特定臨床研究
人工呼吸が必要なARDS患者に対するセボフルラン鎮静が1回の呼吸量を減らす効果を調べる研究
目的
この治験の目的は、人工呼吸管理中のARDS患者が過度な吸気努力により一回換気量が高くなる場合、鎮静剤を変更することで一回換気量を安全に低下させるかどうかを調べることです。
対象疾患
参加条件
この治験に参加できる人は、20歳以上で男性でも女性でも構いません。ICUに入っている患者で、ARDSという病気が発症してから48時間以上経っていて、1週間以内の人が対象です。また、プロポフォールという薬で鎮静している人工呼吸器をつけている患者で、一定の条件を満たしている人も参加できます。ただし、過去に黄疸や発熱があった人や、セボフルランという薬に過敏症の既往がある人、頭蓋内圧亢進の可能性がある人、悪性高熱の既往や家族歴がある人、特定の病気を持っている人、てんかんの既往がある人、体幹の外傷がある人、肝不全や腎不全の人、分泌物過多によりアナコンダSの閉塞が予想される人、妊娠中の人、SARS-Cov-2感染症の急性期の人、そして治験の担当者が不適当と判断した人は参加できません。
治験内容
この治験は、新しい薬の効果を調べるための研究で、フェーズ2と呼ばれる段階です。対象疾患は急性呼吸促迫症候群で、治験の目的は、薬の効果や安全性を評価することです。主な評価方法は、患者の呼吸状態の変化を測定することで、薬の効果を評価します。また、安全性についても、患者の状態や副作用の発生などを記録して評価します。治験に参加する患者さんには、治験の内容やリスクについて詳しく説明されます。
AI 要約前の参加条件
介入研究
主要結果評価方法
一回換気量(mL/kg(予測体重))のセボフルラン投与6時間後とベースラインの変化量。
(一回換気量は1時間あたりの平均で測定する。)
第二結果評価方法
有効性評価項目
1)呼吸メカニクスの経時的変化
・各時点の1回換気量(一回換気量は1時間あたりの平均で測定する。)
・経肺圧
・プラトー圧
・airway occlusion pressure
・pressure-time products
・動脈血酸素分圧/吸入酸素濃度比(PaO2/FIO2)
・静的コンプライアンス(一回換気量/(プラトー圧ーPEEP)
・動的コンプライアンス(一回換気量/(最高気道内圧ーPEEP)
・気道抵抗(最高気道内圧ープラトー圧)/吸気流速)
・電気インピーダンス・トモグラフィによる肺過膨張、肺虚脱の評価
2) 抗炎症作用を表す値の変化
・血液中白血球数、分画
・血清C反応タンパク
・血漿サイトカイン(interleukin-1β,6,8,Tumor necrosis factor-α)
・血漿RAGE(Soluble receptor for advancedglycation end products)
安全性評価項目
プロポフォール投与時およびセボフルラン投与時
に以下の項目を記録する。
① 鎮静度;RASS(Richmond Agitation-Sedati on Scale) の点数
② 鎮痛;C-POT(Critical-Care Pain Observati on Tool)の点数
③ せん妄;ICDSC(Intensive Care Delirium Screening Check list) の有無
④ 平均血圧・脈拍
⑤ 悪性高熱の発生の有無
⑥ 薬剤投与量(セボフルラン投与速度および呼気濃度、フェンタニル投与速度、デクスメデトミジン投
与速度)
⑦ セボフルラン投与時の呼気CO2b圧
⑧ 新たな疾病等の発生
⑨ 不具合の発生
⑩ デクスメデトミジン,ハロペリドール,非定型抗精神病薬の投与量
治験フェーズ
フェーズ2: 少数の軽度な患者さんが対象
利用する医薬品等
一般名称
セボフルラン
販売名
セボフルラン吸入麻酔液「ニッコー」
実施組織
神戸大学医学部附属病院
兵庫県神戸市中央区楠町7-5-2
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