
この治験の目的は、食道がんの治療において、手術前に行う化学療法の副作用を減らし、治療を最後まで続けられるようにすることです。具体的には、「補中益気湯」という薬が、化学療法中の食欲の低下や疲れ、消化器の問題を改善し、患者の生活の質を向上させる可能性があるかどうかを調べます。これまでこの薬の効果について十分な研究がされていなかったため、今回の研究でその有効性を確認することを目指しています。
治験に参加するための条件について、わかりやすく説明しますね。 ### 参加できる人の条件 1. **年齢**: 18歳以上の方なら誰でも参加できます。年齢の上限はありません。 2. **性別**: 男性でも女性でも参加できます。 3. **病気の状態**: - 食道癌(特に扁平上皮癌)と診断されていることが必要です。 - 病気の進行度がStageⅡまたはStageⅢで、手術の前に特定の治療(DCF)が必要と医師に判断されていることが条件です。 4. **健康状態**: - 一般的な健康状態が良好で、医師が手術や治療を安全に行えると判断できることが必要です。 - 具体的には、血液の状態や主要な臓器の機能が一定の基準を満たしている必要があります。 5. **同意**: 参加することについて、しっかりと説明を受けて理解し、同意書にサインをする必要があります。 ### 参加できない人の条件 以下の条件に当てはまる方は、治験に参加できません。 1. **他の癌がある**: 活動中の癌がある場合(ただし、上皮内癌は除外)。 2. **腎臓の問題**: 重い腎障害がある方。 3. **過去の治療歴**: 食道癌に対して化学療法や放射線治療を受けたことがある方。 4. **アレルギー**: 研究で使う薬にアレルギーがある方。 5. **呼吸器の問題**: 間質性肺炎などの呼吸器症状がある方。 6. **最近の手術**: 登録前28日以内に大きな手術を受けた方(特定の手術は除外)。 7. **心臓の病歴**: 登録前6か月以内に重い心臓の病気を経験した方。 8. **重い合併症**: 他の重い病気や感染症がある方。 9. **医師の判断**: 研究を安全に行うために医師が不適当と判断した場合。 このような条件がありますので、参加を希望される方は、自分がこれらの条件に合っているかどうかを確認してください。何か不明な点があれば、医療スタッフに相談してくださいね。
治験についての説明を、医学を学んでいない方にもわかりやすくお伝えします。 ### 研究の目的 この治験は、食道癌という病気の治療に関する研究です。具体的には、ある新しい治療法がどのように効果を発揮するかを調べています。 ### 研究の種類 この研究は「介入研究」と呼ばれ、特定の治療を行ってその結果を観察します。 ### 研究の段階 現在は「フェーズ1」という段階で、これは新しい治療法の安全性や初期の効果を確認するための最初のステップです。 ### 主要な評価方法 この治験では、治療中に白血球が減少すること(白血球減少)や、特に感染に対する抵抗力が低下すること(好中球減少)を主に評価します。これらは、治療がどれだけ安全かを示す重要な指標です。 ### 他の評価方法 治験では、以下のような他の点も評価します: 1. **治療を最後まで受けられた患者の割合**:予定通りに治療を受けた患者がどれくらいかを調べます。 2. **治療の用量が減ったり、投与が遅れたりした患者の割合**:なぜそうなったのかも確認します。 3. **入院した患者の割合や入院日数**:治療中にどれくらいの患者が入院したかを見ます。 4. **抗菌薬の使用状況**:感染を防ぐために抗菌薬を使った患者の割合を調べます。 5. **栄養状態の変化**:体重や血液中の栄養成分の変化を確認します。 6. **手術後の合併症の発生率**:手術後にどれくらいの患者が問題を抱えたかを調べます。 7. **新しい治療法の安全性**:治療による副作用や健康への影響を確認します。 8. **治療の遵守率**:患者がどれくらい治療を守っているかを調べます。 ### まとめ この治験は、食道癌の治療における新しい方法の効果と安全性を調べるためのものです。患者さんの健康を守りながら、治療の改善を目指しています。もし何か質問があれば、気軽に聞いてください。
介入研究
白血球減少、好中球減少
定義:化学療法開始日から手術予定日前日までに発生したCTCAE v5.0で定義されるGrade ≥3の白血球減少・好中球減少症をカウントする(発症の有無:二値)。
評価時期:各サイクル中およびサイクル間フォロー中の発生
理由:DCF は白血球減少・リスクが高く、FN は入院・抗菌薬使用・化学療法中断の主要原因であるため、補中益気湯の副作用抑制効果を最も直接的に示す臨床的に重要なアウトカムである。
1) 治療完遂率(planned neoadjuvant chemotherapy completion rate)
定義:プロトコルで予定されたサイクル・用量を規定以内(例:各薬剤用量の≥80%保持)で完了した患者割合。
評価時期:術前化学療法終了時。
2) 化学療法の用量減量率 / 投与延期率
定義:用量減量・投与延期が行われた患者の割合およびその理由。
3) 入院率および入院日数(術前化学療法期間中)
FNや感染による医療資源使用の指標。
4) 抗菌薬使用率(経験的・確定的)
定義:ネオアジュバント期間中に抗菌薬を投与された患者割合および合計使 用日数。
5) 栄養状態の変化(体重、Albumin、GNRI)
理由:支持療法効果の間接指標。
6) 術後合併症率(Clavien-Dindo分類)
理由:術前化学療法中の毒性が術後転帰に及ぼす影響を検討。
7) 補中益気湯関連の安全性指標
具体例:AST/ALTの変化(Grade ≥2/≥3)、血中K⁺低下(K⁺ <3.0 mEq/L)、偽アルドステロン症徴候(浮腫・新規高血圧)、間質性肺炎疑いの呼吸症状。
評価時期:投与中および投与中止後フォロー。
8) 薬剤アドヒアランス(内服遵守率)
定義:予定投与日数に対する実投与日の割合。
フェーズ1: 健康な成人が対象
補中益気湯
ツムラ補中益気湯エキス顆粒
弘前大学医学部附属病院
青森県弘前市在府町5
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