再発性または転移性頭頸部扁平上皮癌患者を対象としてbuparlisib(AN2025)とパクリタキセルの併用投与とパクリタキセル単独投与を比較評価する試験(BURAN試験)

治験

目的

再発性または転移性HNSCC患者におけるBuparlisibとパクリタキセル併用投与時のOSをパクリタキセル単独投与時と比較して評価する。

基本情報

募集ステータス
募集中


フェーズ3

参加条件

性別

男性・女性


年齢

20歳 以上上限なし


選択基準

1. 20歳以上の患者

2. 本治験に関連したあらゆる手順の開始前に、各国のガイドラインに準じて文書により同意が得られた患者

3. 組織学的および/または細胞学的にHNSCCと確定診断された患者

4. バイオマーカー解析およびHPVの状態の確認(不明の場合)に用いるための保存または新規腫瘍組織が得られている患者。腫瘍ブロック1個(できれば)またはHPVの状態が判明している患者では未染色スライド最低 5 枚(バイオマーカー解析用)、HPVの状態が不明の患者では最低10枚(バイオマーカー解析用5枚、HPV検査用5枚)以上を提供する。腫瘍組織の入手可能性を確認次第、本治験に登録される。(腫瘍の位置および/またはサイズが、組織量や質に影響を与えるような特殊な状況の場合は、治験依頼者に承認を得る必要がある。)

5. 再発または転移のHNSCCに対する、以下の抗PD-1/抗PD-L1療法後に進行または再発した患者

 a. 転移に対する抗PD-1/抗PD-L1抗体抗体抗体薬の単独療法

 b. 再発または転移に対する化学療法と抗PD-1/抗PD-L1療法の併用療法

 c. 転移に対する抗PD-1/抗PD-L1療法(局所進行や転移に対するプラチナ製剤を含む化学療法の前もしくは後)

6. HNSCCに対する全身治療歴が2次治療までである患者(放射線増感剤としての単剤化学療法は、前治療ラインとしてカウントしない)

7. RECIST第1.1版による測定可能病変を有する患者。測定可能病変が1箇所のみですでに放射線治療を受けている場合、病変の進行が記録され、放射線治療の終了後4週間が経過している必要がある。

8. 骨髄機能および臓器機能が十分であることが以下の点から示されている患者

 a. ANC≧1.5 x 109/L。

 b. ヘモグロビン≧9 g/dL(輸血により得られた値でもよい)

 c. 血小板≧100 × 10/L(輸血により得られた値でもよい)

 d. INR≦1.5

 e. カルシウム(血清アルブミンにより補正)がWNLまたはNCI-CTCAE第5.0版によるグレード1以下の重症度(治験担当医師により臨床的に重要でないと判断された場合)。カルシウム補正のためにビスホスホネートまたはデノスマブを併用している患者も適格とする。

 f. カリウムおよびマグネシウムが正常範囲内

 g. ALTおよびASTが≦1.5 x ULNまたは肝転移が存在する場合は<3.0 x ULN。

 h. 肝血清ビリルビンがULNまたはそれ以下であり(または肝転移が存在する場合は≦1.5 x ULN;ジルベール症候群であることが記録から十分に裏付けられた患者では、総ビリルビンが≦3.0 x ULNおよび直接ビリルビンが基準値範囲内またはそれ以下であること。ジルベール症候群とは、非抱合型の高ビリルビン血症を呈するが血球数は正常[網状赤血球数および血液塗沫標本が正常であることも含む]と定義される)、肝機能検査結果が正常であり、その他に問題のある疾患過程が診断時点で認められない患者。

 i. 血清血清血清クレアチニンクレアチニンクレアチニン≦1.5 × ULN、もしくはCrClの算出値および直接測定値が>30 mL/min

 j. HbA1cが≦8%。

9. ECOG performance statusが1以下の患者。

10. 経口薬を嚥下可能であり、継続できる患者。ほとんど胃または空腸からの経管栄養法により自己栄養を摂取しているが、経口薬を嚥下可能である患者も適格とする。

11. 本治験中および治験薬最終投与後の以下に定められた期間を通して効果の高い避妊法を適用する患者:

 a. 男性は、本治験中および投与終了から6ヵ月後まで効果的な避妊法を使用して子供を作らないようにすることとし、パクリタキセルの投与を添付文書に従って開始する前に精子保存に関して相談することが勧められる。男性参加者の女性パートナーは、本治験中、および男性参加者が最後にBuparlisibを服用してから少なくとも 90 日間は、効果的な避妊法を使用する。

 b. 妊娠の可能性がある女性は、生理的に妊娠することが可能なすべての女性のことを指すが、本治験中および治験薬の最終投与後4週間以上が経過するまで、またはパクリタキセルに関して実施国の処方ガイドラインに規定された期間が経過するまで(フランスおよび英国の

PIおよびSmPCではパクリタキセルの最終投与後6ヵ月)、効果の高い避妊法を使用する。

 c. 効果の高い避妊法とは以下のいずれかを指す

 ・ 完全禁欲:患者の希望および普段の生活様式に沿う場合には、この方法を用いることができる。[カレンダー法、排卵法、排卵徴候体温法、排卵後法等および膣外射精法は避妊の方法として適切でない。]

 ・女性の不妊手術:治験薬の投与開始前に、子宮摘出の有無にかかわらず外科的な両側卵巣摘出術または卵管結紮術を受けて6週間以上経過している女性。卵巣摘出術のみが該当する場合、ホルモン濃度評価を追跡調査することにより、女性の生殖状態が確認されていること。

 ・男性パートナーの不妊手術(精液中に精子が認められないことが精管切除術後に適切に記録されていること)。[女性患者については、精管切除した男性パートナーが当該女性患者の唯一のパートナーであること。]

 ・以下を組み合わせて使用(両方適用):

    ・IUDまたはIUSの留置

    ・バリア法:コンドームまたは閉鎖キャップ(ペッサリー、子宮頸管または腟円蓋キャップ)と殺精子薬(フォーム、ゲル、フィルム、クリーム、腟坐剤)の併用

注:Buparlisibはホルモン避妊薬の効果を低下させるため,ホルモン法による避妊(経口、注射、埋込み型)は不可とする。

閉経後で妊娠の可能性がない女性は、適切な臨床プロファイル(例:妥当な年齢、血管運動神経症状[ほてり・のぼせ]の既往歴)を伴う、12ヵ月間の自然(自発的)無月経の女性、あるいはスクリーニング前6週間以上前に子宮摘出の有無にかかわらず外科的な両側卵巣摘出術を受けている女性、と定義する。卵巣摘出術のみが該当する場合、ホルモン濃度を追跡調査することにより、女性の生殖状態が確認されている場合にのみ妊娠の可能性がない女性とみなす。


除外基準

1. AKT、mTOR阻害剤、またはPI3K経路阻害剤による治療歴を有する患者

2. 再発性または転移性疾患に対する前治療の一部としてタキサン系の投与を受けた患者

3. 症候性CNS転移を有する患者。無症候性のCNS転移を有する患者は本治験に参加することができる。CNS転移に対する局所前治療(放射線治療および/または手術を含む)は、治験薬の投与開始より28日以上前に終了しており、コルチコステロイドの投与量は低用量で安定していること。放射線手術は、治験薬投与開始の少なくとも14日前に完了していなければならない。

4. 治験薬の投与開始前4週間以内に広照射野放射線治療を受けた患者、または2週間以内に症状緩和のため限定照射放射線治療を受けた患者、もしくは過去の化学療法による有害事象がグレード1以下に軽快していない患者(脱毛症を除き、自己免疫性内分泌事象は安定かつ制御されていなければならない)。

5. 過去の治療からグレード2以上のニューロパチー、大腸炎、肺臓炎、およびコントロール不良の内分泌障害(例えば、甲状腺機能低下症、HbA1c>8%の糖尿病)を有する患者

6. 治験薬の投与開始前14日以内にmajor surgeryを受けた患者または主な副作用が軽快していない患者

7. 現在、コルチコステロイドまたは別の免疫抑制剤の漸増または長期投与(5日間を超える)を受けている患者。次のコルチコステロイドの投与は受けていてもよい。単回投与、パクリタキセルの標準的前投薬、局所塗布(発疹など)、吸入スプレー(閉塞性気道疾患など)、点眼薬、または局所注射(関節内など)、またはプレドニゾロン10 mg未満または同等物。

8. 治験薬の投与開始時点で以下のいずれかの投与を受けている患者

 a. CYP3A4に対する既知の中程度または強力な阻害剤または誘導剤(薬草製剤を含む)

 b. トルサード・ド・ポアントの誘発リスクがあることが判明している薬剤

注:強力な誘導剤は少なくとも投与開始の1週間以上前に、強力な阻害剤は投与開始前までに中止する。治験薬の投与開始前に別の薬剤に切り替えるのは可能である。

9. 現在、治療、予防またはその他のためワルファリンまたはその他のクマリン系抗凝固薬の投与を受けている患者。ヘパリン、LMWH、フォンダパリヌクス、またはNOACの投与は受けていてもよい。

10. パクリタキセル、パクリタキセルの標準的前投薬、またはその他のクレモホール®含有製剤に対して過敏症の既往を有する患者および/またはこれらが禁忌とされる患者。

11. 本治験への参加を妨げると治験担当医師が判断したその他の重度および/またはコントロール不良な病態を有する患者(活動性またはコントロール不良な重度感染症、慢性活動性肝炎、免疫不全、急性または慢性膵炎、コントロール不良な高血圧、間質性肺疾患など)。

12. HIV感染の既往歴を有する患者(検査は必須ではない)

13. 以下のいずれかの心臓異常が認められる患者

 a. スクリーニング前12ヵ月以内の症候性うっ血性心不全

 b. 記録からうっ血性心不全(New York Heart Association心機能分類III~IV)が確認できる、記録から心筋症の既往歴が確認できる。

 c. MUGAスキャンもしくはECHOにより測定したLVEF<50%

 d. 登録前6ヵ月以内の心筋梗塞

 e. 不安定狭心症

 f. 重篤でコントロール不良な不整脈

 g. 症候性の心膜炎

 h. スクリーニング時の心電図でQTcFが男性>450 msec、女性>470 msec

 i. 現在、QT間隔延長リスクまたはトルサード・ド・ポアントの誘発リスクがあることが判明している薬剤の投与を受けており、治験薬の投与開始までに当該薬剤の投与を中止できないまたは別の薬剤への切替えができない患者。

14. 治験薬の吸収を有意に変化させる可能性のあるGIの機能障害またはGI疾患(潰瘍性疾患、コントロール不良な悪心、嘔吐、下痢、吸収不良症候群、小腸切除など)を有する患者

15. 医療記録により既往が確認されたか、または活動性の大うつ病エピソード、双極性障害(I型またはII型)、強迫性障害、統合失調症を有する患者、自殺企図または自殺念慮、もしくは殺人念慮(自己または他人に危害を加えるリスクなど)の既往歴を有する患者、あるいは活動性の重度のパーソナリティ障害(DSM第5版の定義による)を有する患者は不適格とする。注:ベースライン時点で向精神薬の投与を継続している患者については、治験薬投与開始前6週間以内に用量および投与スケジュールが変更されていないこととする。

16. 他の悪性腫瘍の既往歴または合併を有する患者。ただし、適切に治療された皮膚基底細胞癌または皮膚有棘細胞癌、もしくはその他の適切に治療された上皮内癌、もしくは内視鏡術により完全に切除された胃または消化管癌、もしくはその他の無病生存期間が3年以上の癌を除く。

17. 服薬不遵守歴がある患者または同意取得不能の患者

18. 抗癌剤(承認済みまたは治験薬)の投与を無作為化時に受けている、または無作為化前4週間以内に受けていた患者

19. 妊婦または授乳婦(母乳での授乳)の患者。ベースライン時に腫瘍に関連すると判断されたhCG高値が認められた患者は、予測されるhCG倍増が5~7日後の再検査で認められない場合または経膣超音波検査で妊娠の可能性が否定された場合に適格とする。

20. 治験薬投与前30日以内に生ワクチンの投与を受けた患者(注射用の季節性インフルエンザワクチンは一般に不活化ワクチンであり、許可される。ただし、経鼻インフルエンザワクチン (例: Flu-Mist®) は弱毒生ワクチンであり、許可されない。)。また、生ワクチンではないCOVIDワクチンまたはブースターは、治験薬投与開始前30日以内に実施してはならない。

治験内容

介入研究


主要結果評価方法

再発性または転移性HNSCC患者におけるBuparlisibとパクリタキセル併用投与時のOSをパクリタキセル単独投与時と比較して評価する。


第二結果評価方法

1. 次の有効性パラメータを評価する:無増悪生存期間(PFS)、奏効率(ORR)、奏効期間(DoR)(治験担当医師および独立放射線画像評価委員会[IRRC]による評価)

2. 層別無作為化により定義されたサブグループ患者における有効性のパラメータを評価する。

3. 患者の症状および健康関連の生活の質(HRQoL)に対するBuparlisibとパクリタキセル併用投与の効果を評価する。

4. Buparlisibとパクリタキセル併用投与に対する治療反応関連バイオマーカーを評価する。

5. Buparlisibとパクリタキセル併用投与時の薬物動態(PK)を評価する。

利用する医薬品等

一般名称

AN2025、パクリタキセル、パクリタキセル


販売名

なし、タキソール注射液100mg、タキソール注射液30mg