
「中等症から重症の潰瘍性大腸炎患者を対象に、新しい治療薬Duvakitugの効果と安全性を評価するための大規模な国際共同の臨床試験が行われます。この試験は、ランダム化され、プラセボと比較され、患者や医師が治療を受けているかどうか分からないようにする二重盲検法が採用されます。」
参加条件は、以下の通りです。 - 参加できる年齢は16歳以上から80歳以下です。 - 男性でも女性でも参加できます。 - 参加するための条件は、18歳以上から80歳以下で、中等症から重症の活動性潰瘍性大腸炎(UC)の確定診断を受けたことが必要です。また、従来の治療や先進治療に反応が不十分だったり、反応が消失したり、不耐容だった方も参加できます。 - 参加できない条件として、クローン病(CD)や潰瘍性直腸炎の診断がある方、過去に腸切除術を受けた方、高グレードの胃腸(GI)異形成の既往歴がある方、抗腫瘍壊死因子様サイトカイン1A(TL1A)療法による治験の治療歴がある方は参加できません。 その他、参加に関連する条件がある場合もありますので、ご了承ください。
この治験は、患者が潰瘍性大腸炎という病気を持っている場合に行われるものです。治験の目的は、新しい治療法がどれだけ効果的かを調べることです。治験はフェーズ3という段階で行われており、臨床寛解や内視鏡的改善などの結果を評価します。患者の症状や生活の質なども調査されます。また、治験中に起こる副作用や血液中の薬物濃度なども調べられます。治験に参加する患者は、治験薬を受け取ることになりますが、その治験薬に対する抗体ができるかどうかも調査されます。治験の結果は、新しい治療法の開発に役立ちます。
介入研究
1. 臨床寛解を達成した被験者の割合
[評価期間:Week 12]
臨床寛解は、修正Mayoスコア(mMS)スコア0~2(排便回数サブスコア[SFS]0又は1、直腸出血サブスコア[RBS]0、かつMayo内視鏡サブスコア[MES]0又は1[脆弱性を除外するようスコア1に修正])と定義する。
mMSはUCの疾患活動性を測定するためにデザインされた複合指標である。スコアの範囲は0~9であり、スコアが高いほど疾患の重症度が高いことを示す。
1. 内視鏡的改善を達成した被験者の割合
[評価期間:Week 12]
内視鏡的改善は、MES 0又は1(スコア1では脆弱性を除外)と定義する。
内視鏡検査は盲検化された中央読影者が評価し、以下の尺度に従ってスコア付けする:0=正常又は非活動性、1=軽症(発赤、血管透見像の減少)、2=中等症(著明な発赤、血管透見像の消失、何らかの脆弱、びらん)、3=重症(自然出血、潰瘍)。
2. mMSに基づく臨床反応を達成した被験者の割合
[評価期間:Week 12]
臨床反応は、mMSがベースラインから2ポイント以上かつ30%以上低下し、RBS 1以上低下又はRBSの絶対値が0又は1と定義する。
mMSはUCの疾患活動性を測定するためにデザインされた複合指標である。スコアの範囲は0~9であり、スコアが高いほど疾患の重症度が高いことを示す。
3. 組織学的・内視鏡的粘膜改善を達成した被験者の割合
[評価期間:Week 12]
組織学的・内視鏡的粘膜改善は、MES 0又は1で、脆弱性を示す所見がなく、Geboesスコア3.1以下と定義する。
Geboesスコアは6段階のグレードを有する。グレード0:構造変化のみ、グレード1:慢性炎症、グレード2:粘膜固有層の好中球及び好酸球、グレード3:上皮の好中球、グレード4:陰窩破壊、グレード5:びらん又は潰瘍。
4. 患者報告アウトカム測定情報システム(PROMIS)-Fatigue Short Form 7aのTスコアのベースラインからの変化量
[評価期間:ベースライン、Week 12]
PROMIS-Fatigue Short Form 7は、過去1週間の疲労の重症度及びその疲労が日常機能に及ぼす影響を評価するツールである。
5. 症候的(SFS及びRBS)寛解を達成した被験者の割合
[評価期間:Week 12]
症候的寛解(排便回数[SF]及び直腸出血[RB]):SFS 0又は1、かつRBS 0。
6. 便意切迫感が認められなかった被験者の割合
[評価期間:Week 12]
便意切迫感の数値評価尺度(NRS)は、過去24時間以内に排便が必要になった急な又は突然の便意切迫感の重症度を測定するためにデザインされた患者報告ツールである。このツールは11ポイントの尺度を利用して評価し、0は「切迫感なし」、10は「最悪の切迫感」を表す。
7. 夜間排便なしと報告した被験者の割合
[評価期間:Week 12]
8. 症候的(SFS及びRBS)改善を達成した被験者の割合
[評価期間:Week 4]
症候的改善は、複合臨床評価項目であるSFS及びRBSの合計がベースラインから30%以上の低下と定義する。
9. 内視鏡的寛解を達成した被験者の割合
[評価期間:Week 12]
内視鏡的寛解は、MESが0と定義する。
10. NRSに基づく腹痛が認められなかった被験者の割合
[評価期間:Week 12]
腹痛のNRSは、過去24時間に発現した腹痛の重症度を、0「痛みなし」から10「想像しうる最悪の痛み」のスコアで評価するツールである。
11. 炎症性腸疾患質問票(IBDQ)総スコアのベースラインからの変化量
[評価期間:ベースライン、Week 12]
IBDQは、炎症性腸疾患(IBD)を有する患者の生活の質を評価するツールである。合計スコアは32~224の範囲であり、スコアが高いほど良好な生活の質と相関する。
12. UC関連で入院した被験者の割合
[評価期間:ベースラインからWeek 12まで]
13. 臨床寛解を達成し、かつステロイドを使用しなかった被験者の割合
[評価期間:Week 12]
14. 試験治療下で発現した有害事象(TEAE)、試験治療下で発現した特に注目すべき有害事象(TEAESI)、試験治療下で発現した重篤な有害事象(TESAE)及び治験薬の投与中止に至ったTEAEの発現率
[評価期間:ベースラインから治験薬の最終投与後45日まで]
15. 血清中Duvakitug濃度の推移
[評価期間:ベースラインからWeek 12まで]
16. 試験治療下でDuvakitugに対して発現した抗薬物抗体(ADA)の発現率
[評価期間:ベースラインからWeek 12まで]
フェーズ3: 多くの実際の患者さんが対象
Duvakitug(SAR447189)、プラセボ
なし、なし
サノフィ株式会社
東京都新宿区西新宿三丁目20番2号 東京オペラシティタワー
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