企業治験
成人の再発性または難治性多発性骨髄腫(RRMM)患者に対する、カルフィルゾミブとデキサメタゾンの併用によるイサツキシマブの皮下投与の効果を検討する試験(第II相、ランダム化、非盲検)。
目的
本治験は、前治療歴を有する難治性多発性骨髄腫(RRMM)成人患者を対象に、カルフィルゾミブ及びデキサメタゾンとの併用でのイサツキシマブ皮下(SC)投与の有効性を評価することを目的としています。イサツキシマブSC投与の実現可能性が確認された後、患者は2つの投与方法のうちの1つに無作為に割り付けられます。
対象疾患
参加条件
この治験に参加するための条件は、18歳以上で男性または女性であることです。また、多発性骨髄腫という病気の診断があることが必要で、血液や尿の検査で特定の数値が出ることも必要です。治療を受けたことがある再発性または難治性の場合にも参加できます。女性は妊娠していないことが必要で、男性は避妊法を使うことが必要です。また、治験に参加するためには同意書に署名することが必要です。治療中の病気やアレルギーがある場合や、治験手順を遵守できない場合は参加できません。
治験内容
この治験は、再発性又は難治性の多発性骨髄腫を対象として行われます。治験フェーズはフェーズ2で、主要な結果評価方法には、被験者の奏効率(ORR)や、イサツキシマブの投与方法に対する被験者の選好性、副作用の発現割合、薬物動態濃度、生活の質などが含まれます。治験に参加する患者さんたちの期待度や使用感、満足度についても質問票を用いて調査されます。治験の評価期間は、最長で約45か月です。
AI 要約前の参加条件
介入研究
主要結果評価方法
1. 全奏効率(ORR)
[評価期間:最後の被験者の登録(LPI)後6か月。すなわち、およそ16か月]
ORRは、2016年国際骨髄腫作業部会(IMWG)基準に基づく独立効果判定委員会(IRC)の評価による厳密な完全奏効(sCR)、完全奏効(CR)、最良部分奏効(VGPR)及び部分奏効(PR)が認められた被験者の割合と定義する。
第二結果評価方法
1. サイクル6/Day 15のイサツキシマブSC投与について手動よりもオン・ボディ・デリバリー・システム(OBDS)を選好する被験者の割合
[評価期間:LPIから6か月。すなわち、およそ16か月]
投与方法に対する被験者の選好性:患者の使用感及び満足度に関する質問票第2版(PESQ v2)を用いて、サイクル6/Day 15のイサツキシマブSC投与について手動よりもOBDSを選好する被験者の割合と定義する。
2. Infusion reaction(IR)の発現割合
[評価期間:LPI後18か月。すなわち、およそ28か月]
3. 治験薬投与下で発現した有害事象(TEAE)、重篤な有害事象(SAE)を発現した被験者数及び臨床検査パラメータの変化
[評価期間:インフォームドコンセントの署名から、治験薬の最後の投与後30日まで。すなわち、最大約45か月まで]
4. 注射部位反応(ISR)の発現割合
[評価期間:LPI後18か月。すなわち、およそ28か月]
5. 薬物動態(PK)濃度:血漿中トラフ濃度(Ctrough)
[評価期間:サイクル 2のDay 1、及びサイクル 6のDay 1(1サイクル=28日 )]
イサツキシマブ濃度測定のための採血
6. IRCが評価した2016年IMWG基準に基づくsCR、CR、VGPR及びPRの被験者の割合
[評価期間:LPI後18か月。すなわち、およそ28か月]
7. 奏効期間(DOR)
[評価期間:LPI後18か月。すなわち、およそ28か月]
DORは、PR以上を達成した被験者のIRCによる初回奏効判定日から、IRCにより判定されたPDの最初の記録又は死亡のいずれか早い方までの期間と定義する。
8. 最初の奏効までの期間(TT1R)
[評価期間:LPI後18か月。すなわち、およそ28か月]
TT1Rは、ランダム化実施日からIRCが最初に奏効(PR以上)と判定した日までの期間と定義する。
9. 最良効果までの期間(TTBR)
[評価期間:LPI後18か月。すなわち、およそ28か月]
TTBRは、ランダム化実施日からIRCが最初に最良効果(PR以上)と判定した日までの期間と定義する。
10. 無増悪生存期間(PFS)
[評価期間:LPI後18か月。すなわち、およそ28か月]
PFSは、ランダム化実施日からIRCが判定したPDが最初に記録された日又は死亡日(原因を問わない)のいずれか早い方までの期間と定義する。
11. 全生存期間(OS)
[評価期間:LPI後18か月。すなわち、およそ28か月]
OSは、ランダム化実施日から原因を問わない死亡までの期間と定義する。
12. イサツキシマブに対する抗薬物抗体(ADA)を有する被験者の割合
[評価期間:サイクル 1のDay 1から、追跡調査(治験薬最終投与後90日)まで。すなわち、およそ13か月(1サイクル=28日 )]
13. イサツキシマブ皮下投与時の患者の期待度に関する質問票第2版 - ベースライン時(PEQ-BL v2)
[評価期間:ベースライン時]
PEQ-BL v2は、被験者が回答する質問票で、治験薬投与前又は治験に関連する他の手順の前のベースライン時に完了させる。当該質問票で、被験者の以前の治療経験(腫瘍学の薬物治療の注入方法の経験)を理解するだけでなく、治療(副作用、投与を受けるに値するか)及び投与方法(信頼、快適性、痛み、副作用、時間の節約の可能性)に関する被験者の期待度を評価する。
14. イサツキシマブ皮下投与時の患者の使用感及び満足度に関する質問票第2版(PESQ v2)
[評価期間:LPI後18か月。すなわち、およそ28か月]
PESQ v2は、被験者が回答する質問票で、治療(副作用、投与を受けるに値するか、及び全体的な満足度)及び投与方法(信頼、快適性、痛み、副作用、時間の節約の可能性、及び全体的な満足度)に関する被験者の使用感及び満足度を追跡する。PESQ v2には、皮下注射法の選好性を評価する項目を含む。当該質問票は、医療機器開発の業界標準を用いて策定し、腫瘍学被験者との定性的面談に基づいて報告及び適合された。より一般的な治療に対する期待度の質問票(v1)に更に適合させ、手動及びOBDSによる皮下投与(v2)を評価するため被験者の感想を報告した。PESQ v2には合計9項目がある。治験薬投与期間中に6項目を実施し、選好性の3項目は被験者が手動及びOBDS両方を経験した後にのみ実施する。
15. 医療資源の利用及び生産性に関する質問票(HRUPQ)
[評価期間:LPI後18か月。すなわち、およそ28か月]
医療資源の活用及び被験者の生産性について、サノフィが策定した特有の質問票を通して被験者から情報収集する。収集データには、入院、救急外来及び外来受診の回数、内容(救急又は通常)及び期間、雇用履歴を含む。
16. 健康関連の生活の質(HRQL)
[評価期間:LPI後18か月。すなわち、およそ28か月]
HRQLは、欧州癌研究治療機関(EORTC)の生活の質に関する質問票 - 20項目からなる骨髄腫モジュール(QLQ-MY20)及び30項目からなるQOL質問票(QLQ-C30)を用いて評価する。全部で50項目ある。EORTC QLQ-C30は、がん患者によって重要と特定されたHRQLの主要な側面を包括的に評価する。EORTC QLC-MY20は、MMを有する被験者のHRQLに影響を与える治療又は疾患による症状及び副作用を評価するため、EORTC QLQ-C30と組み合わせて用いる。
17. 欧州QOLグループの5項目5水準からなる質問票(EQ-5D-5L)
[評価期間:LPI後18か月。すなわち、およそ28か月]
EQ-5D-5Lは、健康状態の標準的評価法であり、健康の有用性の単純で全体的な評価を提供する。記述式及びVASの2項目からなる。記述的システムは、移動の程度、身の回りの管理、普段の活動、痛み/不快感、不安/抑うつの5項目からなる。
VASは、20 cmの直線の両端にそれぞれ「想像できる最も良い健康状態」及び「想像できる最も悪い健康状態」と記されている視覚的アナログ尺度に、回答者が自己評価を記録するものである。この情報は個々の回答者の判断に基づく健康の定量的評価として使用できる。
治験フェーズ
フェーズ2: 少数の軽度な患者さんが対象
利用する医薬品等
一般名称
イサツキシマブ、カルフィルゾミブ、デキサメタゾン、デキサメタゾン IV
販売名
なし、なし、なし、なし
実施組織
サノフィ株式会社
東京都新宿区西新宿三丁目20番2号 東京オペラシティタワー
同じ対象疾患の治験
お医者さまへ
治験の詳細を確認し、患者の方に合致しているかを診断してください
ご確認後、連絡が適切だと判断された場合は上記のお問い合わせ情報から担当の方にご連絡ください
治験を募集している方ですか?
Kibou は治験の募集・情報提供をすることを目的としたプラットフォームです。 治験情報の提供や、被験者の募集について詳しい資料の請求はお問い合わせフォームからお問い合わせください。