PTCyHLAミスマッチバンク移植
目的
本邦において、HLA1~2アリルミスマッチ骨髄バンクドナーからの骨髄移植または末梢血幹細胞移植における移植後シクロホスファミド、タクロリムス、ミコフェノール酸モフェチルを用いたGVHD予防法の安全性と有効性を前向きに検討する。
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同じ対象疾患の治験
(6件)- ・切除不能かつ標準化学療法の適応のない放射線低感受性腫瘍および巨大腫瘍に対する低濃度過酸化水素曝露放射線治療-パイロット試験-
- ・再発又は難治性多発性骨髄腫を有する日本人患者を対象としたヒト化BCMA×CD3 二重特異性抗体JNJ-64007957 の第1/2相試験
- ・造血器悪性腫瘍に対する最適ドナーを考慮した移植後シクロフォスファミドを用いたHLA半合致移植
- ・難治性造血器悪性腫瘍患者に対する骨髄破壊的前処置による移植後シクロフォスファミドを用いた血縁者間HLA半合致移植の有効性と安全性の検討
- ・難治性造血器悪性腫瘍患者に対する非骨髄破壊的前処置による移植後シクロフォスファミドを用いた血縁者間HLA半合致移植の有効性と安全性の検討
参加条件
性別
男性・女性
年齢
16歳 以上70歳 未満
選択基準
以下の①から⑥のすべてを満たす① 同意取得時の患者年齢が16歳以上70歳未満② ECOG Performance Status:0または1③ 主要臓器機能が保たれている④ 対象疾患である(以下のaからhのいずれかを満たす)a. 急性骨髄性白血病(以下のいずれかを満たす)• 初回寛解導入療法にて寛解が得られない• 化学療法後再発(再発後寛解到達例も含む)• 予後不良の染色体異常(del(5q)/-5, -7/del(7q), abn 3q, 9q, 11q, 20q, 21q, 17q, t(6;9), t(9;22)、複雑染色体異常(≧3 unrelated abn))がある(病期を問わない)• 正常染色体で、FLT3-ITD の遺伝子異常を有する(病期を問わない)• JALSG スコアにおいてintermediate/poor 群• AML with MRC(化学療法歴を問わない)• 同種移植後再発既往• 標準リスク・ハイリスク群の第一寛解期b. 急性リンパ性白血病(以下のいずれかを満たす)• 初回寛解導入療法にて寛解が得られないか、寛解が得られても微小残存病変が残存する、または微小残存病変が評価できない• 化学療法後再発(再発後寛解到達例も含む)• 以下の予後不良因子のいずれかを有する(病期を問わない)(ア) t(9;22)またはt(4;11)(イ) 初発時年齢35 歳以上(ウ) 初診時白血球数 3 万/μL 以上(precursor B-ALL)、10 万/μL 以上(precursor T-ALL)・ 同種移植後再発既往・ CAR-T治療後再発既往c. 系統不明な急性白血病(以下のいずれかを満たす)• 初回寛解導入療法にて寛解が得られない• 化学療法後再発(再発後寛解到達例も含む)• 予後不良の染色体異常がある(del(5q)/-5, -7/del(7q), abn 3q, 9q, 11q, 20q, 21q, 17q, t(6;9), t(9;22), t(4;11),複雑染色体異常(≧3 unrelated abn))• 同種移植後再発既往d. 骨髄異形成症候群(以下のいずれかを満たす)• WHO分類(2017、改訂第4版)でEB-1 or 2• International Prognostic Scoring System (IPSS)でintermediate-2、又はIPSS-R intermediate 以上の予後不良群• 輸血依存性あり(週2単位以上の赤血球輸血または週10単位以上の血小板輸血)• 同種移植後再発既往e. 慢性骨髄性白血病(以下のいずれかを満たす)• 複数のチロシンキナーゼ阻害剤に治療抵抗性の移行期、急性転化期• 第二以降の慢性期・移行期• 同種移植後再発既往f. 成人T細胞性白血病/リンパ腫• 急性型、リンパ腫型で化学療法などによって完全奏効、部分奏効奏効奏効または安定にコントロールされているg. 悪性リンパ腫• WHO分類(2017、改訂第4版)でMature B-cell neoplasm、Mature T- and NK-cell neoplasmまたはHodgkin lymphomaに分類されている悪性リンパ腫で、通常の化学療法で疾患のコントロールが不良であり、自家移植後またはCAR-T療法後の再発または、自家移植やCAR-T治療が実施できないh. その他、臨床的に同種移植適応と考えられ、当科のカンファレンスで承認されたもの⑤ HLAマッチ血縁ドナーとHLAマッチ骨髄バンクドナーが利用できず、HLA-A、B、C、DR座 で1~2アリルミスマッチの骨髄バンクドナーを有する⑥ 試験参加について同意が得られている
除外基準
① 主要臓器機能が低下している(以下のaからeのいずれかに該当する場合)a. 総ビリルビン値2.0mg/dl以上b. 血清血清血清クレアチニンクレアチニンクレアチニン値2.0mg/dl以上c. 左室駆出率50%未満d. %VC40%未満、FEV1.0%(1秒率)50%未満、または酸素非投与下でSpO2 90%未満e. ASTまたはALT値が施設基準値上限の3倍以上② コントロール不良な活動性感染症を有する③ コントロール不良な中枢神経浸潤病変を有する④ インスリンでコントロール不良の糖尿病を有する⑤ コントロール不良の高血圧症を有する⑥ 重篤な合併症(心不全、冠不全、3か月以内の心筋梗塞、肝硬変、コントロール不良な間質性肺炎等)を有する⑦ 妊娠、授乳婦および妊娠の可能性がある⑧ 重症の精神障害を有し、試験への参加が困難と判断される⑨ HIV抗体が陽性⑩ シクロホスファミド、タクロリムス、ミコフェノール酸モフェチルのいずれかに対し過敏症の既往を有する⑪ 移植前処置やGVHD予防に抗胸腺グロブリン(ATG、サイモグロブリン®)の投与が予定されている⑫ 研究責任医師または研究分担医師が、対象として不適切であると判断した患者(注)HBs抗原陽性、HCV感染既往は除外しない。ドナー特異的HLA抗体陽性患者は除外しないが、MFI 5000以上は可能な限り避ける。
治験内容
介入研究
主要結果評価方法
移植後100日時点での無Grade III-IV急性GVHD生存割合
第二結果評価方法
① 移植後100日・1年までの急性および慢性GVHDの発症割合、重症度② 移植後100日・1年までの非再発死亡割合③ 移植後100日・1年までの再発/増悪割合④ 移植後100日・1年までの全生存割合および無増悪生存割合⑤ 移植後100日・1年までのGVHD-free relapse free survival(GRFS)⑥ 移植前処置開始日から移植後100日までのGrade 2以上(CTCAE ver. 5.0で評価)の有害事象の発現状況⑦ 幹細胞輸注日〜移植後7日目までの発熱の状況⑧ 移植後100日・1年までの好中球生着割合、血小板生着割合、一次または二次生着不全の割合⑨ 移植後100日・1年までの感染症発症の状況⑩ 移植後1年での免疫抑制剤中止割合⑪ 免疫再構築(マルチカラーフローサイトメトリーによるリンパ球サブセット[T細胞、B細胞、NK細胞など]の経時的解析)⑫ 幹細胞源(骨髄または末梢血幹細胞)ごとの上記評価項目のサブグループ解析⑬ HLA不適合数ごとの上記評価項目のサブグループ解析⑭ 輸注細胞数(骨髄:総有核細胞数、末梢血幹細胞:CD34陽性細胞数 )による上記評価項目のサブグループ解析⑮ 原疾患・Disease risk indexごとの上記評価項目のサブグループ解析
利用する医薬品等
一般名称
シクロホスファミド、ミコフェノール酸モフェチル、タクロリムス
販売名
エンドキサン、セルセプト、プログラフ
組織情報
同じ対象疾患の治験
(6件)- ・切除不能かつ標準化学療法の適応のない放射線低感受性腫瘍および巨大腫瘍に対する低濃度過酸化水素曝露放射線治療-パイロット試験-
- ・再発又は難治性多発性骨髄腫を有する日本人患者を対象としたヒト化BCMA×CD3 二重特異性抗体JNJ-64007957 の第1/2相試験
- ・造血器悪性腫瘍に対する最適ドナーを考慮した移植後シクロフォスファミドを用いたHLA半合致移植
- ・難治性造血器悪性腫瘍患者に対する骨髄破壊的前処置による移植後シクロフォスファミドを用いた血縁者間HLA半合致移植の有効性と安全性の検討
- ・難治性造血器悪性腫瘍患者に対する非骨髄破壊的前処置による移植後シクロフォスファミドを用いた血縁者間HLA半合致移植の有効性と安全性の検討