Catheter failureの発生率低減を目指した新末梢静脈留置カテーテルの効果検証:ランダム化比較対照試験
目的
高刺激薬剤(※1)投与患者に対し、新末梢静脈留置カテーテルか従来の末梢静脈留置カテーテル(SPC)のどちらかをランダムに割り付け、留置されたカテーテルの予後を追跡し、Catheter Failure: CF 発症率の低減効果を検証する。(※1 高刺激薬剤:血管内皮細胞毒性、Vesicants薬剤、Irritant薬剤、高浸透圧薬剤
ただし持続的な起壊死性薬剤(Vesicants)を投与しないレジメンに限る)
基本情報
参加条件
性別
男性・女性
年齢
20歳 以上上限なし
選択基準
1) 対象部署に入院し、PIVCを用いた高刺激薬剤※が投与される患者。複数のカテーテルが留置される場合は、高刺激薬剤※が一度でも投与されるカテーテルのみ対象とする。
2) 20歳以上の患者で性別は問わない。
3) 24時間以上の末梢静脈カテーテル留置が見込まれる患者
4)本研究の参加にあたり十分な説明を受けた後、十分な理解の上、患者本人の自由意思による文書同意が得られた患者
5)今回の入院(再入院を含む)で初めてカテーテルを留置する患者(初回留置)
除外基準
1)肩関節を十分に外転し、肘関節を外旋する体位を保持できない患者
2)穿刺部に皮膚障害のある患者
3)末梢神経障害を有する患者
4)穿刺により血管迷走神経反射の既往がある患者
5)既往歴に血栓症がある患者
6)末期腎臓病患者(stageⅢ以上) の患者
7)血液凝固能に異常がある、もしくは出血傾向のある患者(①PT-INR 1.5以上、②APTT 36.1秒以上、③抗凝固薬あるいは抗血小板薬服用中、のいずれか一つでも該当する場合)
8)侵襲性の高い検査(内視鏡検査、気管支鏡検査)を実施する予定の患者
9)その他、研究責任(分担)医師が本研究への参加が不適当と判断した患者(疾患の状態によって体調が悪化し、超音波検査装置(US)による観察も負担になると考えられる場合、理解力の低下などで点滴中の安全性の確保が困難だと予測される場合、質問紙に回答不可能な場合など)
治験内容
介入研究
主要結果評価方法
Catheter failure(CF) 発症率 (%)
第二結果評価方法
1) カテーテル留置期間1000日あたりのCFの発生数
2) USによる血管内血栓形成、皮下組織の浮腫様所見
3) 発赤、腫脹、硬結、閉塞などの徴候の有無
4) 患者のカテーテル留置に関する主観的側面