この治験の目的は、免疫関連の腸炎に対して、サラゾスルファピリジンという薬の効果と安全性を調べることです。
この治験に参加するための条件は、20歳以上で男性または女性であることです。また、下痢や血便が1週間以上続いている患者、軽症から中等症の炎症性腸疾患を持つ患者、十分な説明を受けて理解した上で自由意思で同意した患者などが参加できます。ただし、他の病気が原因で下部消化管に異常がある患者や、既往に炎症性腸疾患がある患者、禁止薬を使用している患者、ステロイドを使用している患者、重篤な肝疾患や腎疾患を持つ患者、過去にサルファ剤やサリチル酸製剤に対して過敏症がある患者、気管支喘息がコントロールできていない患者、妊娠中または授乳中の女性などは参加できません。研究責任医師が不適当と判断した患者も参加できません。
この治験は、免疫関連有害事象腸炎(irAE腸炎)という病気を対象に、新しい治療法の効果を調べるものです。治療法は、患者さんに薬を投与することで行います。治験の主な目的は、投与開始2週後に臨床的改善を得た患者の割合を調べることです。また、投与開始10±2週後に内視鏡スコア改善やMayo scoreを用いた臨床的改善、大腸病理組織改善割合など、様々な評価方法で治療効果を調べます。さらに、バイオマーカーや病理組織像、アポトーシス細胞数などの評価も行います。治験の目的は、新しい治療法の効果を調べることで、今後の治療法の改善につながることを期待しています。
介入研究
投与開始2週後に臨床的改善(Δpartial Mayo score*≧1 or partial Mayo score<1)を得た患者の割合
*Δpartial Mayo score;投与2週後と投与前のpartial Mayo scoreの差
• 投与開始10±2週後に内視鏡スコア改善(Δ*UCEIS≧2)を得た患者の割合
• 投与開始10±2週後のMayo scoreを用いた臨床的改善(Δ*Mayo score≧1)を得た患者の割合
• 投与開始前,投与開始2週後および10±2週後のCTCAE gradeの推移
• 投与開始2週後および10±2週後にSCCAIとLichtiger indexを用いた臨床的改善(Δ*SCCAI>1.5, Δ*Lichtiger index≧3)を得た患者の割合
• 投与10±2週後の大腸病理組織改善割合
• バイオマーカーの推移(投与前,2週後(血液検査項目のみ),10±2週後);CRP,LRG(ロイシンリッチα2グリコプロテイン),赤血球沈降速度1時間値
• irAE腸炎の病理組織像の形態学的特徴と効果の関連性
• アポトーシス細胞数の推移
• SASP関連有害事象
• 後治療の内容とステロイド治療への移行割合
• SASPの効果と関連する因子の解析(患者背景,ICIの種類とICI開始からの期間,服薬アドヒアランス,登録時のMayoスコア,登録時の内視鏡スコア,病理組織像)
• 上皮細胞分化マーカー(LGR5, CDX2, Atoh1, MUC2, TFF3等)や障害マーカー(アポトーシス,P53陽性細胞,SLFN11等)の推移と重症度や治療反応性との関連の探索的評価
*Δ;投与後評価時と投与前の各スコアの差
情報なし:
サラゾスルファピリジン
サラゾピリン
筑波大学附属病院
茨城県つくば市天久保2-1-1
治験の詳細を確認し、患者の方に合致しているかを診断してください
ご確認後、連絡が適切だと判断された場合は上記のお問い合わせ情報から担当の方にご連絡ください
Kibou は治験の募集・情報提供をすることを目的としたプラットフォームです。 治験情報の提供や、被験者の募集について詳しい資料の請求はお問い合わせフォームからお問い合わせください。