この治験は、脳梗塞急性期において、血栓溶解薬のテネクテプラーゼの有効性と安全性を確認するために行われる。具体的には、発症後4.5時間以内の脳主幹動脈閉塞による脳梗塞急性期患者において、テネクテプラーゼの安全性を確認し、その後、アルテプラーゼと比較してテネクテプラーゼの有効性と安全性を検討する。主要評価項目は、試験薬開始後早期の良好な血管再開通に関するテネクテプラーゼのアルテプラーゼに対する優越性を証明することである。
この治験に参加するための条件は、20歳以上で男性でも女性でも良いこと、急性期脳梗塞と診断された人で、発症から4.5時間以内に治療が可能で、内頚動脈、中大脳動脈、脳底動脈のいずれかが閉塞している人、または血管内手技による機械的血栓回収療法が発症6時間以内に開始可能な人、そして本人または代諾者から文書による同意が得られた人です。一方、脳梗塞発症前からの障害がある人、発症から4.5時間以上経過している人、造影剤アレルギーを持っている人、余命1年未満と予想される末期の疾患を持っている人、妊娠中または授乳中の人、他の臨床試験に参加している人、または研究責任医師または研究分担医師が不適当と判断した人は参加できません。
この治験は、脳梗塞急性期の治療法について研究するものです。治験のタイプは「介入研究」で、フェーズ2になります。治験の目的は、投与された薬剤が安全で、脳梗塞の治療に有効であるかどうかを調べることです。治験の主要な評価方法は、投与開始後24~36時間以内の症状性頭蓋内出血発生数を調べる「安全性検討フェーズ」と、投与開始後の初回血管造影時の良好な再開通や回収対象血栓がない患者の割合を調べる「比較検証フェーズ」です。また、治験の第二の評価方法は、早期の症状性頭蓋内出血発生数を調べる「安全性検討フェーズ」と、投与開始72時間後に改善がある割合や90日後の患者の状態を調べる「比較検証フェーズ」です。治験に参加する患者さんは、脳梗塞急性期の方々です。
介入研究
[安全性検討フェーズ]
投与開始後24~36時間以内の症候性頭蓋内出血発現数
[比較検証フェーズ]
有効性主要評価項目:投与開始後の初回血管造影時の良好な再開通(mTICIグレード2bまたは2cまたは3)あるいは回収対象血栓がない患者の割合
安全性評価項目:投与開始後24~36時間以内の症候性頭蓋内出血発現率および90日時点での全死亡率
[安全性検討フェーズ]
早期の症候性頭蓋内出血発現数(投与開始後72時間以内)
[比較検証フェーズ]
投与開始72時間後にΔNIHSS≥8の改善あるいはNIHSS 0-1に到達する割合
投与90日後mRS(シフト解析)
投与90日後mRS 0-1あるいは病前mRSと変化なしである割合
投与90日後mRS 0-2あるいは病前mRSと変化なしである割合
フェーズ2: 少数の軽度な患者さんが対象
テネクテプラーゼ
TNKase (米国・カナダ),METALYSE (欧州・豪州)
国立循環器病研究センター
大阪府吹田市岸部新町6番1号
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