
この治験の目的は、血液透析を始める患者さんにおいて、透析中にカリウムを補充し、特定の薬を併用することで、心臓の不整脈の一種である「心房性期外収縮(PAC)」がどれくらい発生するかを調べることです。また、他の種類の不整脈や心臓の電気的な状態、血液中のカリウムの変化についても評価します。
治験に参加するための条件について、わかりやすく説明しますね。 ### 参加できる人の条件 1. **年齢**: 20歳以上85歳以下の人。 2. **性別**: 男性でも女性でも大丈夫です。 3. **健康状態**: - 血液透析を始めるために入院が必要な「高カリウム血症」という状態の人が対象です。 - 血液中のカリウムの値が3.5から6.0の範囲にあることが必要です。この値は、透析を始める前の1か月以内に測ったものを使います。 - 高カリウム血症とは、血液中のカリウムの値が5.0以上のことを指しますが、研究の目的はカリウムの値を治療することではなく、透析中のカリウムの変動を少なくすることです。 4. **検査**: 24時間心電図を3回(1日目、8日目、12日目)装着できること。 5. **同意**: 研究の内容について十分に説明を受け、自分の意思で参加することに同意できること。 6. **薬の中止**: もしカリウムを吸着する薬を飲んでいる場合、透析の前日にその薬を止めることができること。 ### 参加できない人の条件 1. **緊急透析**: 急に透析が必要な人は参加できません。 2. **心臓の機器**: 心臓ペースメーカーや除細動器を持っている人は参加できません。 3. **心臓の病歴**: 持続的な心房細動や心室頻拍、心室細動の病歴がある人は参加できません。 4. **アレルギー**: 特定の薬にアレルギーがある人は参加できません。 5. **消化器の病気**: 消化器に問題がある人(狭窄や腸閉塞など)は参加できません。 6. **重い病気**: 予後が悪い重篤な肝疾患や悪性腫瘍がある人は参加できません。 7. **妊娠・授乳**: 妊娠中や授乳中の女性は参加できません。 8. **低カリウム血症**: スクリーニング時にカリウムが低い人は参加できません。 9. **認知機能の障害**: 認知症などで研究に参加するのが難しいと判断された人は参加できません。 10. **その他**: 医学的または倫理的に参加が適当でないと判断された人も参加できません。 このような条件がありますので、自分が参加できるかどうかを考えてみてください。もし不明な点があれば、医療スタッフに相談してください。
治験についての説明をわかりやすくお伝えしますね。 ### 研究の目的 この治験は、慢性腎不全という病気の患者さんを対象にした研究です。具体的には、透析を受ける患者さんの心臓の状態を調べることが目的です。 ### 研究の種類 この研究は「介入研究」と呼ばれ、特定の治療法や薬を使って、その効果を調べるものです。 ### 研究の段階 この治験は「フェーズ3」と呼ばれる段階で行われています。これは、すでに他の段階で効果が確認された治療法を、より多くの人に試して、その効果や安全性を確認するためのものです。 ### どのように調べるのか 1. **心臓のリズムを調べる**: 透析を受ける患者さんの心臓のリズムを、特別な機械(ホルター心電図)を使って、透析の前と後で測定します。これにより、心房性期外収縮(PAC)という心臓の異常がどれくらい起こるかを調べます。 2. **他の心臓の問題を調べる**: 心房細動や心室性の問題など、他の不整脈が新たに発生するかどうかも調べます。 3. **血液の状態を調べる**: 透析前後の血液中のカリウムの濃度や、血液のpH(酸性度)なども測定します。 4. **副作用の確認**: 新しい薬を使った場合に、便秘やお腹の張りなどの副作用がどのくらい起こるかも調べます。 5. **治療の必要性**: 不整脈が起こった場合に、どのような治療が行われたかも記録します。 ### 重要なポイント - 透析中に心臓の異常がどのように変化するかを、透析前と後で比較します。 - 研究の結果は、患者さんの心臓の健康を守るために重要な情報となります。 この治験に参加することで、あなたの健康状態を詳しく知ることができ、同じ病気を持つ他の患者さんのためにも役立つかもしれません。もし何か質問があれば、遠慮なく聞いてくださいね。
介入研究
透析導入期のDay 1、8、12に施行する24時間ホルター心電図により、心房性期外収縮(PAC)の発生頻度(回数/日)を測定し、介入群と対照群で比較する。
①不整脈イベントの新規発生
心房細動(AF)、心室頻拍(VT)、心室細動(VF)、心室性期外収縮(PVC)、心房性期外収縮(PAC)の新規発生
②QTc 間隔の変化
Holter 心電図および 12 誘導心電図により測定したQTc間隔の変化
*両者の結果を用いて整合性を確認する
*透析患者は心拍数変動が大きいことが多く、Bazett式では過大・過小評価が生じやすいため、Fridericia式の採用が推奨されるという文献上のコンセンサスがあるため、QTc間隔の算出にはFridericia補正式(QTc = QT / RR^(1/3))を用いることを原則とする。なお、各施設のホルター心電図解析機器が自動算出するQTcの補正式が異なる場合には、補正前のQT値およびRR値を記録した上で、統一した補正式により再計算して解析に用いる。
③血清カリウム関連
透析前後の血清カリウム濃度およびその変動幅(ΔK)
④血液ガス関連項目
pH、HCO₃⁻ の推移
⑤電解質異常の発生頻度
高カリウム血症(K >6.0 mEq/L)および低カリウム血症(K<3.5 mEq/L)の発生頻度
⑥ナトリウムジルコニウムシクロシリケートによる有害事象
便秘、腹部膨満等の消化器症状の発生状況
⑦不整脈に対する治療介入の有無
入院、抗不整脈薬導入、電気的除細動等の実施状況
⑧PAC前後比
透析前PAC/透析後PACの比
※透析開始後にPACが増加するという既知の現象を踏まえ、透析中回路内カリウム補充がPAC増加をどの程度抑制できるかを、患者内での相対変化として評価する。
⑨QTc前後比
透析前QTc/透析後QTcの比
※QTcは補正方法や解析アルゴリズムが機器間で異なる場合があるため、同一機種・同一解析ソフトを用い、個人内での前後比を用いて比較する。
フェーズ3: 多くの実際の患者さんが対象
ジルコニウムシクロケイ酸ナトリウム水和物、補正用電解質液補正用1モル塩化カリウム液
ロケルマ懸濁用散分包5g、ロケルマ懸濁用散分包10g、KCL注 10mEqキット「テルモ」、KCL注 20mEqキット「テルモ」
北海道大学病院
北海道札幌市北区北14条西5丁目
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