JCOG2010: 下部直腸癌に対するTNTとWatch and Waitの臨床試験

臨床研究

目的

腫瘍径5 cm以下のcT2-3N0M0下部直腸癌に対する、術前療法(total neoadjuvant therapy:TNT)および経過観察(watch and wait(W&W)strategy)の有効性と安全性を検証する。

基本情報

募集ステータス募集中

対象疾患

フェーズ2

お問い合わせ情報

組織

国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院


メールアドレス

NCCH1907_office@ml.res.ncc.go.jp


電話番号

03-3542-2511

お医者様とご相談ください

治験内容の理解には医学的な知識が必要です。

治験実施組織に直接お問い合わせになる前に、受信中のお医者さまとご相談してください。

参加条件

性別

男性・女性


年齢
18歳 以上75歳 以下

選択基準

(1)直腸

からの内視鏡にて、組織学的に管状(高分化または中分化)と診断されている。もしくは肛門管からの内視鏡にて、組織学的に(直腸型)と診断され、さらに高分化または中分化と診断されている。(2)腫瘍の主占居部位が上部直腸(Ra)、下部直腸(Rb)、肛門管(P)のいずれかである。(3)腫瘍下縁が腹膜反転部と肛門縁の間(Rb~P)に存在する。(4)スライス厚5 mm以下の腹部・骨盤部と骨盤部MRIによる総合診断でcT2-cT3と診断されている。(大腸癌取扱い規約第9版)※造影剤アレルギー、腎機能障害、気管支喘息が原因でMRIが不可能な場合はそれぞれ単純CT、単純を許容する。(5)スライス厚5 mm以下の胸部・腹部・骨盤部と骨盤部MRIによる総合診断にて、以下の①、②のいずれかを満たすリンパ節が存在しない。1.短径10 mm以上2.短径7 mm以上、かつ以下の(a)-(c)のうち1つ以上を満たす(a)辺縁不整(b)で内部不均一な低信号域を示す(c)類円形(長短径比<1.5)(6)を認めない。(7)スライス厚5 mm以下の腹部・骨盤部と骨盤部MRI、下部消化管内視鏡検査による総合診断にて、腫瘍の最大径が5 cm以下である。(8)下部消化管内視鏡検査、画像検査(注腸造影検査または腹部・骨盤部造影※CTまたはCT colonography)を用いた総合診断にて、多発癌を認めない。ただし、内視鏡的切除術により治癒切除が可能と予想されるcTis、cT1a(癌が粘膜下層までに留まり、浸潤距離が1,000 μm未満であると予想される)病変は多発癌としない。(9)登録日の年齢が18歳以上75歳以下である。(10)Performance status(PS)はECOGの規準で0または1である(11)初回治療として標準治療である外科切除術を希望しないが、遺残・再発時には外科切除術を含めた救済治療を希望する。(12)経口摂取が可能である。(13)他のがん種に対する治療も含めて、直腸切除術(ただし内視鏡的切除術は除く)、骨盤内への放射線治療、いずれの既往もない。(14)登録前14日以内の最新の検査値(登録日の2週間前の同一曜日は可)が、以下のすべてを満たす。1.≧1,500/mm32.ヘモグロビン≧9.0 g/dL(登録に用いた検査の採血日前14日以内に輸血を行っていないこと)3.数≧100,000/mm34.総≦2.0 mg/dL5.≦100 U/L6.≦100 U/L7.血清クレアチニン≦1.5 mg/dL(15)試験参加について患者本人から文書で同意が得られている。


除外基準

(1)

を有する(同重複がん/および無病期間が5年以内の異重複がん/。ただし無病期間が5年未満であっても、臨床I期の前立、放射線治療により完全となった臨床0期、I期の喉頭癌、完全切除された5年相対生存率が95%以上相当のがんの既往は/に含めない)。(2)全身的治療を要する感染症を有する。(3)登録時に38.0℃以上の発熱を有する。(4)妊娠中、妊娠の可能性がある、産後28日以内、授乳中のいずれかに該当する女性。パートナーの妊娠を希望する男性。(5)日常生活に支障をきたす精神疾患または精神症状を合併しており試験への参加が困難と判断される。(6)ステロイド薬またはその他の免疫抑制薬の継続的な全身投与(内服または静脈内)を受けている。(7)コントロール不良の糖尿病を合併している。(8)コントロール不良の高血圧症を合併している。(9)(最近3週間以内に発症または発作がしている狭心症)を合併、または6か月以内の心筋梗塞の既往を有する。(10)コントロール不良の、弁膜症、拡張型心筋症、肥大型心筋症を有する。(11)である。(12)である(HIV抗体は未検でも可)。(13)胸部CTで診断される、、高度の肺気腫のいずれか、もしくは複数を合併している。

治験内容

介入研究


主要結果評価方法

第II相部分:最終効果判定時のcCR割合(中央判定)第III相部分:全生存期間


第二結果評価方法

第II相部分:最終効果判定時のcCR+nearCR割合(中央判定)、直腸温存割合(W&W strategy+局所療法患者の割合)、有害事象発生割合(術前化学放射線療法、地固め化学療法)、手術合併症発生割合、効果判定における各施設と中央判定の一致割合第III相部分:無増悪生存期間、無局所増悪生存期間、直腸温存生存期間、5年無人工肛門生存割合、最終効果判定時のcCR割合(中央判定)、最終効果判定時のcCR+nearCR割合(中央判定)、効果判定における各施設と中央判定の一致割合、W&W strategy例の腫瘍再増大割合、直腸温存割合(W&W strategy+局所療法患者の割合)、根治手術例でのR0切除割合、有害事象発生割合(術前化学放射線療法、地固め化学療法)、手術合併症発生割合、肛門排便機能スコア(Wexner score)、排尿スコア(I-PSS)、性機能スコア(IIEF5)

利用する医薬品等

一般名称

オキサリプラチン、カペシタビン


販売名

エルプラット点滴静注液50mg 等、ゼローダ錠300 等

組織情報

実施責任組織

国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院


住所

東京都東京都中央区築地5-1-1

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