
早期症候性アルツハイマー病患者を対象に、新しい薬 trontinemab の効果と安全性を調査するための第III相の治験が行われます。治験は複数の施設で行われ、ランダム化や二重盲検、プラセボ対照などの方法が使われます。
参加条件: - 年齢が50歳以上90歳以下の男性または女性 - 本治験の全ての検査や評価を完了する意思と能力がある患者 - 神経心理学的検査に必要な視力や聴力が十分である患者 - アミロイド PETやCSF検査によってADの病態プロセスが確認される患者 - アルツハイマー型認知症やMCIの患者 - MMSEスコアが22以上でCDR-GSが0.5または1.0の患者 - RBANS DMIスコアが85以下の患者 - 治験パートナーがいる患者 除外基準: - AD以外の病気が認められる患者 - 重大な脳血管疾患や中枢神経系外傷の既往がある患者 - MRI検査で脳異常が見られる患者 - 医学的状態が適切にコントロールされていない患者 - 悪性腫瘍の既往歴がある患者(一部例外は除く)
この治験は、アルツハイマー病を対象としたフェーズ3の介入研究です。主な評価方法は、患者の認知機能や日常生活動作能力の変化を評価するために、様々なスコアや検査を用いています。また、治療の安全性や効果、薬物の作用に関する情報も収集されます。MRIやPET検査、脳脊髄液中のバイオマーカーなども評価の対象となっています。治験の結果は、アルツハイマー病の治療に新たな知見を提供することが期待されています。
介入研究
有効性
Clinical Dementia Rating, Sum of Boxes (CDR-SB)のベースラインから Week 72までの変化量
安全性、有効性、薬力学
・ADAS-Cog-13のベースラインから72週目までの各時点の変化量
・ADCS-ADLの合計スコア及び手段的スコアのベースラインから72週目までの各時点の変化量
・iADRSのベースラインから72週目までの各時点の変化量
・MMSEのベースラインから72週目までの各時点の変化量
・CDR-SBのベースラインから72週目までの各時点(72週目を除く)の変化量
・CDR-GSが増加するまでの期間
・有害事象の頻度
・MRI所見(ARIA)の頻度
・注入に伴う反応(IRR)の頻度
・trontinemabに対する抗薬物抗体(ADA)の発現率
・アミロイドPET検査で測定した脳内アミロイド量のベースラインから72週目までの各時点の変化量
・被験者 の部分集団における タウ PETで測定する脳内 タウ 量のベースラインから Week 72までの変化量
・被験者 の部分集団における CSF中疾患バイオマーカー である p-tau181 Neurogranin Aβ42のベースラインから Week 72までの各時点 の変化量
・血中バイオマーカーである p-tau217 GFAPのベースラインから Week 72までの各時点 の変化量
フェーズ3: 多くの実際の患者さんが対象
trontinemab
なし
F. Hoffmann-La Roche
東京都中央区日本橋室町 2-1-1
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