治験の目的は、脳卒中や認知症に関連する細菌と口腔内保有の関係を調べることで、アジア・アフリカの国々でのデータを蓄積し、異なる人種・民族における脳口連関を明らかにすることです。
この治験に参加するための条件は、年齢や性別に制限がありません。脳卒中の場合は、18歳以上で、5年以内に初めて脳卒中を発症し、脳画像で診断された人が対象です。認知症の場合は、55歳から85歳までで、一定の認知機能の制限がある人が対象です。ただし、脳卒中や認知症以外の病気にかかっていたり、意識障害がある場合、歯がない場合、または研究者が不適切と判断した場合は、参加できません。参加する場合は、本人または代理人から文書による同意が必要です。
この治験は、脳卒中と認知症の患者さんを対象にして、口の中にある特定の菌の保有率と、それが脳卒中や認知症の症状と関係があるかどうかを調べる研究です。脳卒中の場合は、出血性脳卒中と虚血性脳卒中の患者さんを対象にして、菌の保有率と脳内出血の部位や量との関係を調べます。認知症の場合は、アルツハイマー型認知症や脳血管性認知症などの患者さんを対象にして、菌の保有率と脳のMRI検査や認知機能テストとの関係を調べます。
観察研究
脳卒中コホート:
脳卒中のうち出血性脳卒中と虚血性脳卒中患者における唾液・デンタルプラーク中Cnm陽性ミュータンス菌の保有率。
認知症コホート:
認知症の臨床診断(アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、混合型)における唾液・デンタルプラーク中Cnm陽性ミュータンス菌の保有率。
脳卒中コホート:
Cnm陽性ミュータンス菌口腔内保有と下記項目の関連性
1. 脳内出血のうち、皮質下出血とそれ以外の出血部位
2. 脳内出血の推定血腫量
認知症コホート:
Cnm陽性ミュータンス菌口腔内保有と下記項目の関連性
1. 脳MRIにおける脳小血管病(白質病変、ラクナ病変、脳微小出血、血管周囲腔の拡大)、および海馬萎縮
2. Montreal Congitive Assessment (MoCA)、Mini-Mental State Examination (MMSE)およびサブスコア
3. 歯科治療歴および残歯数
情報なし:
利用する薬品情報はありません
国立循環器病研究センター
大阪府大阪府吹田市岸部新町6番1号
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