ベドリズマブ静注製剤の非盲検投与で改善を認めた中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎の小児患者を対象に、ベドリズマブ静注製剤による維持療法の有効性及び安全性を検討する第3相無作為化二重盲検試験

目的

本治験の主目的は、中等症から重症の潰瘍性大腸炎(UC)の小児患者を対象とし、ベドリズマブによる治療後に寛解するかを評価することである。

基本情報

募集ステータス
募集中

対象疾患

潰瘍性大腸炎


治験フェーズ

フェーズ3

参加条件

性別

男性・女性


年齢

2歳 以上17歳 以下


選択基準

1. 中等症から重症の活動期UCに罹患し、最新の標準治療が無効又は不耐である者

2. スクリーニング時及び本治験登録時の体重が10 kg以上の者

3. 少なくともスクリーニングの1ヵ月以上前に中等症から重症の活動期UCと診断される者。中等症から重症は、改変Mayoスコアが5~9(粘膜所見、排便回数、血便サブスコアの合計)で、粘膜所見サブスコアが2以上(粘膜の脆弱はスコア2以上とする)と定義する。

4. ステロイド、免疫調節薬(例:アザチオプリン[AZA]、6-メルカプトプリン[6-MP]、メトトレキサート[MTX])及び/又は抗腫瘍壊死因子α(TNF-α)抗体(例:インフリキシマブ、アダリムマブ)のうち、少なくとも1剤において効果不十分、効果減弱又は不耐である者。これには、症状をコントロールするためにステロイドに依存している者、及びステロイドの中止を試みる際に疾患の悪化を経験している者が含まれる。

5. 直腸から口側進展した潰瘍性大腸炎(直腸に限定しない)のエビデンスがある者

6. 8年間を超えて広範な大腸炎又は汎大腸炎に罹患している者、あるいは12年間を超えて左側大腸炎に罹患している者は、スクリーニング前の12ヵ月以内に、サーベイランス大腸内視鏡検査が陰性であることを示すエビデンスを有していなければならない。

7. 治験実施国で認められている小児ワクチンの投与スケジュールに従って予防接種を受けている者


除外基準

1. 既承認薬又は治験下にある抗インテグリン抗体(ナタリズマブ、efalizumab、etrolizumab、Abrilumab [AMG 181]等)、粘膜アドレシン細胞接着分子-1(MAdCAM-1)抗体、又はリツキシマブの投与を受けたことがある者

2. 次の治療を受けた者:(1)治験下にある他の生物学的製剤をスクリーニング前60日以内又はスクリーニング検査から遡ってこれらの薬剤の半減期の5倍の期間内(いずれか長い期間)に投与された者、(2)既承認薬の生物学的製剤又はバイオ後続品を治験薬の初回投与又はスクリーニング時から遡って2週間以内に投与された者

3. 活動性の脳/髄膜疾患を有する者、進行性多巣性白質脳症(PML)の徴候/症状若しくは既往を有する者、又は脳卒中、多発性硬化症、脳腫瘍、神経変性疾患を含むその他の重大な神経障害を有する者

4. 治験薬投与開始前30日以内に臨床的に問題となる感染症〔例:肺炎、腎盂腎炎、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)〕に罹患した者

5. 治験薬投与開始前30日以内に何らかの生ワクチン接種を受けている者。

6. UC治療のための外科的処置が現時点で必要か又は治験期間中に必要になると予想される者

7. 大腸亜全摘若しくは全摘を受けた者、又は空腸瘻、回腸瘻、人工肛門、回腸-肛門パウチ若しくは既知の腸管狭窄を有する者

8. 判定不能な大腸炎と診断された者

9. 非常に早期に発症した遺伝子による炎症性腸疾患を示唆する臨床的特徴を有する者

10. 以下により活動性又は潜在性結核(TB)であると認められた者。スクリーニング前30日以内又はスクリーニング期間中に、結核診断検査で陽性(以下に定義)であった者

- QuantiFERON検査で陽性若しくはQuantiFERON検査で2回連続不確定、又は

- ツベルクリン皮膚検査の反応が5 mm以上。

注:被験者がBCGワクチンの接種を過去に受けている場合には、ツベルクリン皮膚検査の代わりに、QuantiFERON TB Gold検査を実施する。

11. B型肝炎ウイルス又はC型肝炎ウイルスに感染している者

- B型肝炎ウイルスに対する免疫を獲得した者(すなわち、B型肝炎ウイルス表面抗原陰性かつB型肝炎ウイルス抗体陽性の者)は組入れ可能とする。

12. スクリーニング時の便検査で虫卵及び/又は寄生虫検査が陽性であったか便培養が陽性であった被験者

13. スクリーニング時の便検査でClostridium difficile感染陽性の者

治験内容

研究のタイプ

企業治験介入研究


主要結果評価方法

1. 54週目の改変Mayoサブスコアに基づく寛解を認めた被験者の割合

評価期間:54週

改変Mayo サブスコアに基づく寛解は次のように定義する:排便回数サブスコアが0~1、かつベースラインから1ポイント以上減少、血便サブスコアが0、粘膜所見サブスコアが0~1(スコア1は脆弱を含まない)。MayoスコアはUCの活動性を評価する指標で、改変Mayoスコアは次の3つのサブカテゴリ(排便回数、血便、Mayo内視鏡サブスコア[粘膜所見])に分かれており、それぞれ0~3のスコアが付けられる。スコアが高いほど症状が重いことを示す。これらのスコアの和(スコアの範囲:0~9)も高いほど症状が重いことを示す。


第二結果評価方法

1. 14週目の改変Mayoサブスコアに基づく寛解を認めた被験者の割合

評価期間:14週

2. 54週目の持続寛解を認めた被験者の割合

評価期間:54週

持続寛解とは改変Mayoサブスコアに基づく寛解を14週目と54週目に達成した者である。

3. 54週目のステロイドフリー寛解を認めた被験者の割合

評価期間:54週

ステロイドフリー寛解とは54週目の少なくとも12週間以上前からステロイドの投与を中止し、かつ54週目に寛解を満たした者である。

4. 54週目の完全Mayoスコアに基づく寛解を認めた被験者の割合

評価期間:54週

完全Mayoスコアに基づく寛解とは、54週目で個々のサブスコアが1を超えず、完全Mayoスコアが2以下である者である。MayoスコアはUCの活動性を評価する指標で、完全Mayoスコアは次の4つのサブカテゴリ(排便回数、血便、Mayo内視鏡サブスコア[粘膜所見]、医師による全般評価)に分かれており、それぞれ0~3のスコアが付けられる。スコアが高いほど症状が重いことを示す。これらのスコアの和(スコアの範囲:0~12)も高いほど症状が重いことを示す。

5. 54週目の小児潰瘍性大腸炎活動性指数:Pediatric Ulcerative Colitis Activity Index(PUCAI)に基づく寛解を認めた被験者の割合

評価期間:54週

PUCAIに基づく寛解とは、54週目のPUCAIが10以下である者である。PUCAIは6つの臨床項目(abdominal pain、rectal bleeding、stool consistency of most stools、number of stools per 24 hours、nocturnal stools、activity level)から構成される。PUCAIのスコアの範囲は0~85で、スコアが10未満の場合は寛解、10~34は軽症、35~64は中等症、65~85は重症を示す。臨床的に重要なる治療効果とは、PUCAIスコアが20ポイント以上低下した場合と定義する。スコアが高いほど症状が重いことを示す。

6. ベドリズマブの血清中トラフ濃度の推移

評価期間:投与前、複数の時点(投与後72週まで)

7. 抗ベドリズマブ抗体(AVA)陽性を示した被験者の割合

評価期間:投与前、複数の時点(投与後72週まで)

8. AVA中和抗体陽性を示した被験者の割合

評価期間:投与前、複数の時点(投与後72週まで)

9. 14週目及び54週目の完全Mayoスコアに基づく持続改善を認めた被験者の割合

評価期間:14週、54週

寛解とは完全Mayo スコアがベースラインから3ポイント以上減少かつ30%以上減少し、血便サブスコアがベースラインから1ポイント以上減少又は1以下であった者である。MayoスコアはUCの活動性を評価する指標で、完全Mayoスコアは次の4つのサブカテゴリ(排便回数、血便、Mayo内視鏡サブスコア[粘膜所見]、医師による全般評価)に分かれており、それぞれ0~3のスコアが付けられる。スコアが高いほど症状が重いことを示す。これらのスコアの和(スコアの範囲:0~12)も高ければ高いほど症状が悪いことを示す。

10. 54週までの部分Mayoスコアに基づく寛解を認めた被験者の割合

評価期間:2、6、10、14、22、30、38、46 及び54 週

寛解は次のように定義する:部分Mayoスコアがベースラインから2ポイント以上減少かつ25%以上減少し、排便回数サブスコアが1ポイント以上減少し、血便サブスコアが1ポイント以上減少又は1以下で、かつPUCAIがベースラインから20ポイント以上減少した者。部分Mayoスコアは次の3つのサブカテゴリ(排便回数、血便、医師による全般評価)に分かれており、それぞれ0~3のスコアが付けられる(スコアの範囲:0~9)。スコアが高いほど症状が重いことを示す。PUCAIは6つの臨床項目(腹痛、直腸出血、便の性状、1日の排便回数、夜間の排便回数[夜間覚醒]、活動度)から構成され、スコアの範囲は0~85である。スコアが高いほど症状が重いことを示す。

11. 有害事象、重篤な有害事象、特に注目すべき有害事象の発現した被験者の割合

評価期間:158週まで

有害事象とは、医薬品(治験薬を含む)が投与された患者又は被験者に生じたあらゆる好ましくない医療上のできごとであり、必ずしも当該医薬品(治験薬を含む)の投与との因果関係が明らかなもののみを示すものではない。重篤な有害事象とは、治験薬(投与量に係わらない)が投与された際に生じたあらゆる好ましくない医療上のできごとのうち、次のものをいう:死に至るもの、生命を脅かすもの、入院又は入院期間の延長が必要となるもの、永続的又は顕著な障害若しくは機能不全に陥るもの、先天異常をきたすもの、その他の医学的に重要な医学的事象である。特に注目すべき有害事象(重篤か否かは問わない)とは、当該治験薬又は治験特有の、科学的及び医学的に懸念される事象である。治験責任医師又は治験分担医師は、これを継続的に監視し、発現した際には治験依頼者に速やかに連絡する。特に注目すべき有害事象は注入に伴う反応及び過敏症、重篤な感染症、悪性腫瘍、その他(肝損傷、PML)を含む。

12. ベースラインからの体重変化

評価期間:ベースライン、54週まで

ベースラインからの体重変化は54週目の体重とベースライン時の差分で算出する。

13. 直線的発育速度zスコアのベースラインからの変化量

評価期間:ベースライン、54週まで

直線的発育速度zスコアのベースラインからの変化量は、(測定値 - 参考集団における中央値)/ 参考集団における標準偏差で算出する。

14. 54週目のTanner stage Vを認めた被験者の割合

評価期間:54週

ベースラインからの思春期の変化に基づき54週時点でTanner stage Vに該当した被験者の割合を評価する。Tanner stageは、思春期の発達状況を測定する尺度で、乳房(女性)及び外性器(男性)及び陰毛(両性)の発達を評価する。発達の進行状況を5段階で定義し、被験者の発達の状況を区分する。

利用する医薬品等

一般名称

MLN0002


販売名

エンタイビオ点滴静注用300mg

組織情報

実施責任組織

武田薬品工業株式会社


住所

大阪府大阪市中央区道修町四丁目1番1号