又は実施医療機関の従業員- day −1 前72 時間以内にグレープフルーツ/ダイダイ又はグレープフルーツ/ダイダイ含有製品を摂取した被験者- 治験薬投与前2 週間以内に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンを接種したか,治験終了来院より前にCOVID-19 ワクチンを接種予定の被験者- 時又はday −1 に,新型コロナウイルス() の検査の結果が陽性の被験者腎機能障害患者の追加基準:- 前3 カ月以内に的に重要な疾患(腎疾患及び腎疾患に関連する疾患[状態が安定している糖尿病,状態が安定している高血圧など]を除く),医学的状態又は検査値異常の既往歴があり,治験参加に適さないと判断された被験者- day −1 の平均脈拍数が40 未満又は90 超/分(bpm)である被験者;平均収縮期(最高)血圧(SBP) 90 未満又は160 mmHg 超;平均拡張期(最低)血圧(DBP) 40 未満又は90 mmHg 超(被験者が仰臥位で少なくとも5 分間安静になった後に3 回測定;脈拍は自動的に測定)であること。平均血圧が上記の制限値に適合しない場合,更に3 回測定してもよい。- day −1 に測定したFridericia 式を用いた補正QT 間隔(QTcF)の平均値が男性被験者では450 msec 超又は女性被験者では470 msec 超である被験者。QTcF の平均値が上記の限界値を超える場合は,更に3 回測定の心電図検査を1 度実施してもよい。- 医学的に必要と判断される薬剤(使用を許可された薬剤)の用法用量が治験薬投与前2週間以内に変更された被験者,試験期間中に用法用量が変更される可能性が高い被験者(ただし,治験依頼者との間で合意されたわずかな用量変更は可),及び/又は実施医療機関への入院前3週間以内に使用を許可されていない薬剤を使用した被験者- 試験期間中に新たな併用薬を必要とするか必要とする可能性がある被験者- 悪性腫瘍による二次的な腎疾患を有する被験者- 治験薬投与前4 週間以内の腎機能の変動又は急激な悪化が,期間中の腎機能障害の所見及び/又は検査所見の大幅な変動又は悪化により示唆されると判断される被験者- ヘモグロビン値が9 g/dL 未満の被験者- 移植腎が機能している被験者- day −1 前の3 カ月以内に薬物(アンフェタミン,バルビツール酸,ベンゾジアゼピン,カンナビノイド,コカイン及び/又はモルヒネ,フェンシクリジン及び三環系抗うつ薬)の乱用があった被験者及び時又はday −1 に実施した薬物(アンフェタミン,バルビツール酸,ベンゾジアゼピン,カンナビノイド,コカイン及び/又はモルヒネ,フェンシクリジン及び三環系抗うつ薬)乱用検査の結果が陽性の被験者(陽性結果が既承認の処方薬に起因する場合を除く)- 腎機能正常者の追加基準:- 的に重大な心血管系,消化管系,内分泌系,血液系,肝臓,免疫系,代謝系,泌尿器系,肺,神経系,皮膚科,精神科,腎臓及び/又はその他の重大な疾患,悪性腫瘍の既往歴又は兆候がある被験者- 時又はday −1 の身体所見,心電図又は治験実施計画書で定められた検査の結果から的に重大な異常が認められると判断された被験者- day −1 の平均脈拍数が40 未満又は100 超/分(bpm)である被験者;平均SBP 90 未満又は140 mmHg 超;平均DBP 40 未満又は90 mmHg 超(被験者が仰臥位で少なくとも5 分間安静になった後に3 回測定;脈拍は自動的に測定)であること。平均血圧が上記の制限値に適合しない場合,更に3 回測定してもよい。- day −1 に測定したQTcF の平均値が男女被験者で450 msec 超である被験者。QTcF の平均値が上記の限界値を超える場合は,更に3 回測定の心電図検査を1 度実施してもよい。- 治験薬投与前2 週間以内に処方薬又は市販薬(ビタミン及び天然生薬,例えばセイヨウオトギリソウ)を使用している被験者。ただし,アセトアミノフェン(最大2 g/日),皮膚用外用剤(コルチコステロイド製品を含む),ホルモン避妊薬及びホルモン補充療法(HRT)の屯用を除く。- day −1 に値が基準値から外れている被験者。このような場合には,一度のみ再度検査を実施して評価することも可能である。- day −1 前の3 カ月以内に薬物(アンフェタミン,バルビツール酸,ベンゾジアゼピン,カンナビノイド,コカイン及び/又はモルヒネ,フェンシクリジン及び三環系抗うつ薬)の乱用があった被験者及び時又はday −1 に実施した薬物(アンフェタミン,バルビツール酸,ベンゾジアゼピン,カンナビノイド,コカイン及び/又はモルヒネ,フェンシクリジン及び三環系抗うつ薬)乱用検査の結果が陽性の被験者
治験内容
介入研究
- ASP5354の血漿中薬物動態- ASP5354の尿中薬物動態
- 有害事象の性質,頻度及び重症度- 臨床検査(血液学的検査,生化学的検査及び尿検査)- バイタルサイン(血圧,脈拍数及び体温)- 標準12 誘導心電図
利用する医薬品等
ASP5354 / pudexacianinium chloride
販売名
なし
組織情報
アステラス製薬株式会社
東京都中央区日本橋本町2-5-1