悪性胆道狭窄に対するERCP-BDとEUS-HGASの無作為化比較第II相試験
目的
悪性胆道狭窄に対する初回ドレナージとしての超音波内視鏡下肝胃吻合術+順行性胆管ステント留置術(EUS-HGAS)が、現在の標準治療である内視鏡的逆行性胆管膵管造影下胆管ドレナージ術(ERCP-BD)よりもステント閉塞までの期間(TRBO)が長いことを明らかにすること
参加条件
男性・女性
選択基準
(1) 肝門部より2cm以上乳頭側の胆管に悪性狭窄を有する患者(2) 悪性胆道狭窄であることが病理学的所見もしくは画像検査所見から診断されている(3) 切除不能であることが画像診断もしくは患者背景因子(併存疾患、年齢)で確認されている(4) 黄疸または肝機能異常を有する患者。黄疸は血清総ビリルビン値が2.0mg/dl以上、肝機能異常はAST、ALT、ALP、γ-GTPのうち2項目以上が当施設における規準値の2倍以上と定義する(5) Performance status (PS)がECOG規準で0-2である(6) 同意取得時の年齢が18歳以上
除外基準
(1) Bismuth II以上の肝門部胆管狭窄(2) Billroth I法を除く胃十二指腸の術後再建腸管(3) 胆管空腸吻合術を行っている患者 (4) 嘔吐症状を有し、画像検査で十二指腸狭窄が疑われる患者(5) 胃・十二指腸閉塞に対して消化管ステント留置が行われた患者(6) B2とB3の最大径が、画像検査で2mm以下の患者(7) 血小板数5万/mm3未満、PT-INR 1.5以上の出血傾向を有する患者(輸血やビタミンKの投与など、支持療法によって改善した場合は登録可能)(8) 抗血栓薬の中止が困難な患者(9) 多量の腹水を有する患者(10) 予後が3ヶ月以内と推定される患者(11) その他、研究責任(分担)医師が本試験を安全に実施するのに不適当と判断した患者
治験内容
介入研究
TRBO (time to RBO_ステント閉塞までの期間)
①手技的成功割合②臨床的成功割合③ステント留置に伴う有害事象発生割合(早期、晩期)④手技時間⑤手技中の放射線照射時間⑥非RBO率(3、6、12ヶ月)⑦RBOの原因⑧治療にかかる費用(初回治療時の費用、再入院を含む合計費用)⑨生存期間⑩試験ステントのEUS-HGASにおける胆汁性腹膜炎とステント逸脱の発生割合
利用する医薬品等
販売名
組織情報
静岡県立静岡がんセンター
静岡県駿東郡長泉町下長窪1007番地