転移性去勢抵抗性前立腺癌患者を対象として、新しい抗体薬Pasritamig(JNJ-78278343)が効果的かどうかを調査するための治験が行われます。この治験では、Pasritamigと最良支持療法を比較し、治療効果を評価します。
参加条件: - 年齢が18歳以上であること - 男性であること - 前立腺がん(前立腺腺癌)であり、転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)であること - スクリーニング時にPSA(前立腺特異抗原)が2ng/mL以上であること - 治験責任医師が臨床試験を適切と判断し、全ての延命治療を受けていないこと - 前治療において特定の薬剤を使用しており、他の治療法での効果が低い場合 - 一定の条件を満たす放射性リガンド療法やポリアデノシン二リン酸リボースポリメラーゼ阻害薬(PARPi)の治療歴があること - その他、一定の健康状態(血液検査や心臓疾患など)を満たしていること - 一定の除外基準(静脈血栓塞栓イベントの発現、免疫抑制治療の必要性、肺機能障害など)を満たしていないこと 治験に参加するためには、上記の条件を満たしている必要があります。
この治験は、前立腺がんの治療方法を研究するためのフェーズ3の介入研究です。対象となる患者は、転移性で去勢抵抗性の前立腺がんを持っています。主な評価方法には、患者の全生存期間や病気の進行を評価するための画像診断に基づく無増悪生存期間などが含まれます。また、痛みや疲労の悪化などの症状も評価されます。治験中に起こる有害事象や臨床検査での異常所見も記録されます。治験期間は最大で4年8カ月です。
介入研究
1. 全生存期間(OS)
OSはランダム化から原因を問わない死亡日までの期間と定義する
[期間:最大4年8カ月]
2. 画像診断に基づく無増悪生存期間(rPFS)
rPFSはランダム化の日から画像上の疾患進行(固形がんの治療効果判定のための新ガイドライン[RECIST] v1.1とProstate Cancer Working Group 3[PCWG3]に基づく)又は死亡のいずれか早い方の日までの期間と定義し治験責任(分担)医師が評価する。
[期間:最大4年8カ月]
3. 症候性進行までの期間
症候性進行までの期間は,ランダム化の日から以下のいずれかが最初に発現した日(いずれか早い方)までの期間と定義する:
(a)癌関連症状を緩和するための外照射療法の使用;(b) 腫瘍に関連した整形外科手術介入の必要性;(c) その他の癌関連手順;(d) 癌に関連する罹患事象;(e) 癌症状を理由とする新たな全身抗がん療法の開始
[期間:最大4年8カ月]
4. 骨関連事象までの期間
骨関連事象までの期間は,ランダム化の日から以下のいずれかが最初に発現した日(いずれか早い方)までの期間と定義する:
(a)骨格又は骨盤の症状に対する外照射療法の使用;(b) 腫瘍に関連した整形外科手術介入の必要性;(c) 新たな骨折の発生(癌関連);(d) 腫瘍に関連した脊髄圧迫の発現
[期間:最大4年8カ月]
5. 無増悪生存期間(PFS)
PFSは,ランダム化の日から,画像上の進行,臨床的進行又は原因を問わない死亡のいずれかが最初に確認された日までと定義する。
[期間:最大4年8カ月]
6. 前立腺特異抗原(PSA)進行までの期間
PSA進行までの期間は,ランダム化の日からPCWG3基準に従ってPSA進行が最初に確認された日までの期間と定義する。PSA進行は,次のように定義される; ベースラインからの低下後,PSAが25%以上上昇し,かつ最低値を2ng/mL以上上回り,3週間以上後の2回目の測定で確認された場合(例えば,上昇傾向が確認された場合),又はベースラインからの低下が認められない場合,PSAが12週間後にベースラインから25%以上及び2ng/mL以上増加した場合。
[期間:最大4年8カ月]
7. Brief Pain Inventory-Short Form(BPI-SF)の項目3「過去24 時間で最悪の疼痛」により評価する疼痛進行までの期間(TTPP)
TTPPは,ランダム化の日から疼痛の進行が最初に観察された日までの期間と定義する。疼痛の進行は,3週間以上間隔をあけた2回の連続した評価で観察されたBPI-SFの最悪の疼痛(項目3)がベースラインから2ポイント以上増加した場合と定義する。BPI-SFは,痛みの重症度と日常生活への影響を評価するために設計された 11 項目の質問票である。合計スコアは0から10までの範囲で,0は「疼痛なし」,10は「想像できる限り最もひどい疼痛」を表す。
[期間:最大4年8カ月]
8. European Organisation For Research And Treatment of Cancer 生活の質質問票-がんモジュール(EORTC QLQ-C30)疲労尺度で評価した疲労の悪化までの期間
疲労の悪化までの期間は,ランダム化から疲労の悪化が最初に観察された日までの期間と定義する。疲労の悪化は,3週間以上間隔をあけた2回の連続した評価においてEORTCQLQ-C30 FA尺度が10 ポイント増加した場合と定義する。EORTC QLQ-C30は,臨床試験における癌患者の生活の質を評価するために広く使用されているツールである。項目1~28への回答は,1「全くない」から4「非常に多い」までの4段階のリッカート回答尺度で評価する。2つの全般的健康状態項目は,1「非常に不良」から7「極めて良好」までの7 段階の数値評価尺度で評価する。EORTC QLQ-C30の各サブスケールは,0~100の範囲で評価される。スコアが高いほど,症状または問題が悪化していることを表す。
[期間:最大4年8カ月]
9. 有害事象(AE)を発現した参加者の数
AEとは,治験中に医薬品が投与された参加者に生じた,必ずしも治験中の医薬品/生物学的製剤との因果関係がないあらゆる好ましくない医療上のできごとをいう。
[期間:最大4年8カ月]
10. 臨床検査で異常所見が見られた参加者の数
臨床検査パラメータ(血液学的検査,血液生化学検査等)で異常所見が見られた参加者は評価される。
[期間:最大4年8カ月]
フェーズ3: 多くの実際の患者さんが対象
JNJ-78278343、リュープロレリン酢酸塩、ゴセレリン酢酸塩、デガレリクス酢酸塩、トシリズマブ(遺伝子組換え)
なし、リュープリンSR注射用キット11.25mg、ゾラデックスLA10.8mgデポ、ゴナックス皮下注用80mg、ゴナックス皮下注用120mg、ゴナックス皮下注用240mg、アクテムラ点滴静注用80mg、アクテムラ点滴静注用200mg、アクテムラ点滴静注用400mg
ヤンセンファーマ株式会社
東京都千代田区西神田3-5-2
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