急性骨髄性白血病(AML)の化学療法非適応の成人患者を対象として,MBG453をアザシチジン及びベネトクラクスと併用投与したときの安全性及び有効性を評価する第Ⅱ相,多施設共同,単群試験
目的
急性骨髄性白血病(AML)の化学療法非適応の成人患者を対象として,MBG453をアザシチジン及びベネトクラクスと併用投与したときの安全性及び有効性を評価する。
参加条件
性別
男性・女性
年齢
18歳 以上上限なし
選択基準
1.本治験への参加前に,文書により同意が得られた患者。
2.同意取得日において,年齢が18歳以上の患者。
3. 以下の1つ以上の基準に基づき,強化化学療法に非適応な初発AML[2016年WHO分類(Arber et al 2016)に基づく]患者。
- 75歳以上
- ECOG performance statusが2又は3
- 又は,以下の合併症を少なくとも1つ有する。
- 重度の心臓合併症(治療を要するうっ血性心不全,駆出率50%以下,慢性安定狭心症等)
- 肺合併症(DLCO 65%以下,FEV1 65%以下等)
- 総ビリルビンが基準値上限の1.5超~3倍の中等度肝障害
- eGFRが30 mL/min/1.73 m2~45 mL/min/1.73 m2未満[実施医療機関の検査室がModification of Diet in Renal Disease(MDRD)式により推定した値]
- 医師が強化化学療法に非適応と判断する他の合併症(CRFに記録する)は,治験登録前に治験依頼者の医学専門家による検討及び承認を受けなければならない。
4. 造血幹細胞移植(HSCT)が計画されていない患者。
5. Eastern Cooperative Oncology Group(ECOG)Performance Statusが0,1,2,又は3の患者。
除外基準
1.時期を問わず,TIM-3に作用する治療を受けたことのある患者。
2. 治験薬の成分(アザシチジン,ベネトクラクス,MBG453)又はモノクローナル抗体,あるいはそれらの添加物に対して重度の過敏症反応を示したことのある患者。
3. 全身ステロイド療法又は何らかの免疫抑制療法(プレドニゾン換算で10 mg/日以上)を現在受けているか,登録前14日以内に受けた患者。外用,吸入用,点鼻用,点眼用のステロイドは可とする。補充療法は可とし,全身療法とはみなさない。
4. 時期を問わず,既承認又は研究段階の抗腫瘍薬[チェックポイント阻害剤,ベネトクラクス,及びdecitabine又はアザシチジン等の脱メチル化剤(HMA)]による治療を受けたことのある患者。AML,MDS,骨髄線維症,本態性血小板血症,又は真性多血症の治療を受けたことのある患者(ヒドロキシウレア,増殖因子,及びルキソリチニブによる支持療法を除く)。
5. 全身療法(コルチコステロイドの投与等)を必要とする活動性の自己免疫疾患を有する患者。
6. 治験治療初回投与日(第1サイクルDay 1)前30日以内に生ワクチンの接種を受けた患者。
治験内容
介入研究
主要結果評価方法
1. 安全性導入パート:化学療法に非適応のAML患者において、第1サイクルDay 8から第2サイクル終了までの期間に、2つの用量レベルのMBG453をアザシチジン + ベネトクラクスに追加したときに,過量投与の基準を満たさないかどうかを判定する。
2.安全性導入パート + 拡大パート:
化学療法に非適応のAML患者にMBG453 800 mg Q4Wをアザシチジン及びベネトクラクスと併用投与したときの完全寛解(CR)率を評価する。
第二結果評価方法
利用する医薬品等
一般名称
MBG453(Sabatolimab)、ベネトクラクス、アザシチジン
販売名
なし、ベネクレクスタ、ビダーザ