この治験は、アレルギー疾患のリスクが高い人々を対象に、妊婦と新生児に特定の治療を行い、食物アレルギーの発症を予防するかどうかを調べるものです。治療はプラセボ対照の二重盲検ランダム化比較試験で行われます。
この治験に参加できるのは、0歳以上の男性・女性です。妊婦の場合、以下の条件を満たす必要があります。1つ目は、妊娠22週から34週までの18歳以上の妊婦。2つ目は、妊婦本人または胎児と血縁関係のある父親または同胞いずれかが、アレルギー疾患(アトピー性皮膚炎、気管支喘息、食物アレルギー、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎)のうち1つ以上を持っている場合です。また、新生児の場合は、以下の条件を満たす必要があります。1つ目は、上記の1つ目または2つ目に該当する妊婦から出生した日齢1日目の新生児。除外される条件として、妊婦の場合は、慢性の基礎疾患(膠原病、自己免疫疾患)、精神疾患などによりシンバイオティクスの摂取が困難である場合、医師の判断で試験の実行が困難である場合、多胎妊娠、前回妊娠時に本研究に参加した者が含まれます。新生児の場合は、出生前または出生後に明らかとなった基礎疾患、出生体重2300g未満の児、早産または過期産の児、重症新生児仮死(Apgar score<4)の児、医師の判断で試験の実行が困難である場合が含まれます。
この治験は、食物アレルギーについて調べるための研究です。治験のフェーズはフェーズ3で、介入研究と呼ばれるタイプの研究です。治験の主要な目的は、児の生後12ヶ月時点での鶏卵、牛乳、小麦アレルギーの患者割合を調べることです。また、様々な評価方法があり、例えば、母親の便や母乳、児の便や皮膚の分子系統解析や特定の物質の値、治療内容、症状の詳細、背景因子の影響なども調べます。治験に参加する児には、シンバイオティクスと呼ばれる特定の物質を投与します。治験の結果は、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、食物アレルギーなどの病気を発症した患者割合を調べるために、生後24ヶ月、36ヶ月時点でも調べられます。
介入研究
児の生後12ヶ月時点の食物アレルギー(鶏卵・牛乳・小麦アレルギー)の患者割合
●妊娠30-34週と産後入院中(産後1-5日間)の母の便、および産後入院中と産後1ヶ月時の母乳の16S rRNA遺伝子に基づく分子系統解析およびα、β多様性
●日齢3-5日目、生後1ヶ月、生後4ヶ月、生後12ヶ月時の児の便、および日齢3-5日目、生後1ヶ月の児の皮膚の16S rRNA遺伝子に基づく分子系統解析およびα、β多様性
●児が生後12ヶ月時点の鶏卵・牛乳・小麦・ピーナッツ・クルミ・カシューナッツへの感作を認める患者割合
●児の生後4,12ヶ月時点の特異的IgE値、血中短鎖脂肪酸値、便中IgA値、EASIスコア、TEWL値
●児が生後12ヶ月までの間に鶏卵・牛乳・小麦の摂取により認めた即時型症状の詳細と治療内容
●分娩様式・抗生剤の使用・児の栄養方法・環境要因で層別化した後の児が生後12ヶ月時点の食物アレルギーの患者割合
●児の皮膚状態・アトピー性皮膚炎の有無で層別化した後の児が生後12ヶ月時点の食物アレルギーの患者割合
●患者背景因子を調整因子として用いた上での食物アレルギーの発症に対する介入の影響(二次分析)
●児が出生後から生後12ヶ月時点までに入院を要する重症感染症に罹患した患者割合
●児へのシンバイオティクスの投与期間ごとの食物アレルギー発症の患者割合と感作の割合
●児が生後24ヶ月,36ヶ月時点で医師に診断されたアトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、食物アレルギーを発症した患者割合
フェーズ3: 多くの実際の患者さんが対象
Lactobacillus rhamnosus GG、Bifidobacterium bifidum、1-ケストース、マルトデキストリン
LGG®︎-Blend, ビフィズス菌末, ケストース95, パインデックス# 2AG
独立行政法人国立病院機構相模原病院
神奈川県相模原市南区桜台18-1
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