この治験では、ACP(Advance Care Planning)を行った患者と行わなかった患者の実施率や期間、患者のQOL(生活の質)について比較し、主治医に予後予測情報を提供することが目的です。
この治験に参加するための条件は、20歳以上の男性・女性で、心不全の診断を受けて入院中の患者、またはNYHA3度以上の症状を有する患者です。また、同意書に署名して同意を得られた患者で、心臓移植を待機中や心臓手術を待機中の患者、試験内容を理解するのが難しいと思われる患者、鎮静剤を投与されている患者、他の臨床試験に参加している患者、ACPの説明を希望しない患者、余命1年以内の基礎心疾患非関連性の重篤な疾患を有する患者、重篤な精神疾患の合併がある患者、心不全症状が入院後も悪化傾向にある患者、その他の理由により試験責任医師または分担医師が参加を不適当と判断した患者は除外されます。
この治験は、心不全という病気を対象にしています。治験のタイプは介入研究で、医療者側と患者側の観点から評価されます。医療者側の評価は、患者が入院してから退院するまでの期間に、ACP(Advance Care Planning)を開始する割合を比較します。患者側の評価は、同じ期間中に患者が回答する質問票のスコア(SDM-Q-9)の差異を比較します。また、ACPの実施率や質問票スコアの差異を、試験期間中のさまざまな時点で比較します。さらに、心血管死や入院、治療の追加・増量など、さまざまな結果を評価します。家族のアンケート調査も行われます。
介入研究
医療者側エンドポイント:登録後から退院までの期間におけるACP 開始率
患者側エンドポイント:登録後から退院までの期間における質問票スコア(SDM-Q-9)の差異
1. 全試験期間中のACP 実施例におけるエントリー日からACP 開始日までの期間の差異 (対照群と介入群の比較)
2. 登録後12 週での対照群と介入群におけるACP 実施率の差異
3. 登録後24 週での対照群と介入群におけるACP 実施率の差異
4. 登録後から退院までの期間における対照群と介入群における質問票スコア*の差異(SDM-Q-9 は除く)
5. 登録後12 週での対照群と介入群における質問票スコア*の差異(SDM-Q-9 とGAD7 は除く)
6. 登録後24 週での対照群と介入群における質問票スコア*の差異
7. ACP 実施群と非実施群における質問票スコア*の登録から退院までの期間、12 週後、24 週後の比較
8. 複合エンドポイント(心血管死または心血管疾患による入院)の発生率(試験終了時)
9. 複合エンドポイント(心血管死または心不全による入院)の発生率(試験終了時)
10. 心血管死の発生率(試験終了時)
11. 心血管疾患による入院の発生率(試験終了時)
12. 心不全による入院の発生率(試験終了時)
13. あらゆる理由による死亡の発生率(試験終了時)
14. あらゆる理由による入院の発生率(試験終了時)
15. 心不全悪化による心不全治療の追加・増量の発生率(試験開始後12 週後、および24 週後または試験終了時)
16. 心不全予後予測プログラム予測結果と上記10,13 の発生率との関連性
17. 登録後から退院までの期間対照群と介入群における家族尺度アンケート調査結果の比較
18. ACP 実施群と非実施群における家族尺度アンケート調査結果の比較
*: SF-36,SDM-Q-9,PHQ9, IESR, GAD7.
情報なし:
利用する薬品情報はありません
国立研究開発法人国立循環器病研究センター
大阪府吹田市岸部新町6-1
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