この治験は、脳梗塞患者に自分自身の血液から取り出した細胞を投与することで、治療効果と安全性を調べるものです。患者の神経症状が安定している慢性期に行われます。
この治験に参加できる人は、20歳以上85歳以下の男性・女性です。脳梗塞を中大脳動脈領域に持っている人で、治験期間中に血管内治療や外科治療を受ける予定がなく、脳梗塞発症前のmRSがGrade 0又は1で、同意取得時のmRSがGrade 3又は4である人が対象です。また、治験参加前の4週間以内にNIHSSのスコア変化が1点以内で、前観察期間中にFMA(上肢)のスコア変化が5点以内である人、MMSEが24点以上で、MAS(手関節、肘関節)が各3点以下で、頭部MRIが撮像可能で、血液検査結果が一定の基準を満たす人が参加できます。ただし、脳梗塞再発や一過性脳虚血発作の発症を認められた人や、出血性素因又は血液凝固異常を有する人、また、治験責任医師又は治験分担医師が本治験の対象として不適当と判断した人は参加できません。
この治験は、慢性期脳梗塞の治療法を開発するために行われます。フェーズ2という段階で、治療薬の安全性と効果を調べるために、患者さんに治療薬を投与して、その結果を評価します。主要な評価方法は、FMAという上肢の機能を測る評価方法で、治療前と治療後24週間の変化を比較します。また、神経学的評価やADL評価、認知機能評価なども行い、治療薬の有効性を評価します。
介入研究
FMA(上肢※手指も含める)の経時的変化:前観察期から投与後24週までの変化量
有効性評価
①神経学的評価
・FMA(上肢※手指も含める)の経時的変化:前観察期から投与後4 週及び12 週までの変化量
・FMA(下肢)の経時的変化:前観察期から投与後4 週、12 週及び24 週までの変化量
・NIHSS の経時的変化:前観察期から投与後4 週、12 週及び24 週までの変化量
・BRS の経時的変化:前観察期から投与後4 週、12 週及び24 週までの変化量
・MAS の経時的変化:前観察期から投与後4 週、12 週及び24 週までの変化量
②ADL 評価項目
・FIM の経時的変化:前観察期から投与後4 週、12 週及び24 週までの変化量
・BI の経時的変化:前観察期から投与後4 週、12 週及び24 週までの変化量
③認知機能評価
・MMSE の経時的変化:前観察期から投与後4 週、12 週及び24 週までの変化量
フェーズ2: 少数の軽度な患者さんが対象
利用する薬品情報はありません
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