Enfortumab vedotinに伴う皮膚障害発症に対する予防的皮膚ケアの有効性・安全性を評価する介入試験
目的
ネクチン4を標的とした抗体付加抗癌剤(ADC)であるエンホルツマブベドチン(パドセブ®)が2021年11月に本邦で販売開始となった。尿路上皮癌の3rd lineとして使用可能となったが、皮膚にもネクチン4が多く存在しており、高い確率で皮膚障害が出現する(グローバル治験:47.0%、Grade2以上33%、日本人サブ解析:66.7%、 Grade2以上36.1%)。治療効果を示しても、皮膚障害により長期に継続することが難しいことが予想されるが、エンホルツマブベドチンによる皮膚障害を予防するエビデンスは確立していない。本研究では、エンホルツマブベドチン治療前からの予防的な皮膚ケアによって皮膚障害の発生を抑制できるかを検証する。
お問い合わせ情報
筑波大学附属病院
tymd99@tsukuba-seikei.jp
029-853-3219
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参加条件
男性・女性
選択基準
1) 尿路上皮癌に対するエンホルツマブベドチンの治療に同意している患者2) 同意取得時において年齢が18歳以上80歳未満の患者3) Eastern Cooperative Oncology Group(ECOG)のPerformance Status(PS)が0~2の患者4) 主治医により3か月以上の生存が期待されると判断された患者5) 本試験の参加にあたり十分な説明を受けた後、十分な理解の上、患者本人の自由意思による文書同意が得られた患者
除外基準
1)ヒルドイドフォーム剤に過敏症である患者2)ヒルドイドフォームを既に使用している患者3)全身に外用ステロイド剤塗布を行っている患者4)登録時において、すでに第5版でGrade 2以上の皮膚障害を認めている患者5)登録前14日以内に副腎皮質ステロイド(10 mg/日を超えるプレドニゾン相当量)又はその他の免疫抑制剤の内服もしくは点滴治療が必要な疾患を有する患者。6)その他、研究責任(分担)医師が被験者として不適当と判断した患者
治験内容
介入研究
Grade2以上の皮膚有害事象発生率
CTCAE全Gradeの皮膚の有害事象発生率、皮膚障害発症までの期間中央値、RECIST ver.1.1による奏効率、パドセブのRDI、脱落率(皮膚障害に伴うパドセブ投与中断に至った症例数/登録症例数)、皮膚障害に関するバイオマーカーの同定
利用する医薬品等
エンホルツマブベドチン、ヘパリン類似物質
販売名
パドセブ、ヒルドイドフォーム
組織情報
筑波大学附属病院
茨城県つくば市天久保2-1-1
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