企業治験
2歳以上18歳未満の小児におけるNipocalimabの効果と安全性を評価する治験
目的
この治験は、nipocalimabという薬剤が、18歳未満の小児患者の血液中の免疫グロブリンGに与える影響や、安全性・忍容性を調べるものです。また、全身型重症筋無力症の小児・青年でnipocalimabが標準治療に効果がない場合に、薬剤の動態を評価することも目的としています。
対象疾患
参加条件
この治験に参加するための条件は、年齢が2歳以上17歳以下で、男性でも女性でも参加できます。ただし、全身型重症筋無力症(MG)と診断されている人で、血液検査で特定の抗体が陽性であることが必要です。また、ハーブ療法や漢方製剤、栄養補助製剤、医療用マリファナなどを使用している場合は、治験責任医師が許可する場合に限り参加できます。治験期間中は、安定した用法及び用量を維持する必要があります。また、点滴による薬剤投与及び採血が可能な静脈アクセスが必要です。体重や体格指数が5~95パーセンタイルの範囲内であることが必要で、妊娠可能な女性は、スクリーニング時の血液検査と尿検査で陰性である必要があります。ただし、治験に参加することができない場合もあります。例えば、肝臓や胃腸、腎臓、肺、心臓、精神、神経、筋骨格系の疾患がある場合や、治療に関連しない免疫不全症候群がある場合、胸腺摘除をしている場合、重度の即時型過敏症反応がある場合、心筋梗塞や脳卒中を発症している場合などです。
治験内容
この治験は、全身型重症筋無力症という病気を対象に行われています。治験のフェーズは2で、最長3年間行われます。治験の主要な結果評価方法は、血液中の免疫グロブリンG(IgG)抗体濃度の変化や、治験に参加した患者に生じた好ましくない医療上の出来事(AE)の数を調べることです。また、治験薬の効果を評価するために、患者の症状や生活動作の変化、疲労の程度なども調べます。治験に参加する患者には、ジフテリアや破傷風などのワクチンも接種されます。治験中に生じた問題や副作用などは、治験コーディネーターに報告してください。
AI 要約前の参加条件
介入研究
主要結果評価方法
・血清中総免疫グロブリンG(IgG)抗体濃度のベースラインからの変化:最長3年間:血清中総IgG抗体濃度のベースラインからの変化が報告された。
・感染性有害事象(AE)が認められた被験者数:最長3年間:感染性AEが認められた被験者数を報告する。AEとは、治験に参加している被験者に生じたあらゆる好ましくない医療上の出来事であり、必ずしも治験中の医薬品/生物学的製剤との因果関係があるもののみを指すわけではない。
・重篤なAE(SAE)が認められた被験者数:最長3年間:SAEが認められた被験者数を報告する。SAEとは、死に至るAE、永続的又は顕著な障害/機能不全に陥るAE、入院又は入院期間の延長が必要となるAE、生命を脅かす事象、先天異常/先天性欠損、医薬品を介する感染因子伝播の疑い、上記のいずれかの転帰を予防するために医学的に重要なAEである。
・特に注目すべき有害事象(AESI)を発現した被験者数:最長3年間:AESIを発現した被験者数を報告する。以下の状況に関連する治験治療下で発現したAEをAESIとみなす:a)重度の感染症、抗感染症薬の静脈内投与又は手術/侵襲的介入を必要とする感染症;b)アルブミンが20 g/L(g/L)[<]2.0 g/dL(g/dL)未満の低アルブミン血症及びc)日和見感染。治験薬の初回投与時又は初回投与後から治験終了時までに発現したAEを、試験治療下で発現したAEとする。
・臨床検査値異常が認められた被験者数:最長3年間:臨床検査値異常(血液生化学的検査、血液学的検査、凝固検査及び尿検査を含む)が認められた被験者数を報告する。
・バイタルサインに異常が認められた被験者数:最長3年間:座位脈拍数/心拍数、座位収縮期及び拡張期血圧、口腔温(°C)を含むバイタルサインに異常が認められた被験者数を報告する。
・身体所見に異常が認められた被験者数:最長3年間:身長、体重、皮膚、頭部、眼、耳、鼻、喉、頸部、甲状腺、肺、心臓、腹部、リンパ節、四肢の評価を含む身体所見に異常が認められた被験者数を報告する。
・血清中Nipocalimab濃度の経時的推移:最長3年間:血清検体を分析し、バリデートされた特異的かつ高感度な免疫学的測定法法。
・Nipocalimabのクリアランス(CL):最長3年間:CLは、単位時間あたりのNipocalimabが完全に除去される血清量と定義する。
・Nipocalimabの分布容積(V):最長3年間:Vは、Nipocalimabが血清中に残留する又は他の組織コンパートメントに再分布する傾向を示すものと定義する。
・Nipocalimabの半減期(t 1/2):最長3年間:体内のNipocalimabの有効成分が半減するまでの時間をt 1/2と定義する。
・Nipocalimabの定常状態における最高濃度(Cpeak、ss):最長3年間:Cpeak、ssは、定常状態におけるNipocalimabの最高血清中濃度と定義する。
・Niocalimabの定常状態におけるトラフ濃度(Ctrough, ss):最長3年間:Ctrough, ssを報告する。これは、定常状態における投与間隔開始直前の血清中Nipocalimab濃度の実測値と定義する。
・Nipocalimabの定常状態における曲線下面積(AUCss):最長3年間:AUCssは、Nipocalimabの定常状態における曲線下面積と定義する。
第二結果評価方法
重症筋無力症-日常生活動作(MG-ADL)スコアのベースラインからの変化量:最長3年間:MG-ADLスコアのベースラインからの変化量を報告する。MG-ADLスコアは、被験者の重症筋無力症(MG)症状の重症度を迅速に評価する。8つの機能(会話、咀嚼、嚥下、呼吸、歯やくしの毛を磨く能力の障害、椅子から立ち上がる能力の障害、複視、眼瞼下垂)を0(障害なし)~3(重度障害)の4段階で評価する。総スコアは8つの機能スコアの合計であり、 0点から24点の範囲となる。スコアが高いほど症状の重症度が高いことを示す。
Quantitative Myasthenia Gravis score(QMG)の変化量:最長3年間:QMGスコアは、13の要素で構成される標準化された定量的な筋力評価であり(トレーニングを受けた有資格の医療従事者[HCP][例:医師、医師])、助手、診療看護師、看護師)。各強度成分の定量的結果を以下の4点スケールにマッピングした:0=なし、 1=軽度、 2=中等度、 3=重度。総スコアは13項目のスコアの合計であり、 0点から39点の範囲となる。スコアが高いほど筋力低下が大きいことを示す。
European Quality of Life 5-Dimension Youth(EQ-5D-Y)ツールスコア:最長3年間:EQ-5D-Yは健康状態測定用として標準化された小児向けの尺度であり、主に小児及び青年自身が実施する(又は小児の介護者が代理人版を実施する)ように設計されてる。EQ-5D-Yの記述システムは、以下の5項目で構成されている。歩きまわること、体をあらったり,着がえをすること,いつもしていること、体の痛みやつらさ、及び心配な気もちや、悲しい気持ちや、落ち込む気もち。この5項目のそれぞれで知覚された問題の水準が3段階に分けられる(水準1:問題はない、水準2:いくらか問題がある、水準3:とても問題がある)
Neurological Quality of Life(Neuro-QoL)Pediatric Fatigue Score:最長3年間:Neuro-QoL Pediatric Fatigue Scoreを用いて、10歳~18歳未満(<)の被験者における疲労の影響を評価する。被験者は11の各項目を5段階で評価する。スコアが高いほど疲労が大きいことを示す。
患者の全般的印象重症度(PGI-S)スコア:最長3年間:PGI-Sスコアは10歳以上18歳未満の被験者における全身型重症筋無力症(gMG)による疲労の重症度の評価するために使用する。被験者に、過去7日間の疲労を以下の5段階スケールを用いて評価するよう依頼する:1=なし、2=軽度、3=中等度、4=重度、5=非常に重度。スコアが高いほど、疲労の重症度が高いことを示す。
患者の全般的印象(PGI-C)スコア:最長3年間:PGI-Cのスコアは10歳以上18歳未満の被験者における投与開始以降の患者報告による疲労の改善又は減少が見られたかを評価する。被験者には、治験開始時と比較して現在の疲労を以下の7点スケールを用いて評価するよう依頼する。1=非常に良くなった、2=だいぶ良くなった、3=少し良くなった、4=変わらない、5=すこし悪くなった、6=だいぶ悪くなった、7=非常に悪くなった。スコアが高いほど、全般的な疲労の変化が大きいことを示す。
Nipocalimabに対する抗薬物抗体(ADA)が認められた被験者数:最長3年間:Nipocalimabに対するADAが認められた被験者数を報告する。
Nipocalimabに対する中和抗体(NAb)を有する被験者数:最長3年間:Nipocalimabに対するNAbを有する被験者数を報告する。
ジフテリア又は破傷風に対するワクチン抗体価が得られた被験者数:最長3年:ジフテリア又は破傷風に対するワクチン抗体価が得られた被験者数を報告する。
治験フェーズ
フェーズ2: 少数の軽度な患者さんが対象
利用する医薬品等
一般名称
Nipocalimab
販売名
なし
実施組織
ヤンセンファーマ株式会社
東京都千代田区西神田3-5-2
同じ対象疾患の治験
お医者さまへ
治験の詳細を確認し、患者の方に合致しているかを診断してください
ご確認後、連絡が適切だと判断された場合は上記のお問い合わせ情報から担当の方にご連絡ください
治験を募集している方ですか?
Kibou は治験の募集・情報提供をすることを目的としたプラットフォームです。 治験情報の提供や、被験者の募集について詳しい資料の請求はお問い合わせフォームからお問い合わせください。