KAChチャネル変異による遺伝性徐脈性不整脈患者に対して、新しい薬NTC-801Fの効果と安全性を調べるための治験を行います。
この治験に参加するための条件は、18歳以上80歳未満で、男性でも女性でも参加できます。参加するためには、以下の条件をすべて満たしている必要があります。1)自分自身で治験に参加することを同意すること。2)18歳以上80歳未満であること。3)KAChチャネロパチーと診断されたこと。4)肝機能と腎機能が正常であること。5)女性の場合、妊娠しないように避妊をすることに同意することが必要です。 治験に参加できない人もいます。以下の条件に当てはまる人は参加できません。1)中等度以上の大動脈弁、僧帽弁弁膜症、甲状腺機能異常、虚血性心疾患、心筋症、無病期間が5年未満の悪性腫瘍を有する人。2)植え込み型除細動器を使用中の人。3)アミオダロン、ベプリジルを服用している人。4)カテーテルアブレーションを受けた人。5)間質性肺疾患/肺臓炎を合併している人。6)全身性の治療を必要とする活動性の感染症を有する人。7)治験薬を投与された他の治験に参加している人。8)妊娠中、授乳中、または治験期間中に妊娠を希望する女性。9)問題となる精神疾患を有する人。10)その他、治験責任医師または治験分担医師が不適切と判断した人。
この治験は、KAChチャネロパチーによる遺伝性徐脈性不整脈患者を対象として行われます。治験のフェーズは2で、有効性を評価するために、投与24週後の連続3日間のホルター心電図検査によるポーズ回数やペーシング率の減少を調べます。また、投与24週後のミネソタ心不全QOL質問票の改善や心肺運動負荷試験の変化率など、さまざまな項目についても評価します。安全性についても、有害事象や副作用の発現割合、eGFR値の経時推移、心室性不整脈の頻度などを調べます。
介入研究
<有効性>
1) ペースメーカー非植え込み症例の場合:
投与24週後の連続3日間(72時間)のホルター心電図検査における2秒以上のポーズ回数のベースラインからの減少
2) ペースメーカー植え込み症例の場合:
投与24週後の連続3日間(72時間)のホルター心電図検査におけるペーシング率のベースラインからの減少(ペースメーカーの設定モードに応じて、心房または心室、あるいはその両方のペーシング率を評価する)
<有効性>以下の項目について、ベースラインからの変化を評価する。
全症例:
1) 投与24週後のミネソタ心不全QOL質問票の改善
2) 投与24週後の心肺運動負荷試験(CPX)における運動耐容能指標※の変化率
※運動耐容能指標・・・最高酸素摂取量:peak VO2、嫌気性代謝閾値:anaerobic threshold(AT)、最大負荷量:peak work rate、二酸化炭素換気当量:VE/VCO2
3) 投与24週後の6分間歩行試験の変化率
4) BNP値の経時推移
5) 安静時12誘導心電図における心拍数(安静時心拍数)の経時推移
6) 投与12および24週後の連続3日間(72時間)のホルター心電図検査における心拍数(総心拍数と平均心拍数)の増加
7) 投与12および24週後の連続3日間(72時間)のホルター心電図検査における最大心拍数の増加
8) (心房細動症例の場合)投与12および24週後の連続3日間(72時間)のホルター心電図検査において洞調律化が確認できた回数の増加、および洞調律の持続時間の増加
9) (洞不全症候群症例の場合)投与12および24週後の連続3日間(72時間)のホルター心電図検査における心房細動発作出現回数の減少と心房細動総持続時間の減少、上室性期外収縮や房室ブロック等の不整脈の出現頻度の減少
ペースメーカー非植え込み症例の場合:
10) 投与12週後の連続3日間(72時間)のホルター心電図検査における2秒以上のポーズ回数の減少
11) 投与12および24週後の連続3日間(72時間)のホルター心電図検査における3秒以上のポーズ回数の減少
12) 投与12および24週後の連続3日間(72時間)のホルター心電図検査における最小心拍数の増加、および最大R-R間隔の減少
ペースメーカー植え込み症例の場合:
13) 投与12週後の連続3日間(72時間)のホルター心電図検査におけるペーシング率の減少(ペースメーカーの設定モードに応じて、心房または心室、あるいはその両方のペーシング率を評価する)
14) 投与2、4、8、12、16、24週後のペースメーカーチェックにおけるペーシング率の減少(ペースメーカーの設定モードに応じて、心房または心室、あるいはその両方のペーシング率を評価する)
<安全性>
全症例において、ベースラインから投与24週後までの以下の項目を集計する。
1) 有害事象および副作用の発現割合
2) eGFR値の経時推移
3) 安静時12誘導心電図検査におけるQT/QTc間隔
4) 連続3日間(72時間)のホルター心電図検査における心室性不整脈の頻度
フェーズ2: 少数の軽度な患者さんが対象
NTC-801F
なし
大阪大学医学部附属病院
大阪府吹田市山田丘2番2号
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