特定臨床研究
未治療進行・再発非小細胞肺癌の脳転移に対するラムシルマブとエルロチニブの併用療法の効果と安全性についての第2段階の試験(SPIRAL-BRAIN)
AI 要約前の題名
脳転移を有する未治療進行・再発非小細胞肺癌に対するラムシルマブと エルロチニブ併用療法の有効性と安全性に関する第Ⅱ相試験(SPIRAL-BRAIN)

目的
この治験の目的は、EGFR遺伝子変異陽性の進行・再発非小細胞肺がん患者に対して、ラムシルマブとエルロチニブの併用療法が有効かどうか、また安全性があるかどうかを調べることです。
AI 要約前の目標
脳転移を有するEGFR 遺伝子変異陽性の未治療進行・再発非小細胞癌に対するラムシルマブとエルロチニブ併用療法の有効性と安全性を検討する
参加条件
この治験に参加するための条件は、20歳以上で男性・女性であることです。また、頭部MRI検査で未治療の脳転移があること、非小細胞肺がんであること、化学療法を受けていないこと、EGFR変異陽性であること、経口薬を服用できること、ECOG performance statusが0~2であること、主要臓器に高度な障害がないこと、少なくとも3か月以上の生存が期待できること、先行治療または処置終了からの規定期間が経過していること、同意書に署名があることが必要です。一方、除外される条件には、重篤な病気や手術を受けたことがあること、妊娠中や授乳中の女性、避妊を望まない女性、その他担当医師が不適当と判断した場合があります。
AI 要約前の参加条件
性別
男性・女性
年齢
20歳以上上限なし
選択基準
1) 登録前28 日以内(28 日前の同一曜日は可)の頭部(可能な限りMRI)にて未治療の脳転移
(長径がスライス幅2倍以上かつ5mm以上)を有する。症状については、無症状もしくは、プレドニゾロン換算40mg 以下のステロイドによる抗脳浮腫療法によって1週間以上コントロールされていれば、軽度の症状があっても登録可能とする。定位放射線照射による治療を受けた患者については的に症状が安定しており、登録時に全ての治療の有害事象から回復していること。また、脳転移に対して放射線治療を行う場合は、少なくとも1 つの非照射病変を有すること。
2) 組織診または細胞診で非と診断された患者。
3) IV 期、または根治的治療の対象とならない術後再発である。
4) 本研究の対象となるがんに対して未治療である。術前、術後については、最終投与が本研究登録日より6 ヶ月以上前であれば許容する。ただし、術前、術後に-TKI が含まれた場合は許容しない。
5) 変異陽性例(ただし、T790M 変異が確認されている患者は除く)。
6) 経口薬を服用できる患者。
7) 同意取得時年齢が20 歳以上。
8) ECOG performance status(PS)が0~2。
9) 主要臓器(骨髄、心、肺、肝など)に高度な障害がなく、以下の規準を満たしている(登録日から14 日以内のデータで直近のものを登録に用いる。登録日を基準とし、14 日前の同一曜日は可)。
≧ 1,500 /mm3
ヘモグロビン ≧ 9.0 g/dL
数 ≧ 100,000 /mm3
、 ≦ 3.0×ULN (upper limit of normal)
(肝転移例は ≦ 5.0×ULN )
総 ≦ 1.5×ULN
血清クレアチニン ≦ 1.5×ULN
もしくは クリアランス ≧ 40 mL/min
SpO2(Room air) 90%以上
PT-INR≦1.5かつAPTTが正常上限よりも5秒以内の延長(抗を受けていない状態で)
*ワーファリンなど抗を受けている患者では、プロトコール療法の初回投与開始までに低分子ヘパリンに切り替えたうえでPT-INR≦3.0であることを確認すること
尿蛋白≦1+(試験紙法)、もしくは24 時間蓄尿で1000 mg/日未満
10) 脳以外の病変の有無は問わない(1.1 による測定可能病変の有無を問わない)。ただし、登録前28日以内(28 日前の同一曜日は可)の胸腹部CT 検査実施は必須である。
11) 少なくとも3 か月以上の生存が期待できる患者。
12) 登録前に以下の先行治療または処置をしていない、もしくは、先行治療または処置している場合は、先行治療または処置終了からの規定期間が経過している。
① 脳転移に対する定位照射・γナイフ治療
最終照射日から1 日以上経過している
② 脳転移に対する手術手術から7 日以上経過している(①②で治療した病変以外の1)の規準を満たす未治療脳転移を有することが必要である)
13) その他(脳転移以外)の先行治療について
① の高い手術(開腹手術・開胸手術など):手術から4週間以上経過している
② 胸腔ドレナージ術:抜糸から1週間以上経過している
14) 本研究登録前に研究内容の十分な説明が行われた後、患者本人から文書による同意が得られている。
除外基準
1) T790M変異が確認されている患者。
2) 登録前3ヶ月以内にGrade3以上の消化管出血または、登録前2ヶ月以内に喀血(Gradeに関係なく、ティースプーン半分の鮮血)の既往がある患者。
3) 画像診断にて腫瘍の大血管への浸潤、腫瘍による血管の狭小化又は腫瘍内空洞化を示唆する所見がみられる患者。
4)区域枝までの中枢気道に腫瘍の露出を認める患者。
5) 登録前6ヶ月以内に重篤なコントロール不能な凝固障害、または重篤な出血性を発症した患者。
6) 登録前3ヶ月以内に深部静脈血栓、肺塞栓を発症した患者。
7) 登録前4週以内に脳転移以外の外科手術を受けた患者。
ただし、皮膚腫瘍切除術、内視鏡手術については手術日から1週間以上経過していれば許容する。
8) のを有する(とは、同重複がん及び無病期間が2年以内の異重複がんであり、治療を要するものとする)。
9) 髄膜播種が や髄液検査で確認されている患者。
10) 登録前6 ヶ月以内に心血管・脳血管障害(心筋梗塞、脳梗塞、一過性脳虚血発作を含む)あるいはその他の動脈血栓を発症した患者。
11) 登録前6ヶ月以内のの発症や、穿孔リスクがあると判断される患者(消化管浸潤・転移等)。
12) コントロール不良の高血圧症(4週間以上にわたり、収縮期血圧が160mmHg 以上、もしくは拡張期血圧が100mmHg 以上)を有する患者。
13) 治癒していない創傷、潰瘍性病変を有する患者。
14) 登録前1ヶ月以内に骨折の既往がある患者。
15) コントロール不良の代謝性疾患(糖尿病等)を有する患者、または医療上のハイリスク状態あるいは生命の危険につながる可能性のある非腫瘍性の臓器疾患や全身疾患を有する患者。ただし、インスリンが継続的に使用されていても、コントロールが良好とみなされる場合は適格とする。
16) ドレナージなどの外科的処置を要する局所の感染症または全身性の感染症を有する患者。
17) 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs:インドメタシン、イブプロフェン、ナプロキセンまたは類似薬など)や抗薬(アスピリン、ジピリダモール、チクロピジン、クロピドグレルや類似薬)を定期投与されている患者。ただし、低用量アスピリンは325mg/day まで許容し、NSAIDs はアセトアミノフェンに切り替え7日以上経過していれば、研究参加は可能とする 。
18) Child-Pugh B以上の肝硬変と診断された患者。もしくは肝性脳症や有症状の肝性腹水を呈する患者。
19) のB 型肝炎、のC 型肝炎を有する患者(HBs 抗体陽性、HBc 抗体、HBs 抗原陽性であっても、ウイルス量が感度以下で、非の肝炎の場合は、登録可とする。 抗体陽性であっても、非の肝炎の場合は、登録可とする)。
20) 登録時の胸部CT で明らかなを有する患者(ただし照射野内の放射線肺臓炎の既往・器質化は許容する)。
21) 上問題となる精神疾患により本研究への登録が困難と判断される患者。
22) 的に問題となる眼科疾患[例:重度の眼乾燥症候群(シェーグレン症候群を含む)、乾性角結膜炎、角膜炎など)]を合併している患者。
23) CYP3A4 を誘導する薬剤またはの内服が必要な患者。
24) ラムシルマブまたはエルロチニブの成分・添加物に過敏症を有する患者。
25) 本研究の期間中に大手術を予定している患者。
26) 妊娠中、授乳中の女性、または避妊を望まない女性。パートナーの妊娠を希望する男性。
ラムシルマブの催奇形性については十分にはわかっていないため、性的がある患者の場合には、閉経後であるか、避妊手術を行っているかを確認し、有効な避妊法(ホルモン療法またはコンドーム)を用いること。妊娠可能な女性患者の場合には、プロトコール療法の初回投与前7日以内に妊娠検査で陰性であること。
27) その他、担当医師等が本研究の実施において不適当と判断した患者。
治験内容
この治験は、非小細胞肺癌という病気に対して、新しい治療法を試すものです。治験の段階はフェーズ2で、治療の効果や安全性を調べるために行われます。主な評価方法は、脳転移という病気の治療効果を測るためのiORRやiDCR、iPFSといった指標があります。また、脳転移以外の部位にも効果があるかどうかを調べるために、eORRやePFSといった指標もあります。さらに、全身的な治療効果や生存期間も調べます。治験の安全性についても評価します。
AI 要約前の参加条件
介入研究
主要結果評価方法
脳転移の奏効率(iORR、 intracranial overall response rate)
第二結果評価方法
脳転移の病勢コントロール率(iDCR、 intracranial disease control rate)
脳転移の無増悪生存期間(iPFS、 intracranial progression-free survival)
脳転移以外の奏効率(eORR、 extracranial ORR)
脳転移以外の無増悪生存期間(ePFS、 extracranial PFS)
全身性の奏効率(ORR)、全身性の無増悪生存期間(PFS)
全生存期間(OS、 overall survival)
安全性
利用する医薬品等
一般名称
ラムシルマブ(遺伝子組換え)注射液、エルロチニブ塩酸塩錠
販売名
サイラムザⓇ 点滴静注液100 ㎎ / サイラムザⓇ 点滴静注液500 ㎎、タルセバ錠150 ㎎
組織情報
実施責任組織
京都府立医科大学附属病院
京都府京都市上京区河原町通広小路上る梶井町465
お問い合わせ情報
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