この治験は、早産期前期破水で生まれた赤ちゃんの肺の病気を予防する薬の有効性と安全性を比較することを目的としています。また、赤ちゃんの肺の病気とウレアプラズマ属の関連も調べます。
この治験に参加できるのは、女性で18歳以上の妊婦で、妊娠22週0日から妊娠27週6日で早産期前期破水(pPROM)を発症した単胎妊娠の方です。ただし、前置胎盤を合併する妊婦や、腟式広汎子宮全摘術に伴う子宮頸部切除術既往のある妊婦、pPROM発症前に妊娠高血圧症候群を合併する妊婦などは参加できません。また、研究責任医師が研究への組み入れを不適切と判断した妊婦も参加できません。
この治験は、早産期前期破水という病気に対する新しい治療法を調べるために行われます。治験は、介入研究と呼ばれるタイプで、フェーズ2という段階にあります。治験の主な目的は、中等症以上のBPD36または修正36週時までの児死亡の発生割合を調べることです。また、母体や児の安全性や有効性についても評価します。具体的には、pPROM発症から分娩までの日数、分娩時の妊娠週数、妊娠終結理由、分娩所見、子宮内胎児死亡割合、組織学的絨毛膜羊膜炎割合、帝王切開割合、常位胎盤早期剝離割合、BPD28発生割合、周産期死亡割合、退院前死亡割合、出生時体重、出生時身長、出生時頭囲、入院日数、侵襲的人工換気日数、非侵襲的人工換気日数、酸素投与された日数、サーファクタント投与を要した児の割合、新生児呼吸窮迫症候群(RDS)発生割合、遷延性肺高血圧症発生割合、頭蓋内出血発生割合、脳室周囲白質軟化症(PVL)発生割合、敗血症発生割合、壊死性腸炎発生割合、症候性動脈管開存症発生割合、ウレアプラズマ属感染割合などが評価されます。治験に参加する患者さんやその家族の安全を最優先に考え、治験の結果をもとに、より良い治療法を開発することを目指しています。
介入研究
中等症以上のBPD36または修正36週時までの児死亡の発生割合
(母体の有効性評価項目)
pPROM発症 から分娩までの日数、分娩時の妊娠週数、妊娠終結理由、分娩所見(分娩様式、死産の有無、胎盤重量)、子宮内胎児死亡割合、組織学的絨毛膜羊膜炎割合、帝王切開割合、常位胎盤早期剝離割合
(児の有効性評価項目)
BPD28発生割合、周産期死亡(子宮内胎児死亡+早期新生児死亡)割合、退院前死亡割合、出生時体重、出生時身長、出生時頭囲、入院日数(出生日~退院日)、侵襲的人工換気日数、非侵襲的人工換気日数、酸素投与された日数、サーファクタント投与を要した児の割合、新生児呼吸窮迫症候群(RDS)発生割合、遷延性肺高血圧症発生割合、頭蓋内出血発生割合、脳室周囲白質軟化症(PVL)発生割合、敗血症発生割合、壊死性腸炎発生割合、症候性動脈管開存症発生割合
(母体・胎児の安全性評価項目)
有害事象及び副作用の発現状況、重篤な有害事象及び副作用の発現状況、重大な有害事象(胎児死亡、敗血症、intensive care unit (ICU)入室、多臓器不全、人工換気、子宮全摘術) の発現状況
(児の安全性評価項目)
重篤な有害事象及び副作用の発現状況
(その他の評価項目)
ウレアプラズマ属感染割合(腟、胎盤 児咽頭、児耳腔)
フェーズ2: 少数の軽度な患者さんが対象
スルバクタムナトリウム、アンピシリンナトリウム、アジスロマイシン水和物、アジスロマイシン水和物、エリスロマイシンラクトビオン酸塩、エリスロマイシンステアリン酸塩
スルバシリン静注用 1.5g、ジスロマック点滴静注用500 mg、ジスロマック錠250 mg、エリスロシン点滴静注用 500mg、エリスロシン錠 200mg
自治医科大学附属病院
栃木県下野市薬師寺3311-1
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