反応性アストログリオーシスを定量化する新規画像バイオマーカーの研究開発: 認知症疾患の層別化における[18F]SMBT-1の有用性の検討

臨床研究

目的

主要目的1) 認知症疾患の層別化に関する横断的検討

主要目的2) 認知症疾患の進行に関する縦断的検討

参加条件

性別


年齢

軽度認知障害(MCI)、アルツハイマー病(AD)、前頭側頭葉変性症(FTLD)、進行性核上性麻痺(PSP)、レビ―小体型認知症(DLB)


選択基準

男性・女性


除外基準

被験者の参加中止:

次の基準に合致した場合、研究参加の同意を取得した被験者の研究参加を中止する可能性がある。

1)被験者が同意を撤回した場合

2)死亡または死亡につながる恐れのある疾病等が発現した場合

3)原疾患の顕著な増悪の場合

4)その他に研究参加によるリスクが利益を上回ると研究責任医師が判断した場合

研究の中止:

効果・安全性評価委員会より研究早期中止勧告が出された場合には研究代表医師は勧告内容を検討し、研究の早期中止を行うか決定する。試験の早期中止とは、以下のいずれかの理由により予定よりも早く試験全体または一部が中止されることを指す。中止の場合、研究責任医師は認定臨床研究審査委員会、実施医療機関の管理者に報告する。

・[18F]SMBT-1を用いた検査の有用性を証明できる可能性がきわめて小さいことが判明した場合。

・重篤な有害事象報告又は当該臨床試験以外の情報に基づき[18F]SMBT-1を用いたPET検査の安全性に重大な問題があると判断された場合。

・法及び関連法令または研究計画書に対する重大な違反/不遵守が判明した場合

・倫理的妥当性もしくは科学的合理性を損なう、または損なう恐れのある事実を得た場合

・被験者に対する重大なリスクが特定された場合

・認定臨床研究審査委員会に意見を述べられた場合

・厚生労働大臣に中止要請や勧告を受けた場合

効果安全性評価委員会での審議の結果、研究継続が問題ないと判断された場合は被験者登録を再開する。研究中止が妥当と判断された場合、速やかに実施医療機関の研究責任医師に通知する。また、医療機関の管理者及び認定臨床研究審査委員会にも報告する。

治験内容


主要結果評価方法

【主要評価項目1】

認知症疾患の層別化に関する横断的研究:

1a)AD疾患群の層別化に関する横断的研究:

HC群、MCI 群、AD群間の横断的比較および(HC群とMCI群をβアミロイド蓄積の有無によりサブグループHC-Aβ[+]群とHC-Aβ[-]群、MCI-Aβ[+]群とMCI-Aβ[-]群に分けて)HC-Aβ[-]群、HC-Aβ[+]群、MCI-Aβ[-]群、MCI-Aβ[+]群、AD群間の横断的比較を行って、集積値の違いを明らかにする。各疾患群における[18F]SMBT-1集積量を示す半定量値Standardized uptake value (SUV)およびその補正値であるSUV ratio (SUVR)を求めて、上記の各疾患群との比較を行う。また、画素単位の統計解析で有意差が得られた脳領域の分布座標と統計値を求める。

1b)非AD疾患群の層別化に関する横断的研究:

HC群、MCI 群、AD群、FTLD群、DLB群、PSP群の横断的比較(または、HC-Aβ[-]群、HC-Aβ[+]群、MCI-Aβ[-]群、MCI-Aβ[+]群、AD群、FTLD群、DLB群、PSP群間の横断的比較)

において、各疾患群における[18F]SMBT-1集積量を示す半定量値Standardized uptake value (SUV)およびその補正値であるSUV ratio (SUVR)を求めて、以下の各疾患群との比較を行う。また、画素単位の統計解析で有意差が得られた脳領域の分布座標と統計値を求める。

【主要評価項目2】

認知症疾患の進行に関する縦断的検討:

2a)AD疾患群のアストログリオーシスに関する縦断的研究:

AD疾患連続体を構成するHC群、MCI 群、AD群を対象とした縦断的研究を行う。各疾患群における[18F]SMBT-1集積量の半定量値Standardized uptake value (SUV)およびその補正値であるSUV ratio (SUVR)を求めて、初回と2回目のSUVまたはSUVRの比較を行う。また、画素単位の統計解析で有意差が得られた脳領域の分布座標と統計値を求める。

2b)認知症疾患の進行予測性に関する縦断的研究:

初回[18F]SMBT-1 PET検査を実施した全症例を対象として、初回の[18F]SMBT-1 PET集積値(SUVまたはSUVR)と、他の臨床データ(主に2回目の神経心理検査、臨床症状、アミロイドPET集積値等を含む。初回と2回目の神経心理検査、臨床症状、アミロイドPET集積値等の変化量も含む。)との間の関連性を縦断的に検討する。「初回SMBT-1 PET集積値」がその後の疾患の進行予後とどのような関連性をもっているかを探索的に検討する。


第二結果評価方法

【副次的評価項目1】

[18F]SMBT-1 PETと臨床所見との関係性:

脳内各部位における[18F]SMBT-1集積量の半定量的指標(SUVおよびSUVR)と、神経心理検査、臨床症状およびアミロイドPET、タウPETの結果(SUVおよびSUVR)などの他の臨床情報との関係性を吟味する。また、各画像の視覚的評価(集積あり・なしの判定)も行い、各疾患カテゴリー間で定性的な群間差が検出できるかどうかも評価する。半定量的指標と視覚的評価の関連性および視覚的評価と他の臨床指標との関連性も吟味する。

【副次的評価項目2】

2回目の[18F]SMBT-1 PETと臨床所見との関係性:

脳内各部位における[18F]SMBT-1集積量の半定量的指標(SUVおよびSUVR)と、神経心理検査、臨床症状およびアミロイドPET、タウPETの結果(SUVおよびSUVR)などの他の臨床情報との関係性を吟味する。また、各画像の視覚的評価(集積あり・なしの判定)も行い、各疾患カテゴリー間で定性的な群間差が検出できるかどうかも評価する。半定量的指標と視覚的評価の関連性および視覚的評価と他の臨床指標との関連性も吟味する。

利用する医薬品等

一般名称

(S)-6-[ (3-[18F]Fluoro-2-hydroxy)propoxy]-2-(2-Methylpyrid-5-yl)-quinoline


販売名

[18F]SMBT-1