切除不能局所進行・切除可能境界膵癌に対するmodified FOLFIRINOX併用化学放射線療法の安全性に関する検討:第I相試験

臨床研究

目的

切除不能局所進行(URLA)又は切除可能境界(BR)膵癌患者を対象として,modified FOLFIRINOX(mFFX)を用いた化学放射線療法の安全性を評価し,最大耐量及び推奨用量を決定する.

基本情報

募集ステータス
募集中

対象疾患

フェーズ1

参加条件

性別

男性・女性


年齢

18歳 以上75歳 以下


選択基準

1) 組織生検もしくは細胞診にて浸潤性膵管癌と診断され,かつ画像診断的に膵癌に矛盾しないことが判断される.

2) MDCT等胸部から骨盤部までの画像診断にて,遠隔転移を認めない.

3) MDCTにて,主要動脈浸潤又は門脈浸潤によって当施設の外科医により切除可能境界(BR)あるいは切除不能局所進行(URLA)と病期判断される.解剖学的な切除可能性分類はInternational Association of Pancreatology(IAP)における国際コンセンサス20171に準じる.

・切除可能境界(BR)

① BR-A (arterial involvement); 上腸間膜動脈(SMA)あるいは腹腔動脈(CA)に腫瘍との180度未満の接触・浸潤を認めるが,狭窄・変形は認めないもの.総肝動脈(CHA)に腫瘍の接触・浸潤を認めるが,固有肝動脈(PHA)やCAへの接触・浸潤は認めないもの.

② BR-PV (SMV/PV involvement alone); SMA,CA,CHAに腫瘍の接触・浸潤は認められないが,SMV/PVに180度以上又は両側性の接触・浸潤あるいは閉塞を認め,かつその範囲が十二指腸下縁を超えないもの.

上記のいずれか1つ以上を認める.

 ・切除不能局所進行(URLA)

① SMV/PVに両側性の接触・浸潤あるいは閉塞を認め,かつその範囲が十二指腸下縁を超えるもの.

② SMAあるいはCAに腫瘍との180度以上の接触・浸潤を認めるもの.CHAに腫瘍の接触・浸潤を認め,かつPHAあるいはCAに接触・浸潤が及ぶもの.

③ 大動脈に腫瘍の接触・浸潤を認めるもの.

上記のいずれか1つ以上を認める.

4) 登録時の年齢が18歳以上75歳以下である.

5) Performance status (PS)がECOG基準で0又は1である(カルテ記載を必須とする).

6) 膵癌に対する放射線療法,外科的切除の既往がない(単開腹や消化管バイパス術は含まない).

7) 登録時に3カ月以上の生存が期待できる.

8) 末梢性感覚・運動ニューロパチー(Grade 2以上)のいずれも認めない.

9) 末梢血を用いた測定にて,2つの遺伝子多型(UGT1A1*6,UGT1A1*28)について,ホモ接合体(UGT1A1*6/*6,UGT1A1*28/*28),ダブルヘテロ接合体(UGT1A1*6/*28)のいずれももたない.

10) 臓器機能を満たしている.登録前7日以内の最新の検査値が,以下のすべてを満たす.

① 3,000 ≤ 白血球数 ≤ 10,000 (/mm3)

好中球数 ≥ 1,500 (/mm3)

③ Hb ≥ 10.0 (g/dl)  ※ただし,登録前7日以内に輸血を行っていない.

血小板数 ≥ 10×104 (/mm3)

⑤ Alb ≥ 3.0 (g/dl)

⑥ T-Bil. ≤ 2.0 (mg/dl)

ASTALT ≤ 100 (U/L)

⑧ sCr ≤ 1.2 (mg/dL) 又は 実測値でクレアチニン・クリアランス ≥ 50ml/min

11) 本研究の参加に関して,患者本人から文書での同意が得られている.


除外基準

1) 標準的治療のFFX療法(原法)が主治医又は担当医の判断で導入可能でかつ患者が希望する場合や,GnP療法等の他の治療を患者が希望する場合.

2) 重篤な合併症{心不全,腎不全,肝不全,腸閉塞,腸管麻痺,コントロール不良の糖尿病(HbA1c ≥ 10.0 %)等}を有する.

3) 不安定狭心症(3週間以内に発症,又は発作が増悪している狭心症)を合併している.又は6か月以内の心筋梗塞や脳梗塞等の既往を有する.

4) 活動性重複癌を有する(同時性重複癌/多発癌及び無病期間が5年以内の異時性重複癌/多発癌.ただし,無病期間が5年未満であっても,臨床臨床臨床病期I期の前立腺癌及び完全切除された以下の病理病期の癌の既往は活動性重複癌/多発癌には含めない):食道癌(扁平上皮癌,腺扁平上皮癌,類基底細胞癌):0期,胃癌(腺癌):0-I期,結腸癌・直腸癌(腺癌):0-I期,乳癌(非浸潤型乳管癌,非浸潤性小葉癌):0期,乳癌(浸潤性乳管癌,浸潤性小葉癌,Paget病):0-IIA期,子宮体癌(類内膜腺癌,粘液性腺癌):I期,子宮頸癌(扁平上皮癌):0期,前立腺癌(腺癌):I-II期,甲状腺癌(乳頭癌,濾胞癌):I-III期,腎癌(淡明細胞癌,嫌色素細胞癌):I期

5) 全身治療を要する感染症(HIV,活動性結核活動性結核活動性結核,細菌感染症等)を有する.ただし,コントロールされているウイルス性肝炎や陳旧性肺結核は除く.

6) 精神病もしくは精神症状を合併しており,試験への参加が困難と研究責任医師もしくは研究分担医師によって判断される.

7) ステロイド剤もしくは免疫抑制剤による継続的な全身投与(内服もしくは点滴)を受けている.

8) 画像診断によって胸水,腹水を認める(生理的範疇と判断される少量の胸腹水を除く).

9) MDCTあるいは内視鏡検査にて高度の消化管浸潤を認める.

10) 水様便がある.

11) アタザナビル硫酸塩を投与中である.

12) 機能障害を伴う重度の感覚異常又は知覚不全がある(Grade2以上の末梢性感覚ニューロパチーを含む).

13) 妊婦又は妊娠している可能性がある女性.

14) テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤投与中及び投与中止後7日以内.

15) l-OHP,CPT-11,l-LV,5-FU製剤の成分,又は白金を含む薬剤に対し重篤な過敏症の既往歴がある

16) 肺線維症もしくは間質性肺炎を有する(登録前28日以内の胸部X線や胸部CTの検査によって確認).

17) ヨードアレルギー又は,その他の理由でヨード系造影剤,ガドリニウム系造影剤の両方が使用できない.

18) 研究責任医師,研究分担医師が本研究の参加について適切でないと判断する.

治験内容

介入研究


主要結果評価方法

用量制限毒性(dose limiting toxicity : DLT)


第二結果評価方法

1) 全生存期間(最終生存確認日,転帰)

2) プロトコール治療後CA19-9・CEA・DUPAN-II値

3) RECIST評価(腫瘍長径,短径)

4) 手術移行の有無

5) 病理組織学的断端評価(R0,R1,R2)

6) 無再発生存期間(再発確認日,再発の有無)

7) 無遠隔転移生存期間(遠隔転移評価日,遠隔転移の有無,遠隔転移臓器(遠隔転移有りの場合))

8) 局所制御期間(局所再発/局所増大評価日,局所再発/局所増大の有無)

9) 治療関連死亡/Grade 4の非血液毒性発生の有無

10) 有害事象発生の有無

11) 各薬剤のRelative dose intensity

12) 手術関連合併症の有無(膵切除例)

13) 化学放射線療法後治療内容(mFFX,その他)

利用する医薬品等

一般名称

オキサリプラチン、イリノテカン塩酸塩水和物、フルオロウラシル、レボホリナートカルシウム水和物


販売名

エルプラット点滴静注液 50 mg,100 mg、イリノテカン塩酸塩点滴静注液「SUN」 40 mg,100 mg、フルオロウラシル注「トーワ」 250 mg,1000 mg、レボホリナート点滴静注液「ヤクルト」 25 mg,100 mg