神経線維腫症2型(NF2)の治療法がなく、手術や放射線治療では聴力の温存が困難であるため、治療介入時点で聴力について多くの場合諦める必要がある。しかし、ベバシズマブ(BV)治療のNF2の聴神経腫瘍に対する有効性が指摘され、本治験ではBVの有効性・安全性を評価する。治験の目的は、BVがNF2症例における有効性と安全性が確認されれば、進行性の聴力悪化に苦しむNF2患者にとって画期的な治療法となり、NF2に対する治療の枠組み全体を刷新できることである。
この治験に参加するための条件は、18歳以上64歳以下で、男性でも女性でも参加できます。参加する前に、本人または未成年の場合は代諾者から文書同意を得る必要があります。また、日本語を話すことができ、聴神経腫瘍を持っている人が対象です。ただし、治療ができる状態で、一定の条件を満たしている必要があります。一方、過去に特定の治療を受けたことがある、または健康上の問題がある場合は、参加できない場合があります。治験責任医師または治験分担医師が不適切と判断した場合も参加できません。
この治験は、神経線維腫症2型という病気を対象にした治療法を研究するものです。治験のフェーズはフェーズ2で、治療の有効性と安全性を評価します。治療の有効性は、治療開始24週時点でのベースラインとの比較による聴力改善患者(レスポンダー)の割合で評価されます。また、治療の安全性は、有害事象、一般臨床検査、バイタルサインなどによって評価されます。治験に参加する患者さんたちは、治療の効果や安全性について詳しく調べられます。
介入研究
有効性
治療開始24週時点でのベースラインとの比較による、最高語音明瞭度による評価に基づく聴力改善患者(レスポンダー)の割合(少なくとも標的病変の一方において、最高語音明瞭度の値がベースラインの値から20%以上改善し、かつ、その値が50%以上であること。標的病変において最高語音明瞭度の値が20%以上増悪していない。)
安全性
有効性
副次評価項目:
1) 治療開始12、36及び48週時点でのベースラインとの比較による最高語音明瞭度による評価に基づく聴力改善患者(レスポンダー)の割合
2) BV初期非投与群での治療開始36及び48週時点での24週時との比較による、最高語音明瞭度による評価に基づく聴力改善患者(レスポンダー)の割合
3) 治療開始24週時点でのベースラインとの比較による最高語音明瞭度による評価に基づく非標的病変側聴力の20%以上の悪化割合
4) 治療開始12週、24週、36週、48週でのMRIによるベースラインと比較した聴神経腫瘍の腫瘍体積の奏効割合
5) BV初期非投与群での治療開始36週、48週でのMRIによる24週時と比較した聴神経腫瘍の腫瘍体積の奏効割合
6) 治療開始12週、24週、48週での聴性定常反応(Auditory Steady-state Response; ASSR)による推定平均聴力レベル(4分法)
7) 治療開始12週、24週、36週、48週での純音聴力検査による平均聴力レベル(4分法)
8) 治療開始12週、24週、36週、48週で神経線維腫症II型の重症度スコア
9) 再増悪患者に対する再治療開始12週時点での最高語音明瞭度
10) 再増悪患者に対する再治療開始12週時点での再治療開始時と比較したMRIによる聴神経腫瘍の腫瘍体積の奏功割合
11) 再増悪患者に対する治療開始12週時点での標的病変側耳の聴性定常反応(Auditory Steady-state Response; ASSR)による推定平均聴力レベル(4分法)
12) 再増悪患者に対する治療開始12週時点での純音聴力検査による平均聴力レベル(4分法)
13) 再増悪患者に対する治療開始12週時点で神経線維腫症II型の重症度スコア
安全性の評価
1) 有害事象(有害事象発現割合、重篤な副作用発現割合、副作用発現割合)
2) 一般臨床検査(血液、尿)
3) バイタルサイン
フェーズ2: 少数の軽度な患者さんが対象
ベバシズマブ(遺伝子組替え)、生理食塩液
福島県立医科大学
福島県福島市光が丘1番地
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