TAK-861という薬を使って、カタプレキシーを伴わないナルコレプシー患者(NT2)に対して、薬の有効性、安全性、忍容性を評価するための治験です。薬を2種類の投与量で経口投与します。
この治験に参加するための条件は、16歳以上70歳以下で、男性でも女性でも参加できます。参加するためには、過去5年以内に睡眠ポリグラフ(PSG)/反復睡眠潜時検査(MSLT)で睡眠障害国際分類第3版(ICSD-3)基準に基づきNT2と診断されていることが必要です。また、日中の過度な眠気に関連する現病歴がある場合や、てんかん、痙攣発作、精神障害、脳虚血、一過性脳虚血発作、頭蓋内動脈瘤、動静脈奇形の既往歴がある場合は参加できません。さらに、スクリーニング来院前4週間以内に大きな手術を受けたり、献血をした場合も参加できません。
この治験は、ナルコレプシータイプ2という病気に対する新しい治療法を研究するものです。治験のフェーズは2で、被験者に新しい治療法を試してもらいます。治験の主な目的は、被験者の眠気を測定することです。眠気を測定するために、MWTというテストを行います。また、被験者が治療を受けた後に発生する可能性のある副作用も調べます。治験の期間は約12週間で、被験者は治療を受ける前と治療を受けた後に眠気を測定するためのテストを受けます。治験の結果は、新しい治療法が有効であるかどうかを判断するために使用されます。
介入研究
1. MWTの平均睡眠潜時のベースラインから8週目までの変化量
評価期間:ベースライン、Week 8
MWTは眠気を誘う状況下での一定時間内の覚醒維持能力を評価する。覚醒を測定する生物学的尺度は存在しないため、入眠不能又は入眠遅延傾向により覚醒を間接的に評価する。この入眠傾向は、MWTにおける脳波記録による睡眠潜時を介して評価する。MWTは2時間間隔で40分のセッションを4回行う。セッションごとの睡眠潜時を記録する。被験者は、4回のMWT の各検査の間は起きたままでいる必要がある。
1. エプワース眠気尺度(ESS)の合計スコアのベースラインから8週目までの変化量
評価期間:ベースライン、Week 8
ESSでは、各被験者に日常生活の8つの異なる状況を提示し、これらの状況で眠りに落ちる可能性がどの程度であったかを被験者に質問(0~3でスコア化)し、実際に全く同じ状況ではなかったとしても、うとうとしてしまう可能性がどの程度であったかを想像してもらう。スコアを合算して0~24の総スコアを得る。スコアが高いほど主観的な日中の眠気が強いことを示し、スコアが10未満であれば基準値範囲内とみなす。
2. 治療下で発現した有害事象(TEAE)を1件以上発現した被験者の割合
評価期間:ベースラインから約12週まで
有害事象(AE)とは、治験介入後に被験者に生じたあらゆる好ましくない医療上のできごとである。TEAEは、治験介入若しくは医薬品の初回投与以降に発生若しくは発症したあらゆる事象、又は治験介入若しくは医薬品への曝露後における既存の事象の程度若しくは頻度の悪化と定義される。
フェーズ2: 少数の軽度な患者さんが対象
TAK-861
なし
武田薬品工業株式会社
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