本試験は、成人皮膚筋炎(DM)患者を対象に、皮下注用の人免疫グロブリンを投与する試験です。試験の目的は、成人DM患者における投与の有効性を、プラセボ投与と比較して評価することです。評価は、Week 17、21、25でのTotal Improvement Score(TIS)評価に基づくレスポンダーの状況を指標とします。
この治験に参加するための条件は、18歳以上で男性でも女性でも参加できます。特発性炎症性筋疾患の可能性がprobable以上と診断された方、またはDM皮疹/徴候が認められる方で、疾患活動性がある方が対象です。ただし、癌関連筋炎や悪性疾患のエビデンスがある方、治療によって臨床的に重要な改善が見られた方は除外されます。
この治験は、皮膚筋炎という病気の治療法を開発するために行われています。治験のタイプは介入研究で、フェーズ3という段階に進んでいます。治験薬を投与して、病気の症状を改善することを目的としています。治験の主要な評価方法は、レスポンダーの状況を調べることです。レスポンダーとは、治験薬を投与して24週間経過した被験者のうち、特定の基準を満たす人のことです。治験の評価時期は、Week 5からWeek 53までです。治験の安全性についても評価されます。
介入研究
有効性
レスポンダーの状況
「レスポンダー」とは、救済コルチコステロイドが投与されることなく、無作為に割り付けられた治験薬の24週間投与を完了した被験者で、Week 25及びそれ以前の規定来院日(Week 17又はWeek 21)のうち1来院日以上でTISが20ポイント以上である被験者と定義する。TISは、重みを付けたInternational Myositis Assessment and Clinical Studies(IMACS)のコアセット評価尺度(CSM)6項目を取り入れた総合評価である。最小、中等度、及び大幅な改善の閾値は、TISでそれぞれ20ポイント以上、40ポイント以上及び60ポイント以上である。
評価時期:Week 17、21、25
有効性
TISの平均値及び平均値の差(IgPro20−プラセボ)の点推定値並びに95% CI
TISは、重みを付けたIMACSのCSM 6項目を取り入れた総合評価である。最小、中等度、及び大幅な改善の閾値は、TISでそれぞれ20ポイント以上、40ポイント以上及び60ポイント以上である。
評価時期:Week 25まで
有効性
MMT-8のベースラインからの平均変化量及び平均変化量の差(IgPro20−プラセボ)の点推定値並びに95% CI
MMT-8は、7つの2軸筋肉(想定スコア0~140)及び1軸筋肉(首屈筋)(想定スコア0~10)の指定された8つの筋肉のセットを両側で検査する(想定スコア0~150)。スコア増加により改善と記録する。
評価時期:Week 25まで
有効性
CDASI total activity scoreのベースラインからの平均変化量及び平均変化量の差(IgPro20−プラセボ)の点推定値及び95% CI
補正版CDASI(Version 2)は、皮膚疾患活動性(3項目)及び障害(3項目)を評価する検証済みツールである。スコア増加により改善と記録する。
評価時期:Week 25まで
有効性
経口コルチコステロイドを25%以上減量した被験者数、被験者の割合及び95% CI、被験者のオッズ比(IgPro20:プラセボ)の点推定値並びに95%CI
臨床的に重要な改善が達成された場合、被験者の併用経口コルチコステロイド用量を、治験実施計画書に記載したガイダンスに従って減量しなくてはならない。
評価時期:Week 25まで
有効性
TISの平均値
TISは、重みを付けたIMACSのCSM 6項目を取り入れた総合評価である。
評価時期:Week 5からWeek 53まで
有効性
- TISが20、40、及び60ポイント以上を達成した被験者の割合
- TISが20、40、及び60ポイント以上を最初に達成するまでの時間
TISは、重みを付けたIMACSのCSM 6項目を取り入れた総合評価である。最小、中等度、及び大幅な改善の閾値は、TISでそれぞれ20ポイント以上、40ポイント以上及び60ポイント以上である。
評価時期:Week 5からWeek 53まで
有効性
試験参加終了時にTISが20ポイント以上を達成した被験者の割合
TISは、重みを付けたIMACSのCSM 6項目を取り入れた総合評価である。最小、中等度、及び大幅な改善の閾値は、TISでそれぞれ20ポイント以上、40ポイント以上及び60ポイント以上である。
評価時期:Week 53まで
有効性
各CSM(ただし、筋原性酵素を除く)及びCDASIのベースラインからの平均変化量
患者による活動性の全般的評価、MMT-8、Health Assessment Questionnaire、Physician Global Disease Activity及びCDASIの変化量。
評価時期:Week 5からWeek 25まで
有効性
各CSM(筋原性酵素を除く)及びCDASIのWeek 25からの平均変化量
患者による活動性の全般的評価、MMT-8、Health Assessment Questionnaire、Physician Global Disease Activity及びCDASIの変化量。
評価時期:Week 29からWeek 53まで
有効性
- Definition of Worsening(DOW)を1回以上、2回以上又は3回以上満たした被験者数及び被験者の割合
- 初めてDOW基準を満たすまでの期間
- DOWを満たし、かつ救済治療としてのコルチコステロイドが投与された被験者の割合
DOWとは2週間以上の間隔をあけた連続2回の来院時に、以下の3つの基準のうちの1つを満たすものとする。
- Physician Global Disease Activity Assessment VASの悪化が2 cm以上及びMMT-8の悪化が10%以上(絶対値)、又は
- Myositis Disease Activity Assessment Tool (MDAAT) VAS上でExtramuscular Global Assessmentの悪化が2 cm以上、又は
- CSM 6項目中いずれか3項目での悪化が20%以上(絶対値)
評価時期:ベースラインからWeek 53まで
有効性
経口コルチコステロイドの減量を開始した被験者数及び被験者の割合
臨床的に重要な改善が達成された場合、被験者の併用経口コルチコステロイド用量を、治験実施計画書に記載したガイダンスに従って減量しなくてはならない。
評価時期:ベースラインからWeek 53まで
有効性
経口コルチコステロイドを25%以上、50%以上、75%以上減量した被験者数及び被験者の割合
臨床的に重要な改善が達成された場合、被験者の併用経口コルチコステロイド用量を、治験実施計画書に記載したガイダンスに従って減量しなくてはならない。
評価時期:ベースラインからWeek 25まで
有効性
経口コルチコステロイドを25%以上、50%以上、75%以上減量した被験者数及び被験者の割合
臨床的に重要な改善が達成された場合、被験者の併用経口コルチコステロイド用量を、治験実施計画書に記載したガイダンスに従って減量しなくてはならない。
評価時期:ベースラインからWeek 53まで
有効性
- 救済治療としてのコルチコステロイドが投与された被験者の割合
- 救済治療としてのコルチコステロイドを減量した被験者の割合
- 救済治療としてのコルチコステロイドを初めて投与されるまでの期間
Week 25以前に臨床的な悪化がみられた場合、救済治療としてのコルチコステロイドを標準治療として受けることが可能である。
評価時期:ベースラインからWeek 25まで
有効性
EuroQoL 5-Dimension Questionnaire(EQ-5D-5L)の「移動の程度」、「身の回りの管理」、及び「ふだんの活動」の項目で、ベースラインから1レベル以上、2レベル以上及び2レベル超改善した被験者数及び被験者の割合
被験者は、規定来院時に、「移動の程度」、「身の回りの管理」、「ふだんの活動」の項目に関して自身の健康状態を最もよく表すものを選択する。
評価時期:ベースラインからWeek 25まで、ベースラインからWeek 53まで、Week 25からWeek 53まで
安全性
- 試験治療下で有害事象を発現した被験者の割合、投与日数あたりの発現率、重症度別の投与日数あたりの発現率
- 試験治療下で関連のある有害事象を発現した被験者の割合及び投与日数あたりの発現率
- 試験治療下で重篤な有害事象を発現した被験者の割合及び投与日数あたりの発現率
評価時期:Week 197まで
フェーズ3: 多くの実際の患者さんが対象
IgPro20 (ハイゼントラ(R) 20%皮下注)、プラセボ(ヒトアルブミン2%溶液)
CSLベーリング株式会社
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