特定臨床研究
頭頸部がん治療における神経再生誘導チューブ(ナーブリッジ®)を使った神経修復
目的
この治験は、頭頸部癌手術後の神経再建において、ナーブリッジ®という神経再生誘導チューブの有用性と安全性を調べることを目的としています。今後、より確かな結果を得るためのランダム化比較試験の計画にも役立つことを目指しています。
対象疾患
参加条件
この治験に参加できる人は、18歳以上80歳以下で、男性でも女性でも参加できます。参加するためには、以下の条件が必要です。 1. 扁平上皮癌、乳頭癌、濾胞癌、腺癌、腺様嚢胞癌、粘表皮癌などの頭頸部癌で、手術で完全に切除するために、舌下神経、迷走神経、副神経、顔面神経などの脳神経を一緒に切除する必要がある患者。 2. 術前または術中に、神経に浸潤があることが確認された患者。 3. 18歳以上80歳以下で、健康状態が良い患者。 4. 患者本人または代諾者から、治験に参加することに同意が得られた患者。 治験に参加できない人は、神経再生誘導チューブを用いた神経再建が40mmを超える場合、甲状腺未分化癌と診断された患者、根治治療に達しないと評価された患者、ポリグリコール酸またはコラーゲンに過敏症の既往がある患者、または研究責任医師が不適当と判断した患者です。
治験内容
この治験は、頭頸部癌の手術後に、神経が支配する臓器の運動機能回復を評価する研究です。治療部位ごとに、声帯運動、顔面運動、上肢外転運動、舌運動を評価し、回復度合いを0~3点で評価します。また、手術日から運動機能回復が確認された日までの期間も評価します。この治験は、手術後の回復状況を詳しく調べることで、今後の治療法の改善につながることが期待されています。
AI 要約前の参加条件
介入研究
主要結果評価方法
術後1年での脳神経が支配する臓器の運動機能回復スコア
・個人ごとの平均回復スコア = 個人ごとの運動機能回復スコアの合計 / 個人ごとの治療部位数
切断した神経が支配する臓器に関連する運動機能回復については、下記のような各評価方法及び基準を用いて、0~3点のスコアで算出する。
• 運動回復評価法
① 声帯運動:内視鏡により評価を行う。
② 顔面運動:視診により当該部位の顔面運動の評価を行う。
③ 上肢外転運動:上肢挙上の角度を計測する。
④ 舌運動:視診により挺舌を評価する。
•運動機能回復の評価基準
回復せず(0点) 軽度回復(1点) 中等度回復(2点) 完全回復(3点)
【 声帯運動】 声帯運動が認められない(0点)外転あるいは内転が認められる(1点) 内転・外転が認められるが、術前運動あるいは健側運動に至らない(2点) 術前運動あるいは健側運動と同等である(3点)
【顔面運動】顔面当該部位の運動が認められない(0点)顔面当該部位の運動がわずかに確認される(1点)顔面当該部位の運動が明らかに確認されるが術前運動あるいは健側運動には至らない(2点)顔面当該部位の運動が術前運動あるいは健側運動と同等である(3点)
【上肢外転運動】≦90°(0点) 90°<,≦120°(1点) 120°<,≦150°(2点)150°<(3点)
【舌運動】舌尖が患側へ偏倚(0点)舌尖がやや患側へ偏倚し、正中に近づかない(1点)舌尖が正中付近(2点)舌尖が健側・患側に動かせる(3点)
第二結果評価方法
1. 部位ごとの運動機能回復スコア
運動回復評価法の①~④で評価した部位ごとの回復スコア
2. 運動機能回復期間(回復日-手術日)
手術日から運動機能回復(平均スコアが0点より大きい)が確認された日までの日数(time-to-event)
治験フェーズ
情報なし:
利用する医薬品等
利用する薬品情報はありません
実施組織
奈良県立医科大学 附属病院
奈良県橿原市四条町840番地
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