SMBT-1多施設共同研究
目的
主要目的1) 認知症疾患の層別化に関する横断的検討主要目的2) 認知症疾患の進行に関する縦断的検討
お問い合わせ情報
東北大学病院
nitta@oph.med.tohoku.ac.jp
022-717-7294
治験内容の理解には医学的な知識が必要です。
治験実施組織に直接お問い合わせになる前に、受信中のお医者さまとご相談してください。
参加条件
男性・女性
選択基準
【MCI群】1)研究参加に関して文書による同意が得られた者(原則として日本語を母国語とする日本人)2)原則として、同意取得時の年齢が50歳以上、90歳以下の男女。3)Petersenらの基準に従って軽度認知機能障害(MCI)と診断されている者4)約45分程度の仰臥位のPET測定に耐えられそうであると分担医師が判断した者【AD群】1)研究参加に関して文書による同意が得られた者、または代諾者による同意が得られた者(原則として日本語を母国語とする日本人)2)原則として、同意取得時の年齢が50歳以上、90歳以下の男女。3)アルツハイマー病と診断されている者4)約45分程度の仰臥位のPET測定に耐えられそうであると分担医師が判断した者【PSP群】1)研究参加に関して文書による同意が得られた者、または代諾者による同意が得られた者(原則として日本語を母国語とする日本人)2)原則として、同意取得時の年齢が50歳以上、90歳以下の男女。3)進行性核上性麻痺と診断されている者4)原則として、アミロイドPETにてアミロイド陰性が確認された者(※アミロイド所見が共存する場合 でも各医療機関の研究責任医師の判断により採用となる場合がある。)5)約45分程度の仰臥位のPET測定に耐えられそうであると分担医師が判断した者【FTLD群】1)研究参加に関して文書による同意が得られた者、または代諾者による同意が得られた者(原則として日本語を母国語とする日本人)2)原則として、同意取得時の年齢が50歳以上、90歳以下の男女。3)前頭側頭葉変性症(FTLD)と診断されている者4)原則として、アミロイドにてアミロイド陰性が確認された者(※アミロイド所見が共存する場合でも各医療機関の研究責任医師の判断により採用となる場合がある。)5)約45分程度の仰臥位のPET測定に耐えられそうであると分担医師が判断した者【DLB群】1)研究参加に関して文書による同意が得られた者、または代諾者による同意が得られた者(原則として日本語を母国語とする日本人)2)原則として、同意取得時の年齢が50歳以上、90歳以下の男女。3)レヴィ小体型認知症(DLB)と診断されている者。または、認知障害がMCI相当であるがDLBの条件を満たす者。4)DLBの示唆的であるMIBG心筋シンチグラフィーまたはドパミントランスポーターSPECTで異常が確認されている者5)約45分程度の仰臥位のPET測定に耐えられそうであると分担医師が判断した者【HC群】1)研究参加に関して文書による同意が得られた者(原則として日本語を母国語とする日本人)2)原則として、同意取得時の年齢が50歳以上、90歳以下の男女。3)MMSEのスコアが24以上4)Wechsler memory Scale-R論理的記憶 IIでカットオフ値以上(教育年数が0-7年 3点以上;教育年数8-15年 5点以上;教育年数16年以上:9点以上)5 )約45分程度の仰臥位のPET測定に耐えられそうであると分担医師が判断した者
除外基準
【MCI群・AD群・PSP群・FTLD群・DLB群】※除外基準に一つでも該当する患者は研究に組み入れできない。1)他の神経疾患(脳血管障害等も含む)、薬物依存、アルコール依存等の現病歴または既往歴がある者2)非可逆的MAO-B(セレギリン [Ⓡエフピー]、ラサギリン[Ⓡアジレクト])を併用している者(※可逆的MAO-Bの場合は分担医師が検討)3)習慣的に喫煙している者(直近1年以内に喫煙していた者も含む)4)妊娠中または授乳中、産後28日以内の者5)過去に重篤な薬剤過敏症および食品アレルギーの既往がある者6)精神疾患を合併し、試験参加が困難と判断される患者7)検査のとなる条件に該当する者(※ペースメーカー、体内金属等がある者等をさす。問診票を用いて評価して該当する場合は除外する)8)コントロール不良な併存症をもち、的に問題のある健康状態の方(糖尿病、高血圧、甲状腺/内分泌疾患、うっ血性心不全、狭心症、透析または推定Ccrが30mL/min未満の腎機能障害)で、研究参加に対して医学的に重大なリスクがあると研究担当医師が判断した者9)1年以内に悪性腫瘍の診断・治療を受けたことのある者10)研究責任医師が研究への組み入れを不適切と判断した者【HC群】1)なんらかの神経疾患の現病歴または既往歴がある者2)薬物依存、アルコール依存等の既往歴がある者3)習慣的に喫煙している者(直近1年以内に喫煙していた者も含む)4)妊娠中または授乳中、産後28日以内の者5)過去に重篤な薬剤過敏症および食品アレルギーの既往がある者6)精神疾患を合併し、試験参加が困難と判断される患者7)検査のとなる条件に該当する者(※ペースメーカー、体内金属等がある者等をさす。問診票を用いて評価して該当する場合は除外する)8)コントロール不良な併存症をもち、的に問題のある健康状態の方(糖尿病、高血圧、甲状腺/内分泌疾患、うっ血性心不全、狭心症、透析または推定Ccrが30mL/min未満の腎機能障害)で、研究参加に対して医学的に重大なリスクがあると研究担当医師が判断した者9)1年以内に悪性腫瘍の診断・治療を受けたことのある者10)研究責任医師が研究への組み入れを不適切と判断した者
治験内容
介入研究
【主要評価項目1】認知症疾患の層別化に関する横断的研究:1a)AD疾患群の層別化に関する横断的研究:HC群、MCI 群、AD群間の横断的比較および(HC群とMCI群をβアミロイド蓄積の有無によりサブグループHC-Aβ[+]群とHC-Aβ[-]群、MCI-Aβ[+]群とMCI-Aβ[-]群に分けて)HC-Aβ[-]群、HC-Aβ[+]群、MCI-Aβ[-]群、MCI-Aβ[+]群、AD群間の横断的比較を行って、集積値の違いを明らかにする。各疾患群における[18F]SMBT-1集積量を示す半定量値Standardized uptake value (SUV)およびその補正値であるSUV ratio (SUVR)を求めて、上記の各疾患群との比較を行う。また、画素単位の統計解析で有意差が得られた脳領域の分布座標と統計値を求める。1b)非AD疾患群の層別化に関する横断的研究:HC群、MCI 群、AD群、FTLD群、DLB群、PSP群の横断的比較(または、HC-Aβ[-]群、HC-Aβ[+]群、MCI-Aβ[-]群、MCI-Aβ[+]群、AD群、FTLD群、DLB群、PSP群間の横断的比較)において、各疾患群における[18F]SMBT-1集積量を示す半定量値Standardized uptake value (SUV)およびその補正値であるSUV ratio (SUVR)を求めて、以下の各疾患群との比較を行う。また、画素単位の統計解析で有意差が得られた脳領域の分布座標と統計値を求める。【主要評価項目2】認知症疾患の進行に関する縦断的検討:2a)AD疾患群のアストログリオーシスに関する縦断的研究:AD疾患連続体を構成するHC群、MCI 群、AD群を対象とした縦断的研究を行う。各疾患群における[18F]SMBT-1集積量の半定量値Standardized uptake value (SUV)およびその補正値であるSUV ratio (SUVR)を求めて、初回と2回目のSUVまたはSUVRの比較を行う。また、画素単位の統計解析で有意差が得られた脳領域の分布座標と統計値を求める。2b)認知症疾患の進行予測性に関する縦断的研究:初回[18F]SMBT-1 PET検査を実施した全症例を対象として、初回の[18F]SMBT-1 PET集積値(SUVまたはSUVR)と、他の臨床データ(主に2回目の神経心理検査、臨床症状、アミロイドPET集積値等を含む。初回と2回目の神経心理検査、臨床症状、アミロイドPET集積値等の変化量も含む。)との間の関連性を縦断的に検討する。「初回SMBT-1 PET集積値」がその後の疾患の進行予後とどのような関連性をもっているかを探索的に検討する。
【副次的評価項目1】[18F]SMBT-1 PETと臨床所見との関係性:脳内各部位における[18F]SMBT-1集積量の半定量的指標(SUVおよびSUVR)と、神経心理検査、臨床症状およびアミロイドPET、タウPETの結果(SUVおよびSUVR)などの他の臨床情報との関係性を吟味する。また、各画像の視覚的評価(集積あり・なしの判定)も行い、各疾患カテゴリー間で定性的な群間差が検出できるかどうかも評価する。半定量的指標と視覚的評価の関連性および視覚的評価と他の臨床指標との関連性も吟味する。【副次的評価項目2】2回目の[18F]SMBT-1 PETと臨床所見との関係性:脳内各部位における[18F]SMBT-1集積量の半定量的指標(SUVおよびSUVR)と、神経心理検査、臨床症状およびアミロイドPET、タウPETの結果(SUVおよびSUVR)などの他の臨床情報との関係性を吟味する。また、各画像の視覚的評価(集積あり・なしの判定)も行い、各疾患カテゴリー間で定性的な群間差が検出できるかどうかも評価する。半定量的指標と視覚的評価の関連性および視覚的評価と他の臨床指標との関連性も吟味する。
利用する医薬品等
(S)-6-[ (3-[18F]Fluoro-2-hydroxy)propoxy]-2-(2-Methylpyrid-5-yl)-quinoline
販売名
[18F]SMBT-1
組織情報
東北大学病院
宮城県宮城県 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉6 -3