糖原病1b型に対する選択的SGLT2 阻害剤の探索的臨床試験
臨床研究
目的
糖原病1b型は希少な先天性糖代謝異常症で蓄積されたグリコーゲンを利用できず、低血糖を引き起こすため、24時間の持続的なブドウ糖供給が必要である。頻回の低血糖による脳障害、好中球減少症(易感染性、炎症性腸疾患など)を来たし、低身長、肝腫瘍、腎不全を合併する。近年,本疾患に対して選択的SGLT2阻害剤Empagliflozinにより好中球減少改善や血糖コントロール改善が報告されている。我々は本疾患と診断された患者に対して市販後医薬品である本試験薬剤Empagliflozinの有効性や安全性について評価する。本試験薬剤の有効性および安全性を確認することにより本疾患合併症リスク軽減をもたらし、予後の改善や通常の日常生活を求めることができると考えられる。
参加条件
性別
男性・女性
年齢
1週 以上50歳 未満
選択基準
①琉球大学病院に通院中の糖原病1b型の方*
②慢性的な末梢血好中球の減少、またはG-CSF製剤による治療を要する方
③頻回食や夜間持続栄養、またはそれに準じる食事療法を要する
④生後1週以上50歳未満
*新生児期発症で重篤な低血糖および好中球減少を呈し、生体肝移植を至急必要であった1症例を含める。
除外基準
①中等度〜高度腎機能障害
②高度肝機能障害患者
③妊婦
治験内容
利用する医薬品等
一般名称
エンパグリフロジン(Empagliflozin)
販売名
ジャディアンス錠10mg