この治験の目的は、カタプレキシーを伴うナルコレプシー(ナルコレプシータイプ1)に対する新しい薬TAK-861の効果と安全性を評価することです。治験は無作為化や二重盲検、プラセボ対照試験を行います。
男性・女性
16歳以上
70歳以下
この治験は、ナルコレプシータイプ1という疾患に対する新しい治療法を調査するための研究です。治験はフェーズ3で行われており、患者の睡眠状態や日中の眠気などを評価します。 主な評価方法として、被験者の睡眠潜時や日中の眠気を評価するための検査があります。また、カタプレキシー(突然の筋肉の弱さや麻痺)の発現率や注意力を測定する検査も行われます。被験者自身が自己評価する尺度や生活の質を評価する尺度も使用されます。 治験中に起こる可能性のある有害事象も記録され、治療の安全性も評価されます。治験は最長16週間続けられ、患者の症状や生活の質にどのような影響があるかを調査します。
介入研究
1. 12週目のMWTにおける平均睡眠潜時
評価期間:12週目
MWTは、眠気を誘う状況下での一定時間内の覚醒維持能力を評価する。覚醒を測定する生物学的尺度は存在しないため、入眠不能又は入眠遅延傾向により覚醒を間接的に評価する。この入眠傾向は、MWTにおける脳波記録による睡眠潜時を介して評価する。MWTは40分間のセッションを2時間間隔で4回実施し、各セッションの睡眠潜時を記録する。被験者は、4回のMWTの覚醒試験の間は起きたままでいる必要がある。
1. 12週目のエプワース眠気尺度(ESS)の合計スコア
評価期間:12週目
ESSでは、各被験者に日常生活の8つの異なる状況を提示し、これらの状況で眠りに落ちる可能性がどの程度であったかを被験者に質問(0~3でスコア化)し、実際に全く同じ状況ではなかったとしても、うとうとしてしまう可能性がどの程度であったかを想像してもらう。スコアを合算して0~24の総スコアを得る。スコアが高いほど主観的な日中の眠気が強いことを示し、スコアが10未満であれば基準値範囲内とみなす。
2. 12週目の1週間あたりのカタプレキシー発現率(WCR)
評価期間:12週目
3. 12週目の午後3時における精神運動覚醒検査(PVT)セッションの反応遅延回数
評価期間:12週目
PVTは持続的な注意力を測定することを目的とした、単純な反応性能タスクである。視覚的な合図への反応遅延回数を評価する。
4. 12週目のPatient Global Impression of Change(PGI-C)スコア
評価期間:12週目
PGI-Cは、日中の眠気及び全般的なナルコレプシー症状に対する改善を評価する、被験者の自己評価尺度である。PGI-Cは、1(very much improved)から7(very much worse)までの7ポイントの尺度で評価し、4は変化なしとする。
5. 12週目のナルコレプシー重症度尺度(NSS-CT)の合計スコア
評価期間:12週目
NSS-CTは、ナルコレプシーの5大症状である日中の眠気、カタプレキシー、幻覚、睡眠麻痺及びDNSの重症度及び結果を評価する、15項目の自己記入式質問票であり、合計スコアの範囲は0~57である。すなわち、症状の重症度を評価する6項目の合計を6段階のリッカート尺度(0~5)で評価し、日常生活への症状の影響を記述する9項目を4段階のリッカート尺度(0~3)で評価する。総スコアが高いほど不良であることを示す。
6. 12週目のナルコレプシーの機能的影響評価尺度(FINI)ドメインのスコア
評価期間:12週目
FINIは、6つのドメインにわたるナルコレプシーの機能的影響を測定する。各ドメインは0~4点(0点は健康状態が最も良好、4点は最も不良)で採点する。
7. 12週目のSF-36精神的及び身体的側面のサマリースコア
評価期間:12週目
SF-36は、被験者の報告による、生活の質を評価する健康調査であり、精神的及び身体的側面から成る。各側面のスコアは0~100の範囲である。スコアが高いほど健康関連QOLが良好であることを示す。
8. 1件以上の治療下で発現した有害事象(TEAE)を発現した被験者の数
評価期間:最長16週間
有害事象(AE)とは、治験介入の使用と時間的に関連のある、被験者に生じたあらゆる好ましくない医療上のできごとであり、当該治験介入との因果関係の有無は問わない。TEAEは、治験介入若しくは医薬品の初回投与以降に発生若しくは発症したあらゆる事象、又は治験介入若しくは医薬品への曝露後における既存の事象の程度若しくは頻度の悪化と定義される。
フェーズ3: 多くの実際の患者さんが対象
TAK-861
なし
武田薬品工業株式会社
大阪府大阪市中央区道修町四丁目1番1号
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