特定臨床研究
食道がん手術前の化学療法中における高用量シスプラチンによる腎機能障害を予防するための静注マグネシウム製剤の効果を調べる試験(MAGICIAN study(KDOG 2101))
目的
この治験は、進行した食道がんを手術で取り除く前に、高用量のシスプラチンを使って化学療法を行う患者に対して、静脈注射のマグネシウム製剤が腎臓の機能障害を予防できるかどうかを調べるものです。
対象疾患
参加条件
この治験に参加するには、20歳以上80歳以下で、男性でも女性でも参加できます。ただし、以下の条件を満たす必要があります。 1. 食道がんで、初めて発見された人。 2. 手術で取り除けるステージ1、2、3のがんである人。 3. 術前に高用量のシスプラチン(70mg/m2以上)を含む化学療法を受けた人。 4. 健康な人で、年齢が20歳以上80歳以下である人。 5. ECOGによるPSが0~2の人。 6. 主要な臓器の機能が正常で、血液検査の数値が一定の範囲内にある人。 7. 血清マグネシウム値が3.0mg/dL以下の人。 8. 参加に同意した人。 ただし、以下の条件を満たす人は参加できません。 1. 他の臓器のがんに対して化学療法を受けたことがある人。 2. 初回治療でシスプラチンを減量する必要がある人。 3. マグネシウム製剤に対して過敏症の既往歴がある人。 4. 重症筋無力症を持っている人。 5. 心ブロックの治療歴がある人。 6. 妊娠中、授乳中、または妊娠の可能性がある女性。 7. その他、担当医が本試験への登録が不適切と判断した人。
治験内容
この治験は、食道がんの治療方法を研究するものです。治験のフェーズは2で、介入研究と呼ばれる種類の研究です。治験の目的は、薬剤の効果や安全性を調べることです。主な評価方法は、血液中のクレアチニン値を使って、腎臓の機能障害が起こる割合を調べることです。また、腎臓の機能障害に関連する他の評価方法もあります。治験に参加する患者さんは、治療の効果や副作用を調べるため、定められた薬剤を投与されます。治験に参加することは、新しい治療法の開発に貢献することになります。
AI 要約前の参加条件
介入研究
主要結果評価方法
血清クレアチニン値を指標とした腎機能障害の発現割合
※ 腎機能障害の程度には、Common Terminology Criteria for Adverse Events(CTCAE)version 5.0に基づくGrade分類を使用する。Grade≧2を腎機能障害の発現ありと定義する。
第二結果評価方法
1.クレアチニン・クリアランス(Ccr)や推算糸球体濾過量(eGFR)を指標とした腎機能障害の発現割合
※ 腎機能障害の程度には、Acute Dialysis Quality Initiative(ADQI)が提唱したRIFLE分類を使用する。
2.血清クレアチニン値、Ccr値、eGFR値に対する術前化学療法実施前後の変化量
3.尿中バイオマーカー(N-アセチルグルコサミニダーゼ(NAG)、β2ミクログロブリン、L型脂肪酸結合蛋白(L-FABP))に対する術前化学療法実施前後の変化量
4.血清マグネシウム値に対する術前化学療法実施前後の変化量
5.抗がん剤投与に関連した腎機能障害に起因するイベント(次コースの開始遅延、抗がん剤の減量/中止、レジメン変更)の発生割合と相対用量強度
6.抗がん剤による治療効果(奏効割合、病理組織学的効果判定等)
7.Common Terminology Criteria for Adverse Events(CTCAE)version 5.0に基づく有害事象の発現割合
8.腎機能障害発現の高リスク症例に対する静注マグネシウム製剤の予防効果
※ 血清クレアチニン値、Ccr値、eGFR値を指標とした腎機能障害の発現割合を調査する。
治験フェーズ
フェーズ2: 少数の軽度な患者さんが対象
利用する医薬品等
一般名称
硫酸マグネシウム水和物
販売名
硫酸Mg補正液1 mEq/mL
実施組織
北里大学
神奈川県相模原市南区北里1-15-1
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