再発型多発性硬化症(MS)を持つ患者を対象に、新しい治療法であるfrexalimabの効果を調査するための治験が行われています。治験では、frexalimabと既存の治療法であるteriflunomideの比較を行い、再発率を測定します。治験期間は約20~40か月で、定期的な来院が必要です。
参加条件は以下の通りです。 - 年齢が18歳以上55歳以下であること。 - 男性または女性であること。 - 再発性多発性硬化症(RMS)と診断されており、初回来院時の総合障害度評価尺度(EDSS)スコアが5.5以下であること。 - 過去1年以内に再発が1回以上あるか、過去2年以内に再発が2回以上あるか、または過去1年以内にMRIで病変が1つ以上確認されていること。 - 避妊方法が臨床試験の規制要件に合致していること。 除外基準は以下の通りです。 - 一次性進行型多発性硬化症(MS)と診断されている人。 - 感染症の既往歴やリスクがある人。 - 精神障害や薬物乱用のある人。 - 血栓塞栓性事象の既往歴やリスクがある人。 - 低ガンマグロブリン血症の既往歴や現病歴がある人。 - MSの症状に類似する疾患の既往や現在の罹患がある人。 - ランダム化前30日以内に再発がある人。 - MRI検査が禁忌とされる状況にある人。
この治験は、多発性硬化症という病気を対象として行われています。治験の目的は、新しい治療法が再発を減らし、障害の進行を遅らせることができるかどうかを調べることです。 治験はフェーズ3の介入研究で行われており、治験期間中の患者の再発率や障害の進行を評価します。具体的には、再発率や障害の進行を評価するためのさまざまな方法があります。例えば、再発率を評価するために、治験期間中の再発数や患者の状態などを分析します。 また、障害の進行を評価するために、患者の身体機能や認知機能の変化、MRIや血液検査などを用いて評価します。さらに、治験中に起こる副作用や安全性についても評価されます。 この治験では、患者の病気の進行や治療効果を詳しく調べるため、様々な評価方法が用いられています。治験の結果は、新しい治療法の開発や患者の治療に役立つことが期待されています。
介入研究
1. 治験実施計画書の定義で判定された再発により評価した治験期間中の年間再発率(ARR)
[評価期間:Week 156まで]
治験期間中のARRは、治験実施計画書の定義で判定される。本評価項目は、各試験のintent to treat集団において、観察期間中に発現した被験者ごとの判定された総再発数を応答変数とし、投与群、ベースライン時のガドリニウム(Gd)造影T1病変(あり、なし)、総合障害度評価尺度(EDSS)層(4未満、4以上)及び地理的地域(米国、米国以外)の項目を用いた、負の二項モデルを用いて解析する。
1. 複合で確認された障害悪化(cCDW)発現までの時間
[評価期間:Week 156まで]
以下の複合変数で6か月間にわたり評価する
- EDSSスコアのベースラインから1.5ポイント以上の増加(ベースラインが0の場合)、1.0ポイント以上の増加(ベースラインが0.5~5.0の場合)、又は0.5ポイント以上の増加(ベースラインが5.5以上の場合)
又は
- 9 hole peg test(9HPT)のベースライン時の時間からの20%以上の増加
又は
- Timed 25 foot walk(T25FW)テストのベースライン時の時間から20%以上の増加
2. 3か月間にわたり確認された、cCDW発現までの時間
[評価期間:Week 156まで]
3. 3か月又は6か月にわたり確認された複合評価の各項目の発現までの時間
[評価期間:Week 156まで]
4. 確認された障害改善に至るまでの時間
[評価期間:Week 156まで]
6か月にわたり確認された、EDSSスコアのベースラインから1.0ポイント以上の減少(ベースラインが2以上5.5ポイント以下の場合)、又は0.5ポイント以上の減少(ベースラインが5.5超ポイントの場合)と定義する。
5. 6か月間cCDW発現までの時間と定義される、再発に依存しない身体障害の進行
[評価期間:Week 156まで]
過去に再発がないか、治験責任(分担)医師が報告した最後の再発の開始日から90日以上後の発現のいずれかと定義する。
6. MRIで検出されたT2強調画像の新規及び/又は拡大高信号病変の合計数
[評価期間:Week 156まで]
ベースライン後、治験終了(EOS)来院(同日を含む)までの全ての規定来院時に認められたT2強調画像の個々の新規及び/又は拡大病変の合計数と定義する。
7. MRIで検出された1スキャンあたりの新規Gd造影T1強調画像高信号病変の総数
[評価期間:Week 156まで]
ベースライン後、EOS来院(同日を含む)まで全ての規定来院時に認められた個々の新規Gd造影T1強調画像高信号病変の合計数をスキャン数で除したものと定義する。
8. 脳MRIスキャンで検出された脳容積減少のEOS時におけるMonth 6からの変化率
[評価期間:Week 24からWeek 156まで]
9. 符号数字モダリティー検査での認知機能のEOS時におけるベースラインからの変化量
[評価期間:ベースラインからWeek 156まで]
10. 多発性硬化症の影響尺度29項目第2版質問票スコアのベースラインからの経時的な変化量
[評価期間:ベースラインからWeek 156まで]
11. 患者報告アウトカム測定情報システム疲労MS-8aのベースラインからの経時的な変化量
[評価期間:Week 156まで]
12. 治験期間中における有害事象(AE)、重篤な有害事象(SAE)、治験薬の投与中止に至ったAE、特に注目すべき有害事象(AESI)、安全性尺度、並びに臨床検査、心電図(ECG)、及びバイタルサインの臨床的に重要な可能性のある異常
[評価期間:Week 168まで]
13. 経時的な抗薬物抗体
[評価期間:Week 156まで]
14. 血漿中ニューロフィラメントL鎖濃度のベースラインからの経時的な変化量
[評価期間:Week 144まで]
15. 経時的な血漿中Frexalimab濃度
[評価期間:Week 144まで]
フェーズ3: 多くの実際の患者さんが対象
Frexalimab(SAR441344)、Teriflunomide、Frexalimabプラセボ、Teriflunomideプラセボ、MRI造影剤、コレスチラミン、活性炭
なし、なし、なし、なし、指定なし、指定なし、指定なし
サノフィ株式会社
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