この治験は、多系統萎縮症(MSA)患者にTAK-341を投与した場合の効果や安全性、薬物の働き方などを調べることを目的としています。
この治験に参加できる人は、40歳以上で男性でも女性でも大丈夫です。ただし、以下の条件を満たす必要があります。 ・Gilmanらによる2008年の基準を使って、possible MSA又はprobable MSAと診断された人 ・治験担当医師による評価で、MSA症状がスクリーニング前の4年以内に初めて現れた人 ・統一多系統萎縮症評価尺度(UMSARS)の評価で、MSA固有の症状と欠損の根拠がある人 一方、以下の条件を満たす人は治験に参加できません。 ・治験の実施に禁忌の既往がある人 ・治験実施中に治験担当医師により問題となる診断又は症状が認められ、本人の安全性が損なわれる可能性のある人 ・過去に疾患修飾療法の治験に参加しており、今回の治験データの解釈が損なわれると判断される人 ・スクリーニング前6ヵ月以内にパーキンソン病(PD)又はMSAを対象とした、α-シヌクレイン(αSYN)に対する能動的又は受動的免疫を検討する他の治験に参加したことがある人、又は免疫グロブリンG療法を受けたことがある人 以上が、この治験に参加できる人とできない人の条件です。
この治験は、多系統萎縮症という病気に対する新しい治療法を調べるものです。治験のフェーズは2で、評価期間は52週間です。主な評価方法は、病気の症状の改善や治療薬の血中濃度、副作用の発生率などを調べます。具体的には、病気の症状を評価する尺度や、治療薬の血中濃度を測定する方法、副作用の発生率を調べる方法などがあります。治験の目的は、新しい治療法が安全で効果的かどうかを確認することです。
介入研究
1. 統一多系統萎縮症評価尺度(UMSARS)Part IのベースラインからWeek 52までの変化量
評価期間:52週間
UMSARS Part I(病歴による日常生活動作の評価)は、パーキンソン病統一評価スケール(UPDRS)を改変した11項目の尺度であり、運動障害に関連する活動と自律神経機能障害に関連する評価に用いられる。各項目は0(正常)から4(重度)で採点する。総スコアは全てのドメインでのスコアの総和とする(範囲:11~44)。スコアが高ければ高いほど健康状態が悪いことを示す。
1. Cmax:TAK-341の最高血清中濃度
評価期間:Day 1, 29, 57, 85, 169, 253, 337の投与前、Day 1, 57, 85, 169, 337の投与後複数回(24時間後まで)、Day 365, 427の1時点又は早期中止時(early PKコホートではDay 85が適用される)
2. Tmax:TAK-341の最高血清中濃度到達時間
評価期間:Day 1, 29, 57, 85, 169, 253, 337の投与前、Day 1, 57, 85, 169, 337の投与後複数回(24時間後まで)、Day 365, 427の1時点又は早期中止時(early PKコホートではDay 85が適用される)
3. AUCtau:TAK-341の投与間隔における血清中濃度-時間曲線下面積
評価期間:Day 1, 29, 57, 85, 169, 253, 337の投与前、Day 1, 57, 85, 169, 337の投与後複数回(24時間後まで)、Day 365, 427の1時点又は早期中止時(early PKコホートではDay 85が適用される)
4. 脳脊髄液(CSF)中のTAK-341濃度
評価期間:Day 1, 85(early PKコホートでのみ適用される), 365
5. 11項目のUMSARSのベースラインからWeek 52までの変化量
評価期間:52週間
11項目のUMSARSはPart IとPart IIの11項目で構成され、運動自律神経機能障害に関連する評価に用いられる。UMSARS Part I(病歴による日常生活動作の評価)は、運動障害と自律神経機能障害に関連する評価に用いられる。UMSARS Part II(診療による運動症状の評価)は、機能障害および特定のパーキンソン病の症状又は小脳の機能に関連する評価に用いられる。各項目は0(正常)から4(重度)で採点する。総スコアは全てのドメインでのスコアの総和とする(範囲:11~44)。スコアが高ければ高いほど健康状態が悪いことを示す。
6. UMSARS総スコアのベースラインからWeek 52までの変化量
評価期間:52週間
UMSARS総スコアはUMSARS Part IとPart IIの全ての項目で構成される。UMSARS Part I(病歴による日常生活動作の評価)は、12項目の尺度であり、運動障害と自律神経機能障害に関連する評価に用いられる。各項目は0(正常)から4(重度)で採点する。UMSARS Part II(診療による運動症状の評価)は14項目の尺度で、大半の項目(会話、手の反復拮抗運動、手指のタッピング、下肢の敏捷性)は、特定の複雑な運動の機能障害を測定する項目であり、パーキンソニズムの評価(静止時振戦)又は小脳関連の評価(眼球運動障害、踵膝脛試験)の項目数はわずかである。各項目は0(正常)から4(重度)で採点する。
7. UMSARS総スコアのベースラインからWeek 52までの変化量
評価期間:52週間
UMSARS Part I(病歴による日常生活動作の評価)は、UPDRSを改変した11項目の尺度であり、運動障害に関連する活動(最初の8項目)と4項目の自律神経機能障害に関連する評価に用いられる。各項目は0(正常)から4(重度)で採点する。総スコアは全てのドメインでのスコアの総和とする(範囲:0~44)。スコアが高ければ高いほど健康状態が悪いことを示す。
8. UMSARS Part IIスコアのベースラインからWeek 52までの変化量
評価期間:52週間
UMSARS Part II(診療による運動症状の評価)は14項目の尺度で、大半の項目(会話、手の反復拮抗運動、手指のタッピング、下肢の敏捷性)は、特定の複雑な運動の機能障害を測定する項目であり、パーキンソニズムの評価(静止時振戦)又は小脳関連の評価(眼球運動障害、踵膝脛試験)の項目数はわずかである。UMSARSの運動機能の評価項目は、新たな項目(踵膝脛の運動失調など)を追加した修正UPDRS-IIIの項目に基づいたものである。各項目は0(正常)から4(重度)で採点する。総スコアは全ての項目のスコアの総和とする(範囲:0~56)。スコアが高ければ高いほど健康状態が悪いことを示す。
9. 臨床全般印象度-重症度(CGI-S)のベースラインからWeek 52までの変化量
評価期間:52週間
CGI-Sは、被験者の臨床状態に対する医師の印象を評価するために使用する。医師は、この被験者集団に対する自身の臨床経験全般を用いて、当該被験者の疾患の現在の重症度を「正常、症状なし(1)」から「極めて重症(7)」までの7段階で評価する。スコアが高ければ高いほど健康状態が悪いことを示す。
10. Scales for Outcomes in Parkinson's Disease - Autonomic Dysfunction(SCOPA-AUT)の総スコアのベースラインからの変化量
評価期間:52週間
SCOPA-AUTは、自律神経機能を評価する患者報告アウトカムである。自律神経機能はMSAできわめて重要な症状ドメインである。この尺度は患者が自己記入し、次の領域を評価する25項目からなる:消化器系(7項目)、泌尿器系(6項目)、心血管系(3項目)、体温調節性(4項目)、瞳孔運動(1項目)及び性行為(男性2項目、女性2項目)。各項目のスコアは、0(症状が全くない)から3(よくある)の範囲である。全ドメインの総合計スコアを評価する。スコアの範囲は0(無症候)~69(最も負担の高い症状)である。
11. 全生存率(OS)
評価期間:52週間
OSは、治験薬の初回投与日から死亡(死因は問わない)までの期間として定義する。
12. 少なくとも1回以上有害事象(AE)が認められた被験者数
評価期間:52週間
有害事象(AE)とは、医薬品(治験薬を含む)が投与された患者に生じたあらゆる好ましくない医療上のできごとであり、必ずしも当該医薬品(治験薬を含む)の投与との因果関係が明らかなもののみを示すものではない。本項目は安全性のパラメータとして解析された被験者数が評価される。臨床検査評価、バイタルサイン、ECGパラメータ、診察、神経学的検査の所見及びコロンビア自殺評価スケール(C-SSRS)における臨床的に問題となる異常値が安全性のパラメータとして含まれる。
13. 抗薬物抗体(ADA)の発現率
評価期間:52週間
フェーズ2: 少数の軽度な患者さんが対象
TAK-341
なし
武田薬品工業株式会社
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