心臓血管外科患者におけるアスコルビン酸のせん妄発症予防効果
目的
「せん妄」は日内変動を有する注意力低下、認知機能障害を呈する脳機能障害であり、術後患者においては予後悪化の一因や入院期間の延長につながり、回避したい合併症の一つであるが、予防薬として確立されたものはない。アスコルビン酸(ビタミンC)は優れた抗酸化作用を有しており、組織の低還流や再還流障害等により発生する活性酸素の産生を抑制することで、臓器障害軽減効果を発揮していると考えられており、心臓血管外科術後患者は、せん妄の発症率が高く、その原因として術中からの微小な脳障害や炎症による活性酸素の産生が挙げられ、抗酸化作用を有するアスコルビン酸投与が、脳障害を軽減させることによりせん妄の発症率が減少する可能性が大いにある。本研究ではアスコルビン酸投与が心臓血管外科術後におけるせん妄発生予防効果を有するか検討を行う。
参加条件
性別
男性・女性
年齢
70歳 以上上限なし
選択基準
70歳以上人工心肺を使用する予定心臓血管外科手術患者文書による臨床研究の説明を理解し同意する能力がある。
除外基準
緊急手術
治験内容
利用する医薬品等
一般名称
販売名
アスコルビン酸
販売名
アスコルビン酸注射液500㎎「トーワ」
組織情報
実施責任組織
自治医科大学附属さいたま医療センター
住所
埼玉県さいたま市大宮区天沼町1-847
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