頭頸部扁平上皮癌に対してTPF療法を行う患者に対する発熱性好中球減少症予防のためのペグフィルグラスチムの安全性、有効性を検証するPhaseII試験
目的
進行頭頸部扁平上皮癌への治療としてTPF療法を行う患者に対して、TPF療法day3でジーラスタを投与し、有効性評価としてTPF療法1コース終了時までの発熱性好中球減少症の予防効果、安全性評価として有害事象の発生頻度を探索的に検討する。
参加条件
男性・女性
選択基準
(1)進行頭頸部扁平上皮癌に対して、以下のいずれかのTPF療法を用いる者・導入化学療法(ICT)として、TPF療法を用いる者・根治療法としてTPF併用化学放射線療法(CRT)を用いる者(2)原発巣を頭頸部に有し、かつ一つ以上の部位で転移がある病期III、IVAである者(3)Performance status(PS)が、0または1である者(4)同意取得時の年齢が18歳以上80歳以下の者(5)性別は問わない。(6)登録前14日以内の最新の検査値が、以下のすべてを満たす者。(i)好中球数≧1,500/mm3(ii)ヘモグロビン≧9.0 g/dL(iii)血小板数≧10×10,000/mm3(iv)総ビリルビン≦2.0 mg/dL(v)AST≦100 U/L(vi)ALT≦100 U/L(vii)推定クレアチニンクリアランス(Cockcroft-Gault式)≧60 mL/min又はeGFR(推算糸球体濾過値)≧60.0mL/min(7)本研究の参加にあたり十分な説明を受けた後、十分な理解の上、本人の自由意思による文書同意が得られた者
除外基準
(1)登録時に38.0℃以上の発熱を有する者(2)登録時に白血球数が2000/μL以下の者(3)重篤な肝障害、腎障害、循環器疾患を有する者(JCOG版CTCAE version 5.0のGrade3を参考に判断する)(4)活動性の重複がん(白血病を含む)を有する者(5)重篤な骨髄抑制、感染症を合併または既往がある者。(6)アナフィラキシーショックなどの重篤な薬物アレルギーの既往又は重篤な副作用の既往を有する者(7)以下の成分に対して過敏症の者・ペグフィルグラスチムの成分又は他の顆粒球コロニー形成刺激因子製剤・ポリソルベート80含有製剤・白金を含む薬剤・フルオロウラシル(8)テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤投与中の者及び投与中止後7日以内の者(9)日常生活に支障をきたす精神疾患または精神症状を合併しており試験への参加が困難と判断される者。(10)妊娠中あるいは妊娠の可能性がある又は授乳中の者(11)その他、研究責任医師又は研究分担医師が本研究への参加が不適当と判断した者
治験内容
介入研究
TPF療法1コース終了時までの発熱性好中球減少症発症割合
(1)TPF療法1コース終了時までの発熱の割合 (2)TPF療法1コース終了時までの好中球数 (3)TPF療法1コース終了時の腫瘍制御割合
利用する医薬品等
ペグフィルグラスチム(遺伝子組換え)注射液、ドセタキセル、シスプラチン点滴静注、フルオロウラシル
販売名
ジーラスタ皮下注3.6mg、ドセタキセル点滴静注20mg/1mL「ニプロ」、ドセタキセル点滴静注80mg/4mL「ニプロ」、シスプラチン点滴静注10mg「マルコ」、シスプラチン点滴静注50mg「マルコ」、フルオロウラシル注1000mg「トーワ」
組織情報
東京大学医学部附属病院
東京都文京区本郷7-3-1
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