特定臨床研究
新しい画像検査で認知症の病気を分類するための研究:[18F]SMBT-1の有用性を調べる
目的
この治験は、認知症の病気を横断的に調べたり、進行を縦断的に調べたりすることを目的としています。
対象疾患
参加条件
この治験に参加するための条件は、50歳以上90歳以下の男女で、日本語を母国語とする人が原則です。治験に参加するためには、軽度の認知機能障害(MCI)やアルツハイマー病、進行性核上性麻痺、前頭側頭葉変性症、レビー小体型認知症の診断を受けた人が対象です。また、約45分程度のPET測定に耐えられそうであると分担医師が判断した人が参加できます。ただし、神経疾患や薬物依存、アルコール依存等の現病歴または既往歴がある人、妊娠中または授乳中、産後28日以内の人、精神疾患を合併し、試験参加が困難と判断される人などは、治験に参加できません。
治験内容
この治験は、認知症に関する研究で、介入研究と呼ばれる種類の研究です。対象疾患は、軽度認知障害、アルツハイマー病、前頭側頭葉変性症、進行性核上性麻痺、レビー小体型認知症です。主な評価方法は、脳内の物質の集積量を測定するPET検査を行い、それをもとに認知症の疾患の進行や層別化について研究します。副次的な評価項目として、臨床所見との関係性を調べることも行います。
AI 要約前の参加条件
介入研究
主要結果評価方法
【主要評価項目1】
認知症疾患の層別化に関する横断的研究:
1a)AD疾患群の層別化に関する横断的研究:
HC群、MCI 群、AD群間の横断的比較および(HC群とMCI群をβアミロイド蓄積の有無によりサブグループHC-Aβ[+]群とHC-Aβ[-]群、MCI-Aβ[+]群とMCI-Aβ[-]群に分けて)HC-Aβ[-]群、HC-Aβ[+]群、MCI-Aβ[-]群、MCI-Aβ[+]群、AD群間の横断的比較を行って、集積値の違いを明らかにする。各疾患群における[18F]SMBT-1集積量を示す半定量値Standardized uptake value (SUV)およびその補正値であるSUV ratio (SUVR)を求めて、上記の各疾患群との比較を行う。また、画素単位の統計解析で有意差が得られた脳領域の分布座標と統計値を求める。
1b)非AD疾患群の層別化に関する横断的研究:
HC群、MCI 群、AD群、FTLD群、DLB群、PSP群の横断的比較(または、HC-Aβ[-]群、HC-Aβ[+]群、MCI-Aβ[-]群、MCI-Aβ[+]群、AD群、FTLD群、DLB群、PSP群間の横断的比較)
において、各疾患群における[18F]SMBT-1集積量を示す半定量値Standardized uptake value (SUV)およびその補正値であるSUV ratio (SUVR)を求めて、以下の各疾患群との比較を行う。また、画素単位の統計解析で有意差が得られた脳領域の分布座標と統計値を求める。
【主要評価項目2】
認知症疾患の進行に関する縦断的検討:
2a)AD疾患群のアストログリオーシスに関する縦断的研究:
AD疾患連続体を構成するHC群、MCI 群、AD群を対象とした縦断的研究を行う。各疾患群における[18F]SMBT-1集積量の半定量値Standardized uptake value (SUV)およびその補正値であるSUV ratio (SUVR)を求めて、初回と2回目のSUVまたはSUVRの比較を行う。また、画素単位の統計解析で有意差が得られた脳領域の分布座標と統計値を求める。
2b)認知症疾患の進行予測性に関する縦断的研究:
初回[18F]SMBT-1 PET検査を実施した全症例を対象として、初回の[18F]SMBT-1 PET集積値(SUVまたはSUVR)と、他の臨床データ(主に2回目の神経心理検査、臨床症状、アミロイドPET集積値等を含む。初回と2回目の神経心理検査、臨床症状、アミロイドPET集積値等の変化量も含む。)との間の関連性を縦断的に検討する。「初回SMBT-1 PET集積値」がその後の疾患の進行予後とどのような関連性をもっているかを探索的に検討する。
第二結果評価方法
【副次的評価項目1】
[18F]SMBT-1 PETと臨床所見との関係性:
脳内各部位における[18F]SMBT-1集積量の半定量的指標(SUVおよびSUVR)と、神経心理検査、臨床症状およびアミロイドPET、タウPETの結果(SUVおよびSUVR)などの他の臨床情報との関係性を吟味する。また、各画像の視覚的評価(集積あり・なしの判定)も行い、各疾患カテゴリー間で定性的な群間差が検出できるかどうかも評価する。半定量的指標と視覚的評価の関連性および視覚的評価と他の臨床指標との関連性も吟味する。
【副次的評価項目2】
2回目の[18F]SMBT-1 PETと臨床所見との関係性:
脳内各部位における[18F]SMBT-1集積量の半定量的指標(SUVおよびSUVR)と、神経心理検査、臨床症状およびアミロイドPET、タウPETの結果(SUVおよびSUVR)などの他の臨床情報との関係性を吟味する。また、各画像の視覚的評価(集積あり・なしの判定)も行い、各疾患カテゴリー間で定性的な群間差が検出できるかどうかも評価する。半定量的指標と視覚的評価の関連性および視覚的評価と他の臨床指標との関連性も吟味する。
治験フェーズ
情報なし:
利用する医薬品等
一般名称
(S)-6-[ (3-[18F]Fluoro-2-hydroxy)propoxy]-2-(2-Methylpyrid-5-yl)-quinoline
販売名
[18F]SMBT-1
実施組織
東北大学病院
宮城県宮城県 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉6 -3
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