成人の全身型重症筋無力症患者を対象にNipocalimabの有効性,安全性,薬物動態及び薬力学を評価する第III相,多施設共同,ランダム化,二重盲検,プラセボ対照試験

目的

本試験の目的は、全身型重症筋無力症(gMG)の被験者を対象に,プラセボと比較してNipocalimabの有効性と安全性を評価することである。

基本情報

募集ステータス
募集前

対象疾患

重症筋無力症


治験フェーズ

フェーズ3

参加条件

性別

男性・女性


年齢

18歳 以上上限なし


選択基準

・全身型重症筋無力症(gMG)の臨床基準を満たす全身性の筋力低下を伴う重症筋無力症(MG)と診断されている(スクリーニング時のMGFA臨床分類でクラス II a/b,III a/b又は IV a/bと定義)。

・スクリーニング時及びベースライン時の重症筋無力症-日常生活動作(MG-ADL)スコアが6以上である。

・治験実施計画書に従って点滴による薬剤投与及び採血が可能な静脈アクセスが十分に確保されている。

・妊娠可能な女性は,スクリーニング時の高感度血清検査[β-ヒト絨毛性ゴナドトロピン(β-hCG)]が陰性,及び第1日の治験薬投与前の尿妊娠検査が陰性でなければならない。

・男性被験者は,治験中及び治験薬の最終投与後少なくとも90日間は生殖を目的として精子を提供しないことに同意しなければならない。


除外基準

・gMGの治療に関連しない免疫不全症候群が臨床的に確定している又は疑われる,又は被験者に存在しないことが確認されている場合を除いて,その家族歴又は先天的又は遺伝的な免疫不全がある。

・スクリーニング時のMGFAクラスIの疾患やMGクリーゼ(MGFAクラスV)の存在,スクリーニング1ヵ月以内のMGクリーゼ歴,又は脱力の固定(及び/又は「燃え尽き」MG)がある。

・スクリーニング前12ヵ月以内に胸腺摘除しているか,又は治験中に胸腺摘除の予定がある。

・Nipocalimab又はその添加物にアレルギー若しくは過敏症を呈する,又は忍容性がないことが確認されている。

・スクリーニングの12週間以内に心筋梗塞,不安定狭心症,又は脳卒中を発症している。

治験内容

研究のタイプ

企業治験介入研究


主要結果評価方法

重症筋無力症-日常生活動作(MG-ADL)スコアのベースラインからの平均変化量

ベースラインから24週まで

二重盲検プラセボ対照期の第22週,第23週,及び第24週におけるMG-ADLスコアのベースラインからの平均変化量を評価する。複数の時点(第22週,第23週,及び第24週)を平均化し一つの測定値を算出する。MG-ADLは,被験者のMG症状の重症度の迅速な評価を提供する。8種類の機能(会話,咀嚼,嚥下,呼吸,歯磨き又は櫛使用能力の障害,椅子からの立ち上がり能力の制限,複視,眼瞼下垂)について4点尺度で評価する:0(なし)から3(重度)。スコアが高いほど症状の重症度が高いことを示す。


第二結果評価方法

二重盲検プラセボ対照期の第22週及び第24週における定量的重症筋無力症(QMG)スコアの平均変化量

Week22及び24まで

二重盲検プラセボ対照期の第22週及び第24週におけるQMGスコアの平均変化量を報告する。QMG検査は,標準化された定量的重症筋無力症評価法であり,13項目で構成される。各強度項目の定量結果が以下の4点尺度で示される: 0=なし,1=軽度,2=中等度,3=重度。合計スコアは13項目のスコアの合計であり,0から39の範囲である。スコアが高いほど筋力がより低下していることを示す。

Week22,23及び24週時の平均MG-ADL総スコアが二重盲検プラセボ対照期のベースラインから2点以上改善した被験者の割合

ベースラインからWeek22,23及び24まで

Week22,23及び24週の平均MG-ADL総スコアが二重盲検プラセボ対照期のベースラインから2点以上改善した被験者の割合を評価する。

二重盲検プラセボ対照期のWeek1及び/又は2にMG-ADL総スコアが2点以上改善した被験者の割合

Week1及び2

二重盲検プラセボ対照期のWeek1及び/又は2にMG-ADL総スコアが2点以上改善した被験者の割合を評価する。

二重盲検プラセボ対照期の第22週,第23週,及び第24週におけるMG-ADLスコアが0又は1の被験者の平均比率。

Week22,23及び24まで

二重盲検プラセボ対照期の第22週,第23週,及び第24週におけるMG-ADLスコアが0又は1の被験者の平均比率を評価する。

二重盲検プラセボ対照期の第3週から第23週に3回以上の逸脱がなく第2週から第24週にMG-ADL総スコアが2点以上改善する被験者の割合

Week2からWeek24まで

二重盲検プラセボ対照期の第3週から第23週に3回以上の逸脱(逸脱とはMG-ADLスコアに2点以上の改善がないことと定義する)がなく第2週から第24週にMG-ADL総スコアが2点以上改善する被験者の割合を評価する。

有害事象(AE)を認めた被験者の割合

二重盲検プラセボ対照期のWeek24まで及び非盲検継続投与期のWeek24まで(Week48まで)

AEとは,治験中に参加している被験者に生じた,あらゆる好ましくない医療上のできごとをいう。AEは必ずしも医薬品(治験薬を含む)の投与との因果関係が認められるもののみを指すわけではない。

重篤な有害事象(SAE)を認めた被験者の割合

二重盲検プラセボ対照期のWeek24まで及び非盲検継続投与期のWeek24まで(Week48まで)

重篤な有害事象とは,投与量にかかわらず,死亡,死亡につながるおそれのある症例,入院又は入院期間の延長が必要なもの,永続的又は顕著な障害/機能不能に陥るもの,先天異常・先天性欠損をきたすもの,医薬品(治験薬を含む)を介する感染因子伝播の疑いがあるもの,医学的に重要なものなどあらゆる好ましくない医療上のできごとをいう。

特に注目すべき有害事象(AESI)を認めた被験者の割合

二重盲検プラセボ対照期のWeek24まで及び非盲検継続投与期のWeek24まで(Week48まで)

AESIを認めた被験者の割合を評価する。

治験薬投与後に発現し,以下の状態を伴うAEは,AESIとみなす。

1. 抗感染症薬の静脈内(IV)投与や手術/観血的処置を必要とするか,又は新たな入院や入院期間の延長を必要とする重度,医学的に重要又は被験者の生命を直ちに脅かす感染症。

2. アルブミンが20 g/L未満の低アルブミン血症。

治験薬投与後に発現した有害事象とは,治験薬の初回投与日以降に発現又は悪化した有害事象と定義する。

バイタルサインの変化を認めた被験者の割合

二重盲検プラセボ対照期24週まで及び非盲検継続投与期24週まで(48週まで)

バイタルサイン(体温,血圧,心拍数)に変化を認めた被験者の割合を評価する。

臨床検査値の変動を認めた被験者の割合

二重盲検プラセボ対照期24週まで及び非盲検継続投与期24週まで(48週まで)

臨床検査(血液生化学的検査、血液学的検査、脂質プロファイル及び尿検査)値の変動を認めた被験者の割合を評価する。

コロンビア自殺重症度評価尺度(C-SSRS)スコアの変動が認められた被験者の割合

二重盲検プラセボ対照期24週まで及び非盲検継続投与期24週まで(48週まで)

C-SSRS尺度スコアの変化が認められた被験者の割合を評価する。C-SSRSは,自殺関連の念慮及び行動の発生,重症度,及び頻度を尋ねるようにデザインされた半構造化臨床医管理質問票である。合計スコアの範囲は1から10である。スコアが高いほど重症度が高いことを示す。

二重盲検プラセボ対照期の第4週から第22週に3回以上の逸脱がなく,第2週から第24週にQMG総スコアが3点以上改善する被験者の割合

第2週から第24週まで

二重盲検プラセボ対照期の第4週から第22週に3回以上の逸脱(逸脱とはQMGスコアの3点以上の改善がないことと定義する)がなく,第2週から第24週にQMG総スコアが3点以上改善する被験者の割合を評価する。

二重盲検プラセボ対照期の22週時及び24週時までの神経学的障害による生活の質(疲労)スケール(Neuro-QoL Fatigue)合計スコアのベースラインからの平均変化量

ベースラインから第22週及び第24週まで

二重盲検プラセボ対照期の22週目及び24週目におけるNeuro-QoL Fatigue総スコアのベースラインからの平均変化量を評価する。Neuro-QoL-Fatigueスケールは,一般的な神経学的状態への使用を目的として開発・検証された19項目の質問票であり,過去7日間の患者報告による疲労とそれに関連する身体,精神,及び社会活動への影響を評価する。

Neuro-QoL fatigue質問票に含まれる各項目は,リッカートタイプの5点尺度にグレード付けされる。(1=まったくない,2=まれにある,3=ときどきある,4=たびたびある,5=つねにある)合計スコアは19項目のスコアを合計して算出され,19~95点である。スコアが高いほどより強い疲労を反映する。

二重盲検プラセボ対照期の第22週及び第24週における15項目の重症筋無力症患者の生活の質に関するスケール(改訂版)(MG-QoL15r)スコアのベースラインからの平均変化量

ベースラインから第22週及び第24週まで

二重盲検プラセボ対照期の第22週及び第24週におけるMG-QoL15rスコアのベースラインからの平均変化量を評価する。MG-QoL15rはPRO尺度であり,MG特有の健康関連生活の質を測定する。MG-QoL15rは15項目からなり,「過去数週間」の重症筋無力症に関連する患者の経験をリッカートタイプの3点尺度(0=全くそうは思わない,1=少しそう思う,2=強くそう思う)で評価する。MG-QoL15rの合計スコアは15項目のスコアを合計することにより算出することができ、 0から30の範囲である。スコアが高いほど健康関連生活の質がより低下していることを示す。

二重盲検プラセボ対照期の24週間におけるEuropean Quality of Life(EuroQol)5-Dimension 5-Level(EQ-5 D-5 L)のビジュアルアナログスケール (VAS)のベースラインからの変化量

ベースラインから第24週まで

二重盲検プラセボ対照期の24週間におけるEQ-5D-5 LスケールのVASスコアのベースラインからの変化量を評価する。EQ-5D-5Lは,健康アウトカムの尺度として使用する2つのパートから成る評価尺度であり,回答者自身が実施するように設計されている。EQ-5D-5Lの記述システムとEQ-VASで構成されている。EQ-VAS自己評価では,0(想像できる最悪の健康状態)~100(想像できる最良の健康状態)のスケール上に,記入時点の回答者自身の全般的健康状態について自身の評価を記録する。スコアの正の変化は改善を示す。

二重盲検プラセボ対照期の24週間におけるEQ-5D-5Lスケールの健康状態指数のベースラインからの変化量

ベースラインから第24週まで

二重盲検プラセボ対照期の24週間におけるEQ-5D-5Lスケールの健康状態指数のベースラインからの変化を評価する。

EQ-5D-5Lは,健康状態アウトカム測定用として標準化された尺度であり,主に回答者自身が実施するように設計されている。EQ-5D-5Lの記述システムとEQ-VASで構成されている。EQ-5D-5Lの記述システムは,移動の程度,身の回りの管理,普段の活動,痛み/不快感,及び不安/ふさぎ込みの5項目で構成されている。5項目のそれぞれで知覚された問題の水準が5段階に分けられる(1問題はない,2:少し問題,3:中程度の問題がある,4:かなり問題がある,5:非常に問題がある)被験者は,5項目それぞれについて,自身の「今日」の健康状態に最も一致する回答を検討して回答を選択する。5項目に対する回答を用いて、個人の全般的な健康状態を表す0(健康状態が最も悪い状態)から1(健康状態が最も良い状態)までの範囲の単一スコアを算出する。

経時的な血清中Nipocalimab濃度

4年8ヵ月まで

血清中Nipocalimab濃度の推移を評価する。

Nipocalimabに対する抗体(抗薬物抗体[ADA]及び中和抗体[NAb])を有する被験者数

4年8ヵ月まで

抗Nipocalimab抗体(ADA及びNAb)を有する被験者数を評価する。

血清中の総免疫グロブリンG(IgG)濃度の変化

4年8ヵ月まで

血清中の総IgG濃度の変化を評価する。

全身型重症筋無力症(gMG)に関連する自己抗体レベルの変化

4年8ヵ月まで

gMGに関連する自己抗体レベルの変化を評価する。

IgGを関数としたMG-ADLスコアのベースラインからの変化量

ベースラインから4年8ヵ月

IgGを関数としたMG-ADLスコアのベースラインからの変化量を評価する。

IgGを関数としたQMGスコアのベースラインからの変化量

ベースラインから4年8ヵ月

IgGを関数としたQMGスコアのベースラインからの変化量を評価する。

Nipocalimabを投与した血清反応陽性被験者における自己抗体濃度の変化率に対する反応としてのMG-ADLスコアのベースラインからの変化

自己抗体濃度の変化率に対する反応としてMG-ADLスコアのベースラインからの変化を、Nipocalimabを投与した血清反応陽性被験者(抗アセチルコリン受容体(抗AChR),抗筋特異的キナーゼ(抗MuSK),抗リポ蛋白質関連蛋白質受容体4(抗LRP 4))について評価する。

QMGスコアの変化間の潜在的関係

4年8ヵ月まで

QMGスコアの変化との潜在的な関連性を評価する。

利用する医薬品等

一般名称

Nipocalimab、Placebo


販売名

なし、なし

組織情報

実施責任組織

ヤンセンファーマ株式会社


住所

東京都千代田区西神田3-5-2