手術不能又は再発PD-L1陽性トリプルネガティブ乳がんに対する局所放射線療法とAtezolizumab(抗PD-L1抗体)/nab-paclitaxel併用における安全性と有効性を評価する第II相臨床試験

目的

手術不能又は再発PD-L1陽性トリプルネガティブ乳がんと診断され,局所放射線治療の適応となる病巣を持つ患者を対象に,アテゾリズマブ/nab-パクリタキセル併用療法と局所放射線療法を併用した際の安全性を評価する。また,探索的に有効性および免疫学的効果について評価する。

基本情報

募集ステータス
募集中

対象疾患

手術不能又は再発PD-L1陽性トリプルネガティブ乳がん


治験フェーズ

フェーズ2

参加条件

性別

男性・女性


年齢

20歳 以上上限なし


選択基準

(1) 患者本人より文書による同意が得られている。

(2) 年齢20歳以上

(3) 組織学的に確認された手術不能又は再発トリプルネガティブ乳がん(HER2,ER,PRの発現なし,PD-L1の発現あり)を有する。

・HER2陰性は,以下のいずれかの定義に従い各実施医療機関が評価する。

In situハイブリダイゼーション(ISH)法において増幅なし(HER2/CEP17比 < 2.0,又は単一プローブで平均HER2遺伝子コピー数 < 4シグナル/細胞),又はIHC 0又はIHC 1+

ER及びPR陰性とは,IHC分析においてホルモン受容体発現細胞の割合が10%未満であると定義する。

・PD-L1陽性とは,SP142抗体を用いたIHC分析において,腫瘍組織におけるPD-L1スコアがIC 1以上であるとする。

(4) 手術不能又は再発トリプルネガティブ乳がんに対する化学療法又は全身標的療法の施行歴が2レジメン以内

(5) ECOG Performance Status 0 - 2の患者

(6) 12週以上の生存が期待できる患者

(7) 局所放射線療法の適応病変(腫瘍性病変がある等)のある患者

(8) 登録前14日以内の最新の検査値が以下の全てを満たす。

白血球数≦12,000/μL

好中球数 ≥ 1,500/μL

リンパ球数 ≥ 500/μL

血小板数 ≥ 100,000/μL

ヘモグロビン ≥ 9.0 g/dL

AST,ALT,≤ 2.5 ×正常値上限(ULN)

(ただし、肝転移が確認された患者:AST及びALT ≤ 5 × ULNを許容する)

アルカリホスファターゼ ≤ 2.5 ×正常値上限(ULN)

(ただし、肝又は骨転移が確認された患者:アルカリホスファターゼ ≤ 5 × ULNを許容する)

 血清ビリルビン ≤ 1.25 × ULN

(ただし、ジルベール症候群で血清ビリルビン値が ≤ 3 × ULNを許容する

 INR及びaPTT ≤ 1.5 × ULN

 推定クレアチニンクリアランス ≥ 30 mL/min


除外基準

1) V20(20Gy 以上照射される肺容積の全肺容積に対する割合)が20%を超えることが見込まれる

2) 異時性・同時性重複癌(子宮頚部上皮内癌、十分に治療された皮膚の基底細胞癌、消化器の粘膜内癌、5 年以上前に治療され再発のない悪性腫瘍を除く)

3) アテゾリズマブ製剤の成分に対する過敏症の既往歴を有する患者、Nab-パクリタキセル又は添加剤に対する過敏症の既往歴がある患者。及び、他の抗体製剤に対する高度の過敏反応の既往を有する(ただし、2年以前に発症し、再発が無い場合は登録可能)。

4) ステロイド薬またはその他の免疫抑制薬の継続的な全身投与(内服または静脈内)を受けている。ただし、一時的な使用、または、プレドニンもしくはプレドニゾロン換算量 15mg 未満/日の低用量の使用、については登録することができる。

5) 自己免疫疾患を有する又は再発性の自己免疫疾患の既往を有する患者。ただし、ホルモン補充療法によりコントロール可能な甲状腺機能低下症、全身管理を必要としない皮膚疾患(白斑、乾癬、脱毛症など)を合併している患者は含まない。

6) 画像診断(CT による診断が望ましい)又は臨床所見により診断された間質性肺炎、肺線維症、高度の肺気腫のいずれか、もしくは複数を合併又は既往を有する。なお、照射野内の放射線性肺臓炎(線維症)の既往歴は許容する。

7) 以下の重篤な疾患または病態を有する

・著しい栄養障害

・本登録前 180 日以内の一過性脳虚血発作、脳血管発作、血栓、又は血栓性塞栓症

・うっ血性心不全(NYHA クラス III または IV)

・不安定狭心症または 6カ月以内の心筋梗塞

  ・投薬を必要とする重度の不整脈及び第二度を超える AV ブロック

・コントロールできない高血圧

・肝硬変(Child Class B 以上)

・本試験実施計画書の遵守に支障を来すと考えられる精神障害

・インスリンの継続的使用により治療中またはコントロール不良の糖尿病

・コントロールできない心嚢液、腹水または胸水

・抗凝固療法(低用量アスピリン等の抗血小板療法は除く)を必要

・コントロール不良の弁膜症、拡張型心筋症、肥大型心筋症

8) 妊婦または授乳婦、

9) 避妊する意思のない妊娠可能な女性、及び、試験薬投与終了後 7 カ月間、パートナーの男性が受精能力があり避妊する意思がない。

10) 下記の前治療歴がある

  登録日より 56 日以内:

放射線性医薬品(検査・診断を目的とした放射性医薬品を除く)

  登録日より 28 日以内:

全身性副腎皮質ホルモン

(一時的な使用、プレドニンもしくはプレドニゾロン換算量 15mg 未満/日、を除く)

  免疫抑制剤

抗悪性腫瘍剤(化学療法・分子標的療法・免疫療法等)

胸膜又は心膜などの癒着術

全身麻酔を伴う手術療法

未承認薬の投与

  登録日より 14 日以内:

局所又は表面麻酔を伴う手術療法

11) 他の治験や臨床研究に参加中である(介入を伴わない試験は除く)

12) HIV 抗原・抗体検査、HTLV-1 抗体検査のいずれかが陽性

13) 過去に ONO-4538、抗 PD-1 抗体、抗 PD-L1 抗体、抗 PD-L2 抗体、抗 CD137 抗体、

  抗 CTLA-4 抗体又はその他の T 細胞制御を目的とした抗体療法若しくは薬物療法の

  前治療歴を有する

14) 本試験への参加が不適当であると試験責任医師が判断した症例

15)登録時に38度以上の発熱を有する

16)HBs 抗原・抗体陽性または HCV 抗体陽性である

治験内容

研究のタイプ

特定臨床研究介入研究


主要結果評価方法

アテゾリズマブ/nab-パクリタキセル併用療法と局所放射線療法の併用時の事前に規定した興味のある有害事象:Pre-specified adverse event of interest(PAEI)の発現割合

<PAEI >

放射線照射完了後3か月以内に発現した以下の有害事象*

• Grade 3-4の血液,皮膚,肺関連以外の毒性

• ANC<1,000/μLを伴う38.5℃を超える発熱

• 5日を超えて継続する<500/μLの好中球数減少

• 血小板数<40,000/μLを伴う重大な出血,または血小板数<20,000/μL

• Grade 4の皮膚障害

• Gradeを問わない放射線照射範囲外の放射線肺臓炎の発症

• Grade 2のすべての肺事象で12週間以内にGrade 1以下に回復しないもの

• Grade 2の肺事象で一旦回復したがGrade 2の肺事象の再発(再燃)したもの

• Grade 3-4のすべての肺事象

 Gradeを問わない脳炎または髄膜炎


第二結果評価方法

安全性

全生存期間

無増悪生存期間

奏効割合

病勢コントロール割合

(放射線照射病巣)局所制御割合

奏効期間

利用する医薬品等

一般名称

アテゾリズマブ、パクリタキセル注射剤(アルブミン懸濁型)


販売名

テセントリク点滴静注840mg、アブラキサン点滴静注用100mg

組織情報

実施責任組織

福島県立医科大学附属病院


住所

福島県福島県福島市光が丘1番地